日常から頭皮にかゆみがある人・季節によってかゆみが出てしまう人。頭皮のかゆみの原因はさまざまです。もし、自分が良かれと思って行っている行動が逆に頭皮には悪いこともあります。
そのままにしておくと、アレルギー性脱毛症や脂漏性脱毛症といった薄毛の原因になることも…。今回は、かゆみが出始めた人へ向けて、頭皮の痒みの原因を5つご紹介すると、共に解決法を3つご紹介しますね!
頭皮のかゆみの原因5選
頭皮のかゆみの原因としては、大きく5つの原因があると言われてます。この原因をしっかりと把握することで、自分にあった対策が出来ると言えるでしょう。
乾燥
特に、冬などの湿度が低い寒い季節に起こりがちなのが、乾燥による痒みです。頭皮の乾燥が進むと、皮脂の分泌量が足りずに「皮表膜」と呼ばれる頭皮バリア機能が低下します。その結果、少しの刺激でもかゆみが出てしまうのです。
また、季節だけでなく次のような行動をしている人は乾燥しやすい頭皮になりやすいです。
- 過度な洗髪(1日2回以上)
- シャワーの温度が高い(41℃以上)
- ドライヤーを近い距離で頭皮に当てている
これらの行動は、皮脂を過剰に流してしまう可能性があります。そのような方は、次のように生活習慣を変えるようにしていきましょう。
- 1日1回シャンプー(夜のみ)
- シャワーの温度がぬるま湯程度(40℃程度)
- 乾かすときは、ドライヤーを5cm以上離す
シャンプー・リンスの洗い残し
頭皮のかゆみの原因として、意外と多いのがシャンプー・リンスの洗い残しです。しっかりと洗い流さないと頭皮への刺激になり地肌が荒れてしまいます。この刺激の原因は、シャンプーに含まれる「合成界面活性剤」によるものです。
合成界面活性剤は、洗剤にも使われる洗浄成分であるため、地肌に残ると強い刺激となる可能性があります。また、不純物は、頭皮の雑菌を増やす原因にも繋がります。角質・角栓などの毛穴の汚れにつながりますので注意が必要でしょう。
≪シャンプー・リンスの洗い流し方のコツ≫
皮脂汚れ
皮脂が多い人・夕方から頭皮がベタベタする人のかゆみの原因の多くが、皮脂汚れです。皮脂汚れによる頭皮のかゆみは、脂質の多い食事やストレスにより通常より皮脂が過剰に分泌され毛穴に詰まることで頭皮トラブルとなります。
髪の毛は、排出器官でもあります。皮脂によって毛穴が詰まっていると老廃物がうまく体の外へ排出できなくなってしまいます。また、この状態が悪化すると皮脂が酸化して、肌へ刺激を与え「脂漏性皮膚炎」といった頭皮の病気につながることもあります。
皮脂汚れは、一長一短で治るものではなく、体質を変えていく必要があります。そのため、バランスの取れた食事、睡眠時間を確保する、リフレッシュするなどして少しずつ体質を変えていきましょうね。
雑菌の繁殖
雑菌の繁殖は、皮脂の分泌量と関係しています。頭皮における常在菌「マラセチア菌」は皮脂をエサとして繁殖する雑菌です。適度なマラセチア菌は、皮脂を食べて乳化させ、頭皮を保護するために活躍してくれます。
皮脂が多いと過剰に雑菌が増加して乳化物「脂肪酸」が増えすぎてしまいます。その結果、頭皮に炎症を起こしてしまいかゆみにつながってしまうのです。
頭皮ダメージ
ヘアカラーやパーマネントを行っている方は、特に注意が必要なのが頭皮ダメージです。これらの薬剤は、タンパク質を変性させることで、色を入れたり、髪の毛にウェーブを付けています。
頭皮もタンパク質であるため、ヘアカラーやパーマ後は頭皮にも非常にダメージが与えられます。その結果、皮膚がはがれやすくなり雑菌が中に侵入してかゆみが出来ることがあります。
おしゃれのためにカラーやパーマは魅力的ですが、頭皮のことを考えると控えた方が良い行動と言えます。
≪どうしてもカラーをしたい人へ≫
- ヘアマニキュアを使用する
- ヘナカラーを使用する
頭皮のかゆみを解消するセルフケア
頭皮のかゆみを解消するために、皆様にまず実践してほしいことが3つあります。これらを行っていくことで、小手先のかゆみ止めではなく、原因からかゆみを抑えることが出来るので参考にして下さいね。
シャンプーを低刺激な物へ変える
毎日行うシャンプーは、頭皮トラブルを回避する上でも正しいシャンプーを使う必要があります。特に、洗浄成分が強すぎるシャンプーは、頭皮のターンオーバーを乱す原因にもなりかねません。
頭皮のかゆみを抑えるためには、低刺激のシャンプーを使用する必要があります。代表的なのが【アミノ酸系シャンプー】です。洗浄効果は高くありませんが、頭皮へのダメージが低いヘアケア剤と言えます。
これでは、しっかりと皮脂が落ちないんじゃないの?思いの方もいると思いますが、安心してください。正しい方法でシャンプーを行うことで、アミノ酸系シャンプーでも十分頭皮をキレイにすることはできます。
シャンプー・リンスの洗い方を変える
シャンプーやリンスは、爪を立てずに優しくもみ洗いすることが基本です。またそれ以外にもしっかりと皮脂汚れを落とすコツとして、シャンプーをする前にあることを行うことです。
- お風呂に入る前にブラッシングで髪の毛の大きな汚れを落とす
- 湯ぶねに5分以上つかる
- 湯シャンプーを3分以上行う
これらをしっかりと行うことで、毛穴に詰まった皮脂汚れまできれいに落とす事が可能です。また、詳しいシャンプー方法については、下記のリンクに詳しく記載しておりますので併せてご覧ください。
食事やサプリメントで皮膚バリアーを強くする
食べ物から体が作られるのと同様に、頭皮も食べたものによって形成されます。そのため、頭皮の肌バリアーを補強するための栄養素を今回お伝えしますね。
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
また、もっと詳しく知りたい方は下記のリンクより、髪の毛に良い食事・栄養素を参考にして下さいね。
頭皮のかゆみが悪化して薄毛になってしまったら
この記事を見て下さってる方の中には、既に慢性的な悩みで頭皮のかゆみをどうにかしたい!そんな方もいるかと思います。そのような方は下記の方法がおすすめですよ。
皮膚科に行き、かゆみの原因を止める
まずは、薄毛の治療をする前に、皮膚のかゆみを止めることが先決となります。頭皮が炎症している状態だと、薄毛の治療を行うことが出来ません。
皮膚科に行き、原因にあったステロイド剤や飲み薬(抗ヒスタミン剤)を処方してしっかりと痒みの原因を防いでいきましょう。大体2週間程度で、アレルギー性や皮脂性によるの炎症を抑えることが出来ますよ。
薄毛治療の専門店で診断を受ける
脂漏性脱毛症やアレルギー性脱毛症の場合、セルフケアだけで髪の毛を増やすことは難しいことが多いです。そのため、炎症が収まったら早期に専門家に相談することをおすすめします。
今の頭皮の状態をマイクロスコープで見ていくことで、その人にあった対策が出来ます。また、最近では無料で相談できるお店や、薬を使わずに髪の毛が生える体質に変えることで発毛させるメディカル発毛サロンも登場しています。
薄毛治療を日ごろから行っている私のもとにも、薄毛+頭皮のかゆみがある方が多くいらっしゃいます。大体の人が約半年ほどで改善される方が多いです。早く治すコツは、酷くなる前にしっかりと処置をすることです。
もし、薄毛・抜け毛で悩んでいる方がいましたら、一度専門家に相談してみるのも、一つの手ですよ。