「皮脂は髪の毛の成長を阻害する」とよく言われます。
特に美容業界では常識であるかのように言われているに対して、
医学的分野では、「毛髪にまつわる迷信」とも考えられています。
実際、皮脂は髪の毛の抜け毛を増やし、薄毛になりやすくする一つの原因なのでしょうか?
今回は、薄毛と皮脂の関係についてご紹介します。
また動画でも皮脂と薄毛の関係について詳しく解説しております。よければご覧ください。
AGA(男性型脱毛症)薄毛になると皮脂は増えるの?
薄毛やAGAになると、皮脂の分泌量が増えると思われがちですが、実際はどうなのでしょうか?
過去にAGAの男性とAGAでない男性の頭皮の皮脂の分泌量を調べた結果があります。
1968年アメリカで、AGAでない男性とAGAの男性の皮脂の分泌量に差があるか検証したところ、
統計学的に有意な差はありませんでした。
更に、似たような実験で「1時間の皮脂生産量についても、AGAの男性と有意な差はありませんでした。」
そのため、皮脂の分泌量や生産量は、薄毛かどうかでは変わらないのです。
薄毛の人の毛穴が脂っぽく見えるのは、毛が細いため毛孔から油分を髪の毛に吸い上げないため、
毛穴が詰まってしまいやすくなるとのことです。
ただし、AGAの人は、脂腺のサイズが大きいことが知られています。
皮膚組織の3Dイメージにより証明されているのです。
≪結論≫
薄毛により、脂腺の肥大化は起きるが、皮脂の分泌量は変わらない。
薄毛の人が毛穴が詰まって見えるのは、毛による油分の吸い上げ量が少ないから毛穴に詰まりやすい。
皮脂が酸化すると薄毛の原因になる
皮脂の成分が酸化して、過酸化脂質になると、毛周期が変化するのかご存知でしょうか?
皮脂が酸化する原因としては、2つあげられます。
その①:時間経過
皮脂は時間と共に、空気中と酸素と反応して酸化していきます。
また、それ以外にも皮脂が酸化しやすい原因は他にもあり、
ストレス・タバコ・運動不足・乱れた食生活・激しい運動など、
生活習慣の乱れが重なると、皮脂の酸化スピードが上がるともいわれています。
その②:紫外線との反応
この過酸化脂質は、頭皮から分泌された皮脂が紫外線に当たることで変化して生成されると考えられています。
過酸化脂質を塗布すると、塗られた毛包は、塗っていない方と比べて
休止期が早く誘導される研究結果が報告されています。
この過酸化脂質は、脂漏性皮膚炎の原因物質でもあります。
そのため、皮膚が炎症しやすい人や痒みが起きやすい人は、
薄毛に成りやすい傾向にあります。
ただし、日光によって皮脂が過酸化されるのは1%にも満たないため、
実際の頭皮で何故このような現象が起きるかは、今後の課題となっています。
皮脂の酸化は薄毛の原因になりうる
皮脂の酸化が薄毛の原因になりうることが明らかとなっているため、
常に頭皮をキレイに保つことが大事となります。
あまりに皮脂の分泌が多い人は、夜のシャンプーに更に
朝、お湯で軽く洗ってあげることも良いでしょう。
頭皮の皮脂の分泌を抑える方法2選
生活習慣の見直し
ポテトやハンバーガーなど油っこいものを食べた次の日、
肌がベタベタするという経験がある方は多いのではないでしょうか。
脂質や糖質が多い食事を取ると、皮脂腺から出る皮脂が多くなると言われています。
頭皮は毛穴が多い=皮脂腺も多い場所です。
そのため、食べた物の影響が出やすい場所でもあります。
頭皮のことを考えたら、バランスを考えた食事を取ることで、過剰な皮脂の分泌を抑えることが出来るでしょう。
ストレスを軽減させる
ストレスを軽減させることは、頭皮環境を整えて皮脂分泌の正常化を促すために必要な要因です。
しかし、ストレスを少しも感じず生活するのは、難しいですよね。
そのため、ため込まないようにするのではなく、ストレスを発散することを意識してあげましょう。
ストレスは、自分の趣味や運動をすることで、リラックスして自然と軽減することが出来ます。
「楽しい・スッキリした」この感情に自分がなりやすい行動をたくさんしてあげましょうね。
【まとめ】皮脂が酸化することが、頭皮にとって悪影響。皮脂の量は変化しない
いかがでしたか?
薄毛になったとしても皮脂の分泌量は変わりませんが、
酸化した皮脂は髪の毛を休止期毛にさせるため、注意してくださいね。
当店では、皮脂の分泌量を抑えるような保湿性が高いホームケアを実践して頂き頭皮環境の改善にも力を入れています。
現在頭皮がベタベタ更に抜け毛まで気になるそんな方はぜひ、
薄毛の専門家までご相談下さい。
あなたの生活習慣~頭皮状態をしっかりと確認して最適のアドバイスを致します。
今回は、実験結果や検証結果ベースの記事となっています。
少し難しくなってしまう所がありますが、あまり聞かない事実も豊富ですよ。