猛暑が続いた夏が終わって涼しくなる秋、これから迎える寒い冬場に増えるお悩みに「フケ」があります。
秋から冬場にかけては気温がグッと下がり、無防備になりやすい頭部は乾燥しやすくなり皮膚のターンオーバーが乱れるため、春や夏よりもフケが出やすくなるのです。
本記事では、秋と冬場に増えるフケなど頭皮トラブルの原因とその対策を解説し、フケを一瞬でなくす方法はあるかなどフケにまつわるよくある質問にもお答えしていきます。
秋と冬場に増える頭皮トラブルの原因
秋や冬場は気温や湿度が低下して、空気が乾燥している上にエアコンやストーブなどを使うため、室内は顔や手のお肌と同様に頭皮も乾燥しやすいシーズンです。
空気が乾燥すると頭皮の細胞間物質が減り角質がはがれやすくなるだけでなく、含まれている水分が蒸発して皮膚が生まれ変わるターンオーバーが早まり乱れやすくなります。
これから迎える、秋と冬場に増える3つの頭皮トラブルについて原因を解説していきましょう。
秋~冬場に増える頭皮トラブルと原因①:フケ
秋から冬場にかけて増える頭皮トラブルの1つ目はフケです。寒くなる冬場は特に白く細かい乾性フケが増えるのですが、厚みがあり白~黄色みがかった脂性フケが増えるという方もいます。
フケが増える原因は主に乾燥で、空気の乾燥によって頭皮の角質を繋げる細胞間物質の減少がおこり、はがれやすくなった角質が髪の毛の動きや寝具などとの擦れによって発生するものです。
頭皮が過度に乾燥するとダメージを防ぐために皮脂の分泌量が増え、増えた皮脂をエサに常在菌が繁殖しターンオーバーが乱れ、はがれた角質と皮脂がくっついて脂性フケが増えるケースもあります。
秋~冬場に増える頭皮トラブルと原因②:かゆみや炎症
秋から冬場にかけて増える頭皮トラブル、2つ目はかゆみや炎症です。毛穴が多い頭皮はバリア機能や水分保持機能が弱いため、顔や手足よりも乾燥しやすいと言われています。
外気や室内の湿度が低下すると、頭皮が乾燥してしまいバリア機能が失われやすくなり、寒さやシャワーの温度・シャンプーの成分など外部からの刺激に敏感になることが、かゆみが起こりやすくなる原因です。
また、秋はおいしいものが多く冬はイベントなどで栄養が偏った食事が増える、寝不足になったり疲労・ストレスが増えるなどが原因となり、皮脂の過剰分泌が起きるケースも少なくありません。
秋や冬場の頭皮トラブルは専門家にお任せ!
寒くなり乾燥してしまう秋や冬場に起こりやすい頭皮トラブルは、いざ起こってしまうと抜け毛が増える原因にもなってしまうため、早期に対策を講じましょう。
フケやかゆみの原因が乾燥だと思っていても、実際は皮膚疾患や日常生活の中に原因が隠れていることもあるので、専門家に相談するのが改善への近道です。
抜け毛・薄毛にも繋がりかねない頭皮トラブルを早期に改善したい方、お一人お一人に向けたアドバイスを行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
秋や冬場のフケを減らす頭皮環境を改善する対策
秋から冬場は頭皮が荒れやすく毎年のようにフケが出て悩んでいるという方も多いでしょう。
どのような対策をすればフケが減るのか、ここからは秋や冬場のフケが増える時期におすすめの、頭皮環境を改善する対策をご紹介します。
頭皮環境を改善する対策①:シャワーのお湯はぬるめにして洗いすぎない
1つ目にご紹介する頭皮環境を改善する対策は、シャワーを温度をぬるめにして頭皮や髪の毛を洗いすぎないことです。
寒くなる秋から冬場にかけてはシャワーの温度を熱くしがちですが、熱いシャワーは頭皮の皮脂を取り過ぎてしまいます。
また、フケが気になる方は1日に何度もシャンプーをしたくなりますが、必要な皮脂まで取り去って頭皮を乾燥させてしまうため、洗うのは1日に1度にしておきましょう。
- シャワーの温度は38~40℃程度がおすすめです。代わりに湯船でしっかりと体を温めて血行促進しましょう。
頭皮環境を改善する対策②:頭皮の保湿・部屋の加湿をする
頭皮環境を改善する対策の2つ目は、頭皮を保湿するだけでなく部屋の加湿も行うことです。
頭皮だけを保湿していても、外気や部屋が乾燥している環境では水分が奪われてしまいますので、屋外は仕方ないとしてもお部屋の中は加湿して頭皮に優しい環境を作りましょう。
うるおいのある肌への理想的な湿度は50~60%程度ですので、加湿器を使ったり洗濯物を室内に干すなどして、お部屋の湿度にも気を配ってみてください。
- 湿度が高すぎるとカビやダニが繁殖しやすくなってしまうため、寝具はこまめに干して湿度を上げすぎないように注意してください。
頭皮環境を改善する対策③:シャンプーやドライヤーの方法を見直す
頭皮環境を改善する対策、3つ目は普段使っているシャンプーの種類や洗い方、ドライヤーの使い方を見直すことです。
強い洗浄成分のラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Naが入ったシャンプーを使っている方は、乾燥肌や敏感肌の方にも安心なアミノ酸系やベタイン系のシャンプーに変えてみましょう。
その上で正しいシャンプーの方法で頭皮を洗って、頭皮を乾燥させすぎないようドライヤーで乾かすことを続けると、頭皮環境が改善されていきますよ。
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- アミノ酸系シャンプーの主な洗浄成分は「ココイルグルタミン酸TEA」や「ラウロイルメチルアラニンNa」など
- ベタイン系シャンプーなら「コカミドプロピルベタイン」や「ココアンホ酢酸Na」などです。ボトルの裏側にある成分表示をチェックしてみてください。
頭皮環境を改善する対策④:食生活を改善する
続いての頭皮環境を改善する対策は、毎日摂取している食事の栄養バランスを見直し改善することです。
体の内側から新陳代謝を促進して正常なターンオーバーに戻し、健康な頭皮を作るためにも栄養バランスが整った食事が欠かせません。
タンパク質やビタミン・ミネラルに食物繊維など、1食づつは難しくても1日を通した3食でバランスを取るようにしてみてください。
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- タンパク質は頭皮そのものの元になる栄養ですが、動物性タンパク質は脂質の取り過ぎに注意しましょう。
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- ビタミン類は頭皮の保水力向上と新陳代謝促進、皮脂の過剰分泌を抑制します。
- ミネラルは頭皮の機能維持や調整に不可欠な栄養で、亜鉛や鉄・ヨウ素などは食べ物からしか摂取できません。
頭皮環境を改善する対策⑤:頭皮マッサージをする
頭皮環境を改善する対策、最後は頭皮の血流や新陳代謝を促してターンオーバーを正常に戻す効果がある、頭皮マッサージを行うことです。
頭皮に触れるのでフケが増えるのでは?と思う方がいるかもしれませんが、入浴前の髪の毛を濡らす前に行えばシャンプー時にフケを洗い流せます。
また、血行が促進されると適度に皮脂が分泌されるため、頭皮の乾燥を防ぐ作用も期待できるので、正しい方法で頭皮マッサージを行ってみてください。
- 頭皮や髪の毛が濡れていると刺激が強くダメージを与えてしまうため、頭皮マッサージは必ず乾いている時に行いましょう。
秋や冬場に多くなるフケの悩みに関するよくある質問
秋や冬場はフケが出やすいとはいえ、増えてしまうと憂鬱にもなり、気分が落ち込んでしまう人が多いです。
ここからは、フケがなぜ秋から冬場にかけて増えるのか、フケを一瞬でなくす方法の有無やフケに効果があると言われる湯シャンについてなど、フケにまつわるよくある質問にお答えしていきます。
フケの悩みに関するよくある質問:フケが大量に出るとハゲる?
フケが多いと薄毛・ハゲるのではないか?という質問が多いのですが、実際にフケが多いとハゲる可能性があります。
頭皮の乾燥は髪の毛の成長に悪影響ですし、フケが毛穴に詰まると脂漏性皮膚炎や粃糠性脱毛症を発症させ、抜け毛が増えてハゲる確率を高めてしまうのです。
そのため、フケが出るような頭皮環境を早めに改善する対策を行うことをおすすめします。
フケの悩みに関するよくある質問:フケを一瞬でなくす方法はある?
ネット上の質問サイトに多かったのが、フケを一瞬でなくす方法への質問ですが、残念ながらフケを一瞬でなくすことは難しいでしょう。
ドライヤーで吹き飛ばしたり、ブラシやコームを使ってフケを毛先の方へスライドさせるなどありましたが、完全になくすことはできません。
目に見える大きさのフケをなくすには、頭皮環境を改善して正常なターンオーバーに戻すのが最適です。
フケの悩みに関するよくある質問:湯シャンは効果ある?
フケを減らす効果があるとも増やすとも言われている湯シャンですが、シャンプーをし過ぎていたり頭皮が乾燥している方には向いている可能性があります。
正しい湯シャンを行うと、頭皮に必要な皮脂を取り過ぎることなく潤いを保持しフケの発生を防ぐため、乾燥肌や敏感肌の方であれば試してみても良いでしょう。
ただし、脂性肌の方は必要以上に皮脂が残ってしまう可能性がありますし、スタイリング剤を落とす作用が無いのでワックスなどを使う方はシャンプーを使ってください。
秋から冬場は頭皮が乾燥してフケが出る?頭皮トラブルの原因と頭皮環境を改善する対策まとめ
本記事では、秋から冬場に増えるフケや乾燥など頭皮トラブルの原因と対策を解説しました。
頭皮の乾燥は、フケやかゆみ・炎症など頭皮トラブルを引き起こしてしまうため、早めに頭皮環境を改善する対策を行うことをおすすめします。
よくある質問にもお答えしましたが、他の質問にも詳しく答えたりアドバイスができるので、髪の毛や頭皮に不安や悩みを抱える方はいつでも気軽にご相談ください。