AGAの治療薬としても有名な、ミノキシジルとフィナステリド。最近ではCMなどでもAGA治療の広告があるようにメジャーなお薬になっています。
しかし、今回紹介するミノタブ(ミノキシジルタブレット)とフィンペシア(フィナステリド)は使用する前にしっかりと懸念事項を確認しておく必要がある発毛剤でもあるのです。
本記事では、ミノタブとフィンペシアに着目してそれぞれの特徴や効果そして副作用まで解説します。
ミノタブとフィンペシアは併用可能
結論からお伝えするとミノタブとフィンペシアの併用自体は、薬効が全く異なるため併用は問題ありません。
実際に多くのAGAクリニックでは、ミノキシジルとフィナステリドを併用することで発毛力を促しつつ、抜け毛を予防しているように薄毛治療において有効な手段です。
しかし、ミノタブやフィンペシアは「第1種医薬品」と呼ばれる医薬品です。そのため、それぞれの薬を購入する上で注意すべきことや副作用が存在します。
本記事を通じてそれぞれの開発背景や効果や副作用についてしっかり理解した上で使用するか検討しましょう。
ミノタブとフィンペシアを使用する際に注意すべきこと
ミノタブやフィンぺシアは個人輸入で安価に購入することができるAGAに有効なお薬です。
実際に、twitterや口コミサイトでは「フィンペシアを飲んで抜け毛が減った。」「ミノタブ(ミノキシジルタブレット)を飲んで髪の毛が増えた。」などよく耳にします。
しかし、これらの薬を使用する前に次のようなことを理解した上で使用するか判断することをお勧めします。
- ミノタブ・フィンぺシアは日本で認可されていない薬
- ミノキシジルの内服薬は2017年ガイドラインにおいて治療に非推奨
もし、今フィンペシアやミノタブを飲んでAGAの治療に取り組んで見たいと思っている人がいましたら、この記事を読んでから購入するかを検討ください。
ミノタブとフィンペシアの信用性について
ミノタブやフィンペシアについては前述した通り、非認可薬であり個人で購入するには信頼性が低く、場合によっては偽物を購入してしまうケースもあります。
AGA治療に効果がある有効成分ですが、それ以上に重篤な副作用が出る場合があります。中には偽物を購入してしまうケースも…。
そんな危険がある薬はどのような特徴があるのでしょうか。それぞれの薬の特徴深掘りしていきましょう。
ミノタブとフィンペシアについて
ミノタブとフィンペシアの有効成分は、AGAを治療薬として有効な成分を含んでいます。ミノタブは血管を拡張させる「ミノキシジル」、フィンペシアは抜け毛を予防する「フィナステリド」が含有されています。
それにも関わらず、危険性が危惧されている理由は、どのような背景で製造されているか一度確認することで明らかにできます。
ミノタブについて
ミノタブとはミノキシジルタブレットを略した名称のことで、ミノキシジルという成分を有効性分とした内服薬です。ミノキシジルには、血管を拡張して血行を促進する作用があり、毛細血管を拡張させる効果があります。
毛根に栄養を供給しているのが毛細血管であり、ミノキシジルは毛細血管を太くすることでより多くの栄養素を毛根部に供給させ、髪の毛の成長を促進させる作用があります。
①開発背景
ミノタブは薄毛治療(AGA)の薬として知られつつありますが、実は、このミノキシジルはもともと血管を拡げる降圧剤としてアメリカで利用されていました。しかし、現在では、医療の最先端のアメリカでも使用されていません。
日本では、ネットで探せば簡単に買えてしまうのに、何故アメリカでは禁止されているのでしょうか?
それは、ミノタブが重篤な副作用とされる心疾患を引き起こすリスクがあるためです、
確かに、ミノキシジルタブレットは、血管を通して直に毛母細胞を刺激することが出来るため、発毛力を促すことが出来ますが、その分体への負担が危惧されています。
②ミノタブは動脈のみに作用
ミノキシジルを服用すると、血管を拡張させる作用があることを前述しましたが、動脈のみ血管が拡張されます。
動脈から流れてくる血流量は増加しますが、静脈の血管の広さは変わらない状態となります。その結果、静脈のクッションでは受け止める際に負担が生じます。
ミノタブ(ミノキシジルタブレット)の副作用は?
2017年の男性型脱毛症のガイドラインにも記載されている通り、副作用の重篤度からミノタブはD「推奨しない」となっております。これは、副作用の重篤度が高いからと言えるでしょう。
血管を拡張させて血流を上げるため、副作用が出やすい・感じやすい薬です。そのため、怖くなり途中で断念する方も多くいます。現在までに報告されている副作用はこちらです。
- 心拍数の増加
- 頭痛
- めまい
- 多毛症
- 低血圧症
- 肌荒れ・ニキビ
- むくみ
- ほてり
飲んだ直後に発症しやすいのが「頭痛とめまい、そしてほてり」です。偏頭痛持ちの方は、血流が急に上がるため、ミノタブを飲み始めてから頭痛になりやすくなった方は少なくありません。
フィンペシアについて
フィンペシアはAGA治療薬のプロペシアを同じ有効性分「フィナステリド」を核として作られた薬です。このフィナステリドは、AGAの原因の1つであるDHTジヒドロテストステロン(悪玉男性ホルモン)の生成を抑制することができます。
①開発背景
日本で認可されているプロペシアは、メルク社が製造している薬です。一方フィンペシアはインドのシプラ社で製造している薬です。シプラ社はインドのジェネリック医薬品会社として有名であり、日本の製薬会社で例えると、沢井製薬のような立ち位置の会社でしょう。
シプラ社は大手ジェネリックメーカーとして信頼のある薬ですが、フィンペシアはプロペシアの特許期限がまだ切れていない状態で後発品を製造・販売された薬です。
※)プロペシアの特許期間は2019年であるため、現在はジェネリック薬の製造は可能
②安価で購入可能
フィンペシアの特徴の一つとして、プロペシアと比べて非常に安く手に入れられることが可能です。実際に先発品であるプロペシアと後発品のフィンペシアの1粒あたりの金額を比較すると次の通りです。
製品名 | 1粒あたりの金額 |
---|---|
プロペシア | 250円前後 |
フィンペシア | 25~35円程度 |
上記のようにプロペシアの1/10程度の価格でフィンペシアは購入することが可能であり、金銭的に継続しやすいメリットはあります。
③個人輸入でしか購入できない
フィンぺシアは日本国内での取り扱いがないため、個人輸入でのみしか購入することが出来ません。そのため医師の処方などがなく全て個人の責任のもと使用する必要があります。
そのため、一個人でシプラ社で製造された医薬品かどうかを見極めることは非常に困難であり、購入するwebサイトによっては偽物を購入してしまう恐れがあります。
フィンペシアで報告されている副作用
フィンペシアの副作用は、大きく2つあるといわれています。他にも頭痛なうつになりやすいなどありますが、男性の健康維持に関わり、他の副作用より多くが報告されている2つを今回はお伝えします。
それは、性欲低下(生殖機能)と肝機能障害の2つです。
フィンペシアの副作用:①性欲低下(性機能障害)
フィンペシアの副作用として、性欲の減退や勃起機能不全があることが確認されています。これは、フィンペシアの有効成分であるフィナステリドが男性ホルモンを制御する力があるため、引き起こされます。
というのも、フィンペシアは飲み薬しかないため、髪だけでなく他の部位にも作用する可能性があるからです。
また、フィナステリドは元々前立腺肥大症の薬であったため、前立腺検査の値が低くでる可能性がありますので、正確な値が求められません。そのため、前立腺の検査をする際は、事前に医師に相談して受診しましょう。
フィンペシアの副作用:②肝機能障害
フィンペシアの副作用2つ目に肝機能障害があげられます。薬を取ると肝臓で処理がされるため、どうしても肝臓に負荷がかかります。フィンペシアを服用を考えている方で肝機能が低い人・過去に肝臓に病気があった人はフィンペシアの服用はおすすめできません。
また、フィンペシアは半年程度飲み続けなければ効果が実感できない薬でもあります。健康診断で血液検査をした際には、ALT(GPT)とAST(GOT)、γ-GTPの値に注目してください。
とくにγ-GTPの値がフィンペシアを飲み始めて増加した場合は、肝細胞や胆管細胞が壊れている可能性が高いので服用を控えた方がよいでしょう。
ミノキシジル外用とプロペシア(認可薬)の併用がお勧め
AGA治療薬を使用して薄毛を改善したい場合は、ミノキシジルの外用薬とプロペシアや日本で認可されたジェネリック医薬品を使用することをお勧めいたします。
ミノキシジルの外用薬を使用することで、体への負担を軽減することが出来るため安全に使用することが可能です。更に外用薬であれば、薬剤師がいるドラッグストアでも購入することが出来ます。
性別 | ミノキシジルの濃度 |
---|---|
男性の場合 | 5% |
女性の場合 | 1% |
抜け毛を予防したい場合は、プロペシアや日本の製薬メーカーが販売しているフィナステリドのジェネリック医薬品を使用することで偽物を購入してしまう恐れを無くすことが可能です。
まとめ
本記事では、ミノタブとフィンペシアについて気をつけるべきことをお伝えしてきました。
ミノタブやフィンぺシアは安価で薄毛治療を行う事出来ると口コミなどで広まりつつありますが、しっかりとリスクを理解した上で使用するようにしましょうね。
また、AGA治療薬は薄毛を解決する上では非常に有効な手段ではありますが、個人の判断で使用することはお勧めできません。
しっかりと専門家の意見を参考した上で、お薬を服用すべきか検討することをお勧めいたします。