髪の毛や頭皮をアルコール消毒するとハゲる？育毛剤は大丈夫？

アルコールと髪の毛の関係について気になる方は多いのではないでしょうか。

アルコールと聞くと殺菌効果や飲料としてのアルコール等、様々なイメージがあるかと思います。

結論からお伝えすると、アルコールを頭皮や髪の毛に付けることで直接的にハゲる原因には繋がりにくいと考えられます。しかし、使用方法によっては抜け毛やハゲに繋がる場合もあります。

今回は「アルコールを髪の毛や頭皮に付けるとハゲるのか」「育毛剤に入っているアルコールは頭皮に問題ないのか」について解説します。

育毛剤にはどんなアルコール(エタノール)が入っているの？

アルコールと聞くと手の消毒用であったり、人によってはお酒をイメージする方もいるかもしれません。

では、育毛剤にはどんなアルコールが入っているかご存じですか？「飲料のアルコール」「手の消毒用」そもそもこの2つは違いがあるの？

本章ではこんな疑問を解決する為に、育毛剤に入っているアルコールの種類について解説していきます。

育毛剤のアルコールはエタノールと記載されることが多い

育毛剤の成分表を見ると、「エタノール」と記載がることを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか？ご存じの方も多いかもしれませんが、「エタノール」とは「アルコール」のことです。

細かく説明すると、「アルコール」という大きな枠の中の1つとして「エタノール」があります。育毛剤の成分表の記載ではアルコールを「エタノール」と表現することが多くあります。

エタノールには「発酵エタノール」と「合成エタノール」がある

育毛剤に「エタノール」が入っていることは分かりましたが、エタノールは何でできているのでしょうか？

エタノールには「発酵エタノール」と「合成エタノール」があります。2つの違いは製造方法にあります。

「発酵エタノール」は名前の通り、製造工程に「発酵」が用いられます。「発酵エタノール」の主な原料としては、糖質原料(サトウキビ等)やでんぷん質原料(サツマイモ等)を発酵させます。

一方「合成エタノール」は「エチレン」と「水」を混ぜることで、化学反応を起こすことで作ることができます。

育毛剤に含まれているアルコール(エタノール)は後者の「合成エタノール」が用いられます。

育毛剤にアルコールが入っている理由５つ

ここまで育毛剤にはどんな種類のアルコールが入っているのかを解説しました。本章では、なぜ育毛剤に「アルコール」が入っているのか。アルコールの役割について解説していきます。

「アルコールって頭皮消毒するんじゃないの？」

「アルコールで爽快感を高めているのでは…？」

人それぞれ、様々なイメージがあるかと思います。

結論からお伝えすると、育毛剤にアルコールが入っている理由は主に下記5つです。

1つ1つ解説していきます。

育毛剤にアルコールが入っている理由 ①：育毛剤の成分を調合

育毛剤の有効成分と水の調合をする際にアルコールが使われるケースです。

育毛剤には水と数十種類もの有効成分が入っています。水と有効成分をそのまま混ぜると分離するものも多い為、アルコール(エタノール)を混ぜることで分離を防ぐことができます。

これは可溶化とも呼ばれ、育毛剤だけでなく化粧水等でも同様に分離を防ぐ為にアルコールが使われます。

育毛剤にアルコールが入っている理由 ②：皮脂を取り除く

アルコールには油分を取り除く効果があります。

頭皮に皮脂が多い方や、最近頭皮がべたつく方には頭皮環境を整える点で効果が見込めます。

一方で、皮脂は頭皮の保護膜としての効果もある為、濃度の高いアルコールを付けることで過度な乾燥を招く可能性があります。

乾燥で頭皮環境が悪化することで、過剰に皮脂が分泌されたり抜け毛の原因となることもあります。アルコールの入っている育毛剤を使う際は頭皮に違和感がないか確認して使うようにしましょう。

万が一、育毛剤が頭皮に合わない場合は早めに使用を中止し、症状が治まらない場合は皮膚科で頭皮を確認してもらいましょう。

育毛剤にアルコールが入っている理由 ③：殺菌・抗菌して育毛剤の容器を清潔に保つ

普段手にアルコールを付けたり、アルコール付のティッシュで手を拭いたりされる方は多いのではないでしょうか。育毛剤もボトルやキャップ等を殺菌・抗菌する為に、アルコールが使用されるケースがあります。

開封後も育毛剤が一定期間使用できるのは、アルコールで菌の繁殖を防ぐ効果が働いている為です。

育毛剤にアルコールが入っている理由 ④：血行促進作用

アルコールには血行促進の作用があります。

「お酒を飲んで顔が赤く」なったり、なんとなく「体がポカポカする」といった経験がある方は多いのではないでしょうか。これは血流が良くなり、栄養が回ることで顔色が良くなっている証拠です。

髪の毛も血流と密接に関係しており、血流が滞ると抜け毛や薄毛の原因となることもあります。アルコールを付けることで、血流を促進することで栄養送ることで、髪の毛成長を促す効果が見込まれます。

育毛剤にアルコールが入っている理由 ⑤：育毛剤の劣化を防ぐ

育毛剤を開封してしばらくの間常温保存すると、細菌が発生し劣化します。

アルコールには細菌を殺菌・消毒する効果があります。多くの育毛剤が開封後数カ月品質を維持できるのにはアルコールの効果によるものです。

ただし、アルコールが入っているからといって安心しすぎるのも良くありません。開封後は記載の使用期限、使用期限がないものでも3カ月程度で使い切るようにしましょう。

育毛剤のアルコールを頭皮や髪の毛に付けるメリット３つ

ここまで「アルコールとは何か？」「育毛剤にアルコールが入っている理由」をお話してきました。

実際に頭皮や髪の毛にアルコールを付ける、メリットはあるのでしょうか？

本章では、アルコールを頭皮や髪の毛につけるメリットについて解説していきます。

アルコールを頭皮や髪の毛につける主なメリットは下記の3つになります。

 1つずつ解説していきますね。

①すっきりとした爽快感が得られる

「アルコールを付けた後に空気にあたると涼しい」なんて経験のある方は多いのではないでしょうか？

アルコールは水よりも沸点が低い為、体温でも蒸発します。アルコールは蒸発する際に熱を奪う性質がある為、蒸発と共にひんやり感と共に、すっきりとした爽快感を得ることができます。

②殺菌効果で頭皮の細菌を死滅させる

皆さんも馴染みのあるアルコールの主な効果の1つ、殺菌・消毒効果です。アルコールと言われて1番最初にイメージする方も多いのではないでしょうか？

頭皮に細菌が多く繁殖すると、抜け毛や頭皮の炎症の原因となります。

アルコールには殺菌・消毒効果がある為、適量付けることで菌の繁殖を防ぎ、炎症を抑えることができます。

③血流促進効果がある

前章でも紹介しましたが、アルコールには血行促進効果があります。

髪の毛には血流を通じて栄養を供給することで、健康な髪の毛を生やすことができます。アルコールの血行促進効果で、髪の毛に栄養を届けることで、抜けにくく太い髪の毛を作る効果を見込めます。

育毛剤のアルコールを頭皮や髪の毛に付けるデメリット２つ

前章ではアルコールを頭皮に付けるメリットをお話してきました。

本章では頭皮や髪の毛にアルコールを付ける、デメリットやリスクはあるのか？

アルコールを頭皮や髪の毛につけることで起こりうるデメリット、リスクについて解説していきます。

アルコールを頭皮や髪の毛につける主なデメリット、リスクは下記の2つになります。

 1つずつ解説していきますね。

①頭皮が乾燥する痒くなる

 「育毛剤を使ってたら頭皮が痒くなったきた…」

上記の場合、育毛剤に入っているアルコールが頭皮の脂を過剰に取り、頭皮が乾燥している可能性があります。

一時的な痒みであれば、我慢して使用することもできるかもしれませんが、痒みが続く場合は下記の育毛剤に変更すると改善される可能性があります。

②頭皮がかぶれや蕁麻疹

 稀ではありますが、アルコールを付けることアレルギー性皮膚炎を発症し、かぶれや蕁麻疹を発症する場合があります。

アレルギー性皮膚炎とは何らかの原因物質が肌に付着することで発症する、アレルギー反応です。アレルギー反応はアルコールだけでに言えることではなく、他の有効成分が原因によるアレルギー反応の場合もあります。

育毛剤の使用により、かぶれや蕁麻疹が発症した場合は一度使用を中止すると良いでしょう。

アルコールで頭皮や髪の毛を消毒するとハゲるのか？

ここまで育毛剤とアルコールの関係をお話してきました。

本章では、弊社のお客様でよくあるアルコールとハゲについての質問を取り上げて解説していきます。

下記、質問内容です。

結論からお伝えすると、アルコールを頭皮に付けることで直接的にハゲる可能性は低いと考えられます。

しかし、消毒用のアルコールとなると、濃度も高く頭皮へのダメージが強くなります。過剰に皮脂を失うことで、頭皮環境が悪化し抜け毛に繋がることで、結果ハゲてしまうリスクはあるかと考えられます。

もし、頭皮にケガをしてしまい、消毒する場合は少量のアルコールをコットン等に染み込ませて患部に付けると良いでしょう。

高級アルコール系シャンプーはどうか？【ハゲるリスクは？】

「高級アルコール系シャンプー」という言葉を聞いたことある方も多いのではないでしょうか。

「高級なアルコールシャンプー？高級だし髪とか頭皮に良さそう！」

「え、アルコールって書いてあるから消毒できるんじゃないの？」など様々な意見があるかと思います。

メリットもある高級系アルコール系シャンプーですが、一方で洗浄力が強く頭皮環境を悪くさせるリスクもあります。場合によっては抜け毛やハゲの原因となる場合もあります。

本章では高級アルコール系シャンプーについて解説ていきます。

高級アルコール系シャンプーとは？メリットは強い洗浄力？

高級と聞くと高そうなイメージがありますが、高級アルコール系シャンプーは高価な成分が入っている訳ではありません。炭素数の量が多いか少ないかで高級や低級と分類されます。

シャンプーにおいて炭素の数が多いことは、洗浄力や泡立ちの良い成分が多いということになります。

主な高級アルコール系シャンプーの特徴は下記の通りです。

ここまで聞くと良いイメージを持たれるかもしれませんが、洗浄力が強い分、過剰に皮脂を落とすことで過度な乾燥を招く場合があります。

高級アルコール系シャンプーに入っている成分

高級アルコール系シャンプーの特徴は分かったけど、「数あるシャンプーの中でどうやって見極めたら良いのだろう？」という向けに、高級アルコール系シャンプーに入っている成分を紹介します。

高級アルコール系シャンプーに入っている代表的な成分は〇〇硫酸、ラウレス○○といったような名前の特徴があります。

シャンプーボトルの裏面に、下記成分が入っているか確認してみてください。

高級アルコール系シャンプーのデメリット

比較的安価で洗浄力の強い高級系アルコール系シャンプーですが、使用する上でのデメリットもあります。

主なデメリットは下記3つ。

乾燥肌や敏感肌の方、現在頭皮のフケや炎症に悩んでいる方はダメージを受けやすい為、洗浄力の弱いアミノ酸系のシャンプーの使用をオススメします。

高級アルコール系シャンプーが薄毛に直結する訳ではありません。しかし、頭皮環境の悪化が原因で抜け毛やハゲに繋がる可能性があります。

まとめ：髪の毛や頭皮にアルコールを付けると…はげる？育毛剤は大丈夫？

今回は「アルコールを髪の毛や頭皮に付けるとハゲるのか」について解説しました。

アルコールを頭皮や髪の毛に付けることで直接的にハゲる原因には繋がりにくいと考えられます。

しかし、使用方法や現在の頭皮状況によっては抜け毛やハゲに繋がるがあります。「育毛剤や頭皮に違和感がある」「育毛剤を使ってるけど抜け毛が増えて」といった悩みを持たれている方は一度専門家に見て貰うことをオススメします。

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