継続して治らない頭皮のかゆみがあり、頭皮を触った時にかさぶたやボコボコとした感触に悩まされていませんか?
そのかゆみは、日ごろ使用しているシャンプーや枕、ストレスなどが原因で「頭皮湿疹」が起きている可能性があります。
頭皮湿疹は適切な対処をしないと、かゆみだけでなくフケや薄毛の原因になることもあるので要注意です!
そこで、今回は頭皮湿疹が起きる原因や症状、治らない頭皮湿疹への対処法を詳しく解説いたします。
なかなか治らない頭皮湿疹が起きる原因の種類
頭皮湿疹は、頭皮に赤みやボコボコとした丘疹などの湿疹が起きている状態を指します。
なぜ頭皮湿疹はなかなか治らないのか、まずは頭皮湿疹が起きる原因の種類について解説していきましょう。
頭皮湿疹が起きる原因①接触性皮膚炎
まず1つ目の頭皮湿疹が起きる原因は、接触性皮膚炎です。アレルギー反応の一種で、何らかの物質に対して免疫が過剰に反応することで起こる症状です。
初めて使うもの以外にも、これまでに異常を起こしたことがない物質や成分が原因となり、皮膚炎を起こしている可能性が考えられます。
接触性皮膚炎の原因としては、日ごろ使用しているシャンプーの洗い残しやすすぎ残し、ヘアカラー剤・パーマ液、汗、植物などが挙げられます。また、育毛剤の成分でも起こることがあるので注意しましょう。
頭皮湿疹が起きる原因②乾燥性皮膚炎
2つ目に挙げられる頭皮湿疹の原因は、乾燥性皮膚炎です。主に空気の乾燥やシャンプーのし過ぎなどが考えられます。
頭皮の表面は乾燥しやすいため、本来であれば適量の皮脂と汗で刺激や乾燥から守られています。しかし、空気が乾燥していたり過度なシャンプーによって皮脂膜が不足すると、バリア機能が衰えてしまうのです。
その結果、強いかゆみや赤み・炎症が起こって湿疹となり、より乾燥が進んで頭皮湿疹が悪化してしまうこともあります。
頭皮湿疹が起きる原因③脂漏性皮膚炎
続いての頭皮湿疹が起きる原因3つ目は、脂漏性皮膚炎です。読んで字のごとく、皮脂の分泌が過剰になって起こる皮膚炎で、しつこいかゆみやフケを伴います。
脂漏性皮膚炎は、頭皮の皮脂分泌増加以外にも常在菌であるマラセチア菌の異常増殖、ストレスや偏った食生活、睡眠不足なども原因になると言われていますが、明確なものは分かっていません。
一般的には生後2~12週ほどの乳児期によく見られ自然軽快しますが、大人では慢性化や再発性があり、女性よりも男性が多く、思春期~40歳ほどが発症のピークであるとされています。
頭皮湿疹が起きる原因④アトピー性皮膚炎
4つ目の頭皮湿疹が起きる原因は、アトピー性皮膚炎です。アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能低下によってさまざまな刺激に反応して炎症が起きます。
顔やひじ・ひざの裏、頭皮に発症するケースもあり、皮膚の柔らかい場所で左右対称に湿疹が起き、強いかゆみと皮膚の乾燥が特徴です。
ハウスダストやダニ、食べ物・カビなどがアトピー性皮膚炎を悪化させる物質になるため、普段使用している枕などの寝具や食生活を見直さないと、頭皮湿疹が治らない原因になってしまいます。
頭皮湿疹が起きる原因⑤その他
頭皮湿疹が起こる原因には、上記に挙げた皮膚炎以外にもあります。過労やストレス、睡眠不足による生活習慣の乱れ、また偏った食生活などです。
その他にも、入浴やシャンプーの回数が少ない、または洗い方がおろそかだったりしても、頭皮環境が悪化して頭皮湿疹を起こすケースがあります。
医療機関を受診してもはっきりとした原因がわからない場合は、これらその他のことが原因になっていると考えられるでしょう。
頭皮湿疹で抜け毛が増えている人は薄毛の専門家に相談!
頭皮湿疹が起きているだけでも辛いのに、抜け毛まで増えてしまうと、よりストレスに感じてしまいかゆみや赤みが強まってしまいます。
また、頭皮湿疹があると薄毛の治療にも影響があるのではないか?と不安になる方も多いでしょう。
そんな時は、私たち薄毛の専門家にお任せ!頭皮湿疹の治療と並行して行える対策のアドバイスや施術が可能ですので、いつでもお気軽にご相談くださいね。
頭皮湿疹による頭皮のボコボコやかさぶたの対処法
頭皮湿疹が起こっている時は、頭皮を触ると丘疹やかさぶたでボコボコしてしまうことがあります。強いかゆみから掻いてしまうと、よりボコボコやかさぶたが増えてしまうでしょう。
その結果、さらに頭皮湿疹が悪化してかゆみだけでなく痛みが出たり、水疱(すいほう)や化膿などが起き抜け毛が増えてしまう場合もあります。
頭皮湿疹による頭皮のボコボコやかさぶたを、少しでも減らすための対処法を解説していきますので、ぜひご一読ください。
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法①頭皮に合ったシャンプーを使う
頭皮湿疹でボコボコやかさぶたがある時は、頭皮の肌質や状態に合ったシャンプーなどヘアケア製品を使うようにしましょう。
バリア機能が低下している状態の頭皮に、強い洗浄成分が含まれるシャンプーは刺激が強すぎてしまうので、アミノ酸系やベタイン系などの優しい洗浄成分のものを選ぶことがおすすめです。
湿疹を抑える「グリチルリチン酸ジカリウム」や常在菌の増殖を抑える「ピクトロンオラミン」「ミコナゾール」「サリチル酸」などの成分が配合されたものなど、頭皮湿疹の原因に合わせて選んでみてください。
アミノ酸系 | ベタイン系 | |
---|---|---|
特徴 | 低刺激で適度な洗浄力がある | 洗浄力は弱めだが低刺激 |
成分 | ココイルグルタミン酸K ラウロイルメチルアラニンNa ラウロイルサルコシンTEA ココイルグリシンNaなど |
コカミドプロピルベタイン ラウラミドプロピルベタイン パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン ココアンホ酢酸Naなど |
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法②正しい方法で頭皮を洗う
続いておすすめする頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法は、正しい方法で頭皮を洗うことです。
本来、シャンプーは髪の毛ではなく頭皮を洗い清潔にするために行うもので、洗い方が正しくなければ頭皮環境を悪化させる一因になってしまいます。
髪の毛を濡らす前に行うブラッシングから始まり、予洗い、泡立てたシャンプーで頭皮を優しく洗う、十分にすすいだらタオルドライをして髪の毛の根元を中心にドライヤーで8割ほど乾かしてください。
下の記事では、正しい頭皮の洗い方をより詳しく解説しているので、こちらもあわせてご覧いただければ幸いです。
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法③生活習慣を見直す
頭皮湿疹による頭皮のボコボコやかさぶたへの対処法、続いては生活習慣の見直しです。
睡眠不足や偏った食生活、運動不足などは頭皮環境の悪化につながり、頭皮湿疹が起こる原因になるため、規則正しい生活を送り栄養バランスが整った食事を摂るようにしましょう。
しっかりと頭皮に栄養を届かせ、運動や睡眠でストレスを緩和させられると、頭皮湿疹の症状が改善してボコボコやかさぶたを減らす効果が期待できます。
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法④パーマやヘアカラーを控える
直接頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法ではありませんが、頭皮湿疹がある間はパーマやヘアカラーを控えましょう。
なぜなら、頭皮湿疹があるということは頭皮が敏感になっているということですので、パーマやヘアカラーのような刺激の強い薬剤は炎症を悪化させるもとになるからです。
ブラシを使う際にも、頭皮に優しい毛先が丸いものやクッションの付いたものを使うようにし、少しでも刺激にならないような工夫をしてください。
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法⑤その他
頭皮湿疹のボコボコやかさぶたを減らす対処法には、上記以外にも大切なことがあります。それは、頭皮を清潔な状態にすることです。
症状を悪化させる原因となるハウスダストやダニ、カビなどとの接触をできるだけ避けて、頭皮が適切な状態を長く保てるようにしましょう。
長時間頭部と接触する枕などの寝具や帽子・ヘルメットは、定期的に洗うなどして清潔を保つようにしてください。
早く治したい!頭皮湿疹の治療法
我慢できないほどの強いかゆみ、掻きむしってしまった後のかさぶたやフケなど、頭皮湿疹が起こるとストレスも増えてしまいます。
今すぐかゆみを抑えたい、少しでも早く頭皮湿疹を治したいという方におすすめの治療法を解説していきましょう。
早く治したい頭皮湿疹の治療法①市販の外用薬を使う
頭皮湿疹を早く治したい人におすすめの治療法、1つ目は頭皮のかゆみや炎症を抑えるための市販薬を使うことです。
軟膏やクリームタイプよりも、髪の毛があり薬を塗りづらい頭皮には液状のローションタイプを使用してください。
塗布するのは、頭皮や手指が清潔な状態である入浴後がおすすめです。多量に使うと患部以外にまで流れてしまうので、少量ずつ使用しましょう。
市販の頭皮用かゆみ止め・炎症抑制に使われるステロイド剤は、ほとんどがミディアム~マイルドランクです。
とはいえ、一週間使用しても頭皮湿疹が改善されない場合は、医療機関を受診してください。
早く治したい頭皮湿疹の治療法②皮膚科を受診する
頭皮湿疹を早く治したい人におすすめの治療法、2つ目は医療機関を受診することです。皮膚科であれば市販薬よりも作用の強いお薬の処方も可能です。
さらに皮膚科であれば、頭皮湿疹の原因がアレルギーや乾燥、もしくは皮脂の増加か菌の仕業なのかを解明してくれるでしょう。
市販薬では我慢できないほど強いかゆみや痛い炎症が治まらない場合、また市販薬を6日程使用しても治まらない時は早めに受診してください。
早く治したい頭皮湿疹の治療法③頭皮湿疹に効果のあるシャンプーを使用する
3つ目の頭皮湿疹を早く治したい人におすすめの治療法は、頭皮湿疹の原因に合ったシャンプーを使用することです。
脂漏性皮膚炎が原因なら低刺激ながら洗浄力が高めの石鹸系やアミノ酸系、菌やカビが原因であれば抗菌・殺菌成分の入ったシャンプーを使用しましょう。
市販されているものもあれば、皮膚科で処方・販売している乾癬専用シャンプーもあるため、使用したい方は医師に相談してください。
頭皮湿疹にならないための予防策
一度でも頭皮湿疹に悩まされたことがある方はもちろん、かゆみや頭皮のボコボコ、かさぶたに悩まされたくないと思う方は多いはずです。
そういう方のために、頭皮湿疹にならないよう予防するための対策を解説していきます。
日ごろから予防しておくためにも、以下のことを習慣にしてみてください。
頭皮湿疹を予防する対策①正しいスカルプケアを行う
頭皮湿疹を予防するための対策として、まず大切にして欲しいことは正しいスカルプケアを行うことです。正しいスカルプケアには洗浄と保湿、そして血流促進が必要だということを覚えておいてください。
頭皮環境が悪化してしまうと、かゆみや炎症が発生して頭皮湿疹になる可能性が高まってしまいます。
それを防ぐためにも、シャンプーの洗浄成分や正しいシャンプーの仕方、乾かし方などに気をつけることを習慣にしていきましょう。
頭皮湿疹を予防する対策②栄養バランスの整った食事を意識する
2つ目に紹介する頭皮湿疹を予防する対策は、栄養バランスの整った食事を意識することです。
頭皮や髪の毛だけでなく、私たちの体は口に入れる食べ物や飲み物から形成されるため、栄養が不足すれば何かしらの影響が出てしまいます。
体全体に必要なタンパク質やコラーゲンをはじめ、皮脂分泌の抑制や皮脂の酸化による炎症を防ぐビタミンB2を含むビタミン類を多く摂るよう意識しましょう。
さらに、血流を良くする鉄、さまざまな細胞に必須の亜鉛などのミネラルなど、頭皮のためにもバランスよく積極的に摂取してみてください。
頭皮湿疹を予防する対策③十分な睡眠をとる
続いての頭皮湿疹を予防する対策は、十分な睡眠をとることです。起きても疲れがとれていない、寝つきが悪かったり何度も目が覚めるという方は、特に睡眠を重視してください。
人は睡眠中に活動時に受けたダメージを修復する「成長ホルモン」を多く分泌するのですが、睡眠不足では十分な量が分泌されません。
睡眠時間が多少短くても、質の高い睡眠であれば健康な頭皮を維持できるようになるので、以下の記事を参考に睡眠の質を高める行動を習慣にしてください。
頭皮湿疹を予防する対策④ストレスはこまめに解消する
頭皮湿疹を予防する対策、4つ目はストレスをこまめに解消することです。ストレスはホルモンや自律神経のバランスを乱す原因で、頭皮の血流や免疫機能の低下を招きます。
その結果、皮脂の過剰分泌や新陳代謝の低下により、常在菌のバランスが崩れて脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の悪化、接触性皮膚炎を起こすこともあるのです。
ストレスは万病の元ともいわれていますので、こまめに運動や頭皮マッサージ、湯船に浸かったり大声を出す、ウォーキングやヨガをするなどしてストレスを発散させましょう。
頭皮湿疹を予防する対策⑤頭皮に触れるものを清潔にする
5つ目の頭皮湿疹を予防する対策は、頭皮に触れるものを清潔にすることです。枕や帽子・ヘルメット、車のヘッドレストなど長時間頭部と接触するものは、こまめに洗濯や除菌を行いましょう。
頭皮湿疹が治らない原因でも触れましたが、ハウスダストやダニ・カビは炎症のもとになるため、頭皮湿疹を予防するためにはこれらを排除することが必要です。
枕のカバーをこまめに洗濯できないという方は、タオルを巻いて毎日交換すると良いでしょう。また、帽子やヘルメットも使用後は除菌スプレーを使用するなどしてください。
頭皮湿疹の不安はこまめなケアが大切
頭皮は皮脂の分泌量が多く、また細菌が繁殖しやすいため頭皮湿疹になりやすい環境ともいえます。
そのため、予防したいならこまめに適切なケアをする必要があるのですが、自身で行うケアや治療ではなかなか治らないことも多いです。
再発したり慢性化することも多い頭皮湿疹を予防し、同時に薄毛の不安もなくせるケアや予防の方法は、頭皮や薄毛の専門家に適切なアドバイスをしてもらいましょう。
一人ひとりの生活に合ったアドバイスや施術もできるので、ぜひ私たちにお任せください!
頭皮湿疹を放置してしまうとどうなるのか
強いかゆみが起きたりフケが増えるなどの頭皮湿疹が市販薬を使っても治らない…。
病院で診断してもらう時間がとれないと、自然と放置してしまうことも少なくないでしょう。
なかなか治らない頭皮湿疹を放置してしまった場合には、どのようなことが起こるのか気になりますよね。
もしも、頭皮湿疹が治らない状態で放置した時に、起こりうる症状を解説していくので、できるだけ早く医療機関や専門家に相談してください。
頭皮湿疹を放置するとどうなる?①より強いかゆみが起こる
頭皮湿疹が治らないまま、かさぶたやボコボコを放置していると、より強いかゆみにおそわれることがあります。
起きている間は市販薬を使ったりしてかゆみを抑えられますが、寝ている間は無意識に掻きむしってしまうため、頭皮のボコボコやかさぶたが治らないまま、ひどくなってしまうこともあるでしょう。
その結果、傷が深くなって分厚いかさぶたを形成してしまい、傷跡が残る恐れがあるので早期に治療することをおすすめします。
頭皮湿疹を放置するとどうなる?②抜け毛が増えて薄毛になる
頭皮湿疹が治らないまま、かさぶたやボコボコを放置していると、抜け毛が増えて薄毛を促進してしまう可能性が高まります。
かゆみがある時に爪を立てて掻いてしまうと傷がついてしまいますし、その傷から菌が侵入して化膿すれば炎症が周囲に広がってしまうこともあるのです。
そのまま放置してしまうと、頭皮の細胞が固くなって髪の毛が成長できなくなってしまい結果的に薄毛になってしまうので、頭皮湿疹になったら速やかに治療しましょう。
頭皮湿疹のボコボコやかさぶた治らない原因と対処法や治療法を解説まとめ
本記事では、頭皮湿疹が起きる原因と頭皮のボコボコやかさぶたへの対処法を解説しました。
頭皮湿疹は乾燥やアレルギー、皮脂の過剰分泌が原因で発症するため、頭皮が保湿された清潔な状態を維持することが予防には必要です。
治らないまま放置すると、抜け毛が増えて薄毛になる可能性が高まるので、早く治したい方は速やかに治療を開始しましょう。
シャンプーの成分や洗い方、ストレスや汚れた枕などから炎症を起こすこともあるので、頭皮湿疹になりたくない方は、日ごろから頭皮湿疹にならないような習慣を癖づけてくださいね。