誰もが知っている赤くて丸い果物「リンゴ」。
リンゴには、1日1個リンゴで医者知らずといわれるほど、体の健康や美容効果も高い食べ物でもあるのです。
また最近では、リンゴに含まれるリンゴポリフェノールに育毛効果が期待されていることをご存知でしょうか?
今回は、リンゴに含まれるポリフェノールに着目して、リンゴを食べることで期待される育毛効果や効果的な食べ方などについて解説します。
育毛効果が期待されるリンゴポリフェノールとは?
リンゴポリフェノールとは、リンゴに含まれる100種類以上のポリフェノールを総称して呼ばれています。
リンゴに含まれるポリフェノールはプロシアニジン、カテキン、クロロゲン酸、ケルセチンなど様々含まれており、一つの果物に3種類以上含まれているものは珍しく、その中でも中心となるのはプロシアニジンと呼ばれるもので、抗酸化物質が豊富に含まれています。
抗酸化物質とは、 活性酸素を取り除き、酸化の働きを抑える物質のことをいいます。
活性酸素は体内に入ってきたウイルスを攻撃し体を守る働きがあり、微量であれば人体に有用な働きをします。しかし紫外線やストレスの影響により体内で大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、正常な細胞まで攻撃してしまい老化を促進させたり、動脈硬化・がん・免疫機能の低下などを引き起こします。
リンゴポリフェノールに含まれる プロシアニジン は抗酸化物質が豊富に含まれているため、これから説明する育毛効果以外にも動脈硬化症や大腸がん予防や糖尿病予防のなどの健康への効果以外にも肥満予防、美容効果が沢山含まれています。
リンゴポリフェノール【 プロシアニジン 】について
リンゴポリフェノールは、リンゴの中でも「皮」に多く含まれる成分であり、皮ごと食べる方が多く摂取することができます。
また成熟果より、未熟果の方が「プロシアニジン」を多く含んでいます。
またリンゴ 1 個 300g とした場合、 300∼600 mg のポリフェノールを摂取することができることになります。
りんごには全ての品種に「プロシアニジン」が含まれています。国内のリンゴでは「ふじ」「王林」に少しだけ多くプロシアニジンが含まれていると言われています。
リンゴ以外にプロシアニジン多く含まれている食べ物としては、カカオ・シナモン・黒豆・ナッツなどが挙げられます。
リンゴ(プロシアニジン)による育毛効果3選
このリンゴポリフェノールの1つ「プロシアニジン」が髪の毛にとって非常に効果的な働きをしてくれます。
このリンゴポリフェノールを使って、製薬メーカーと大学が毛母細胞の「活性化が行われるか」共同研究を行っております。
リンゴポリフェノールは毛母細胞を増加させ、ヘアサイクルを正常化させる。
実験では、71%の人の毛密度が増加し、実験で71%の人の毛密度が増加し、1平方センチメートルあたり、22.8本も発毛し、48%の人で硬毛が増加した。
上記の抜粋のように、リンゴポリフェノールを用いることで、髪の毛の合成を司る毛母細胞の増殖および、毛量の増加を確認することが出来ています。
またリンゴには、それ以外に髪の毛を育てるために大切な強い抗酸化作用や血行促進効果が期待されています。
りんごに含まれる育毛効果①:毛根へのダメージ軽減
リンゴポリフェノールの皮に多く含まれるプロシアニジンには強い抗酸化作用があります。
体の中で髪の毛というのは、細胞分裂のスピードが早く、体を老化させる酸化物が産生されやすい組織です。
抗酸化物質を摂取することで、頭皮の毛穴に詰まった皮脂や老廃物が酸化して細菌を繁殖させるのを防ぎ、毛母細胞へのダメージを軽減することが出来ます。
具体的にリンゴに含まれるポリフェノールは非常に多くポリフェノールが多く含まれるといわれる食べ物と比較しても引けを取ることはありません。
- セサミ「ゴマ」に含まれるポリフェノールの約17倍
- 茶カテキンに含まれるポリフェノールの約6倍
- ブドウやワインに含まれるポリフェノールの約3倍
りんごに含まれる育毛効果②:血行改善
リンゴポリフェノールには、血液をサラサラにする働きがあります。
また消化酵素リパーゼの活性化を抑えて、脂肪が体内に蓄積されるのを阻止します。
髪の毛に栄養を与えるのは血液であり、その血液がサラサラになるということは、良質な栄養をいっぱい髪の毛に与えることにもつながります。
その結果、多くの栄養をもらった髪の毛は、今まで以上に髪の毛を「太く・長く」成長することが出来ます。
実際に、研究データでもリンゴを1日1つ食べ続けることで血行が促進されたデータも存在します。
JA全農長野の研究機関である長野県農村工学研究所などの研究グループが1週間、1日1個のりんごを食べ続けただけで血流速度が約12%も早くなり血液流動性の改善効果が確認された。
社団法人 長野県農村工業研究所
りんごに含まれる育毛効果③:バルジ領域の活性化
バルジ領域とは皮脂腺の下、毛根との間くらいの場所にあり、髪の毛のもとを作る「毛包幹細胞」と髪の色のもとを作る「色素幹細胞」が存在します。
バルジ領域が発見される以前までは髪の毛のおおもととなる毛包幹細胞は、毛乳頭や毛母細胞が集結する毛包(毛球部)に存在していると考えられていました。
しかし2001年にアメリカの世界で最も権威ある三大科学誌の一つである「セル」に、毛包幹細胞が存在する場所は根元部分の毛包ではなくこの「バルジ領域」であることが解明されたと発表されました。
リンゴポリフェノールはこのバルジ領域の毛包幹細胞の成長を促進させる働きがあると言われており、バルジ領域における2種類の幹細胞の活性化が最先端発毛法として注目を浴びています。
リンゴポリフェノールとバルジ領域の関係
髪の毛はヘアサイクルと言って生まれた毛が成長して、抜けて、また生まれて成長するというのを何度も繰り返しています。
成長期(約2年~6年)→退行期(約2週間)→休止期(約3カ月)→【脱毛】→再び成長期
「成長期」では毛母細胞が細胞分裂を繰り返し、成長していきます。
成長期が過ぎた髪は抜ける準備となる退行期(約2週間)から休止期(約3カ月)に入り、やがて抜け落ちていきます。
そして休止期に入っている間に再び、新しい毛は成長期への準備が行われます。
リンゴポリフェノール( プロシアニジン )は毛母細胞の元となる毛包幹細胞を活性化させる為、ヘアサイクルの休止期→成長期への移行をスムーズに移行させる働きを手助けしてくれます。
育毛活性を見いだしたプロアントシアニジンの育毛作用発現機構としては,毛包上皮細胞に対する強力な増殖促進作用が休止期毛包の下方への伸張を助け,休止期毛包を成長期毛包へ誘導するメカニズムが示唆された
リンゴから得られた育毛剤
より育毛効果を高めるリンゴの摂り方
リンゴポリフェノール【プロシアニジン】はリンゴの中でも「皮」に多く含まれる成分であり、熱に弱いため過熱してしまうと減少してしまします。またリンゴをカットしたときに茶色くなるのはプロシアニジンやそれ以外のポリフェノールが酸化してしまうためです。
プロシアニジンはカット面が茶色く酸化してしまった時点で、その抗酸化力の一部を使ってしまったことになります。
そのため、プロシアニジンが体内に入ってから抗酸化力を発揮するためには、食べる時点での酸化はできるだけしていないほうが良いということになります。
リンゴポリフェノールを効率的に摂取する食べ方
- できるだけ生のまま食べる
- 体内で持続力がないため、一日の中で何回かに分けて食べる。
- たまにたべるのではなく習慣的に食べる。
- りんごをカットする際は空気に触れて茶色く酸化する前に食べる
リンゴを好きな幅でスライスし、芯の部分が星☆のマークに見えることから【スターカット】と呼ばれる切り方は皮の面積が少なくなる為、皮が苦手な方でも気にならず食べられ、皮や皮の近くに多い栄養素を無駄なく摂ることができるます。
まとめ
本記事では、りんごに含まれる育毛効果や効果的な食べ方について解説しました。
- 抗酸化作用
- 血行改善
- 血糖値の上昇を抑制
- バルジ領域の活性化
もちろん、リンゴを食べるだけで、「毛量を元の状態まで戻す」とすることは難しいです。
薄毛が進行する理由には、ホルモンや遺伝の影響を占める割合が多いため、しっかりと薄毛治療として行なって行かない限りはかなり難しいです。
ただし、リンゴを食べることは非常に健康的にも髪の毛にとっても良いことは事実です。
薄毛や抜け毛が気になり出した人は、普段の生活にリンゴを取り入れてみるのも一つの手かも知れません。
今の薄毛対策の一環として毎日リンゴを1個食べる・リンゴポリフェノールのサプリメントを摂取してみるなど行なってみてはいかがでしょうか?
薄毛や抜け毛で不安な人はまずは、薄毛の専門家に相談をして原因を特定して対策することをお勧めします。