女性の代表的な髪型の一つ『ポニーテール』
髪の毛が邪魔にならないため、ロングヘアーの人はポニーテールと決まっていてる職場も少なくありません。
また仕事の場合は髪型が乱れてはいけないため、ポニーテール以外にも、「グッ」と引っ張って髪の毛を束ねてセットしますよね。
実はその『ポニーテール』のやり方によっては、薄毛や抜け毛の原因になりうる可能性があります。
この 「グッ」と引っ張る行動を長年続けたり、強く引っ張ったままの状態を長時間続けると、抜け毛が増えて薄毛になりやすくなることがあります。
ポニーテールだけではなく、束ねた髪をほどいた時、ゴムやアメピン、ヘアクリップを外した時髪の毛は抜けていませんか?
もし、日頃からポニーテールをしていて、頭頂部や生え際が薄くなってきたかも?そんな方は不安・お悩みを抱えている方は必見です。ポニーテール、髪を強く引っ張って束ねる事によって起きる薄毛の原因と対策についてお伝えします。
ポニーテールで起きる薄毛は、牽引性脱毛症
ポニーテールによって髪の毛が薄くなったと感じる脱毛症を【牽引性脱毛症】といいます。
この牽引性脱毛症は、長期的に強い力で髪の毛が引っ張られ続けることで起きる脱毛症です。
髪の毛は、毛根の形に従って生えています。
しかし、ポニーテールなどで髪の毛を束ねる場合、その毛流(毛の流れ)に反した方向で髪の毛をけん引するため、毛根にかかるダメージは少なくありません。
髪の毛を包む毛包が、圧迫により破壊されてしまうことがあります。
特に幼い子がなりやすいと言われますが、エステやサロンで働く女性は仕事で夜会巻きをする機会も多いので、美容関連の仕事の人に多いのも牽引性脱毛症による薄毛の特徴の一つでしょう。
牽引性脱毛症の特徴について
この牽引性脱毛症の特徴は、次の2つです。
以下の事をしていないかセルフチェックしてみてはいかがでしょうか?
- 長期的に同じ髪型で固定している(短期間ではなりません)
- 毎日、髪の毛強く引っ張ってセットをしている
ポニーテールで髪の毛が薄くなりやすい場所
ポニーテールで薄毛になってしまう場合は、髪の毛全体が薄くなるのではなく、特定の部位がより薄くなりやすいとされています。
前髪のありなしでも薄毛になる場所が変わってきますので、いくつか薄毛になる場所の種類と原因をそれぞれを解説していきますね。自分が気になる場所を当てはめて確認してみてください。
前髪がある場合
クリスマスツリー型の薄毛
前髪がある場合は、前髪と結び目の間に境目ができ、そこに引力が集中して薄毛になってしまいます。
この時に当てはまるものが【クリスマスツリー型】です。
クリスマスツリー型は生え際から頭頂部の真ん中が、ちょうどクリスマスツリー状に左右に枝を広げたように薄くなっていくタイプです
前髪と後ろ髪の境目は普段から地肌が透けやすい部分ではあるので、薄毛になった時に更に隠しにくく目立ちやすくもあります。境目が気になる方はこの可能性が高いでしょう。
ルードウィッグ型の薄毛
【牽引性脱毛症】 だけじゃなく女性の薄毛の中でも一番多いのが【ルードウィッグ型】です。
ルードウィッグ型 は生え際の後退は なくヘアラインは保たれているものの、頭頂部から後頭部の範囲がびまん性に薄くなっていくタイプです。
ツインテールや三つ編みのような髪型をする、分け目の広がりなどを感じている方はこの可能が高いとされます。
前髪がない場合
前髪がない場合は生え際に引力が集中してしまうので、前髪の後退が起こりやすいとされています。
特に生え際の髪の毛は他の髪の毛と比較すると細い髪の毛の割合が多いとされます。
これらの髪の毛が、ポニーテールによって牽引されることで、抜け落ちてしまうことがあります。
この時に当てはまるものが【ハミルトン型】といわれるものになります。
【おでこが広くなった】【前髪のボリュームが減った】など感じているのであれば、生え際への負担がかかり血行不良により、抜け毛が増えている可能性があるので、原因の一つとして意識してみてください。
ポニーテール以外に薄毛になりやすい髪型は?
ポニーテール以外にも髪の毛が薄くなりやすい髪型が複数存在します。
ご自身の髪のボリュームが気になる方は、確認してみてください。
その1:ツインテールや三つ編み・編み込み
主にポニーテールなどの髪型がが原因になることが多いですが、ポニーテール以外でもツインテールや三つ編みなどの髪型もヘアセットの際に引っ張る力が強くなりやすいものになり牽引性脱毛症を起こす可能性があります。
流行の編み込みや三つ編みなどのヘアアレンジもキツくしてしまうと髪の毛を引っ張り、さらには絡ませてしまう事もあるため、髪や頭皮に負担がかかります。
あまり高い位置で結ばず低めの位置にする、負担がかからないようにゆるめに編んだり、あとから少したるみをつけるなど一工夫入れてみると負担が少し軽減されるでしょう。
髪をまとめてセットする髪型を長期的に行うとどうしても頭皮への刺激は避けられませんので、毎日同じ髪型にならないよう気を付けましょう。
その2:夜会巻き・お団子ヘア
よくエステなどのスタッフさんが行っているような、全ての髪の毛を後ろで縛る夜会巻きやお団子ヘアをする機会が多い方は、邪魔にならないようにきっちり結ばれていることが多く、髪の毛への負担も大きくなる傾向にあります。
特に、髪の長い方は重さもあるので動くたびに頭皮がひっぱられる為、更に負担がかかってしまいます。保育士や病院などで働いている方も一つに束ねるヘアスタイルが多く毎日同じ髪型になり頭皮への負担が大きくなるので要注意です。
その3:エクステンション
気軽にヘアスタイルを変えることが出来るエクステは、若い女性を中心に人気なヘアスタイルの一つです。
しかし、エクステも牽引性脱毛症が起こりうる髪型の一つです。
エクステは髪の毛に括り付けることで取り付けます。そのためエクステを付けると常に髪の毛が引っ張られた状態となります。また、エクステは付けたら取り外しが出来ないことも頭皮にはよくありません。
常に引っ張られるため、頭皮への負担は増え続けて、本来抜けるけはずのない健康な髪の毛も抜けていってしまう危険性があります。
また、エクステを付けているとしっかりと頭皮まで洗うことが出来ませんので、衛生上でも頭皮に負担がかかってしまいます。長期間にわたりつけ続けるのはできるだけ控えておきましょう。
【牽引性脱毛症】になりやすい人とは
【牽引性脱毛症】が起こる人もいれば起こらない人もいます、ここではなりやすい方について解説いたします。
ポニーテールやお団子ヘアの頻度が多い人
ポニーテールなどの頻度が多い人全員がなるわけではありませんが、頻度多ければ多いほどリスクは高まります。
頭は手足と同じく末端にあたるため血流が悪くなりやすく、リスクを下げるためにも髪型のチェンジは欠かせません。
特に髪の毛をほどいたときに解放感がある人や、ジワジワと血行がよくなっているような感じを覚える人は、毛根や頭皮に強い負担がかかっている可能性があるので思い返してみてください。
育児中の女性
産後などは産後脱毛が起こりやすい状態です。
女性はお腹の中で子供を育てる際に体内にあるエストロゲンやプロゲステロン(女性ホルモン)の分泌量が増えます。その後出産と共に女性ホルモンも基準値に下がっていくため成長期が伸びていた毛が休止期に入り抜け毛が増える現象に繋がります。
そこに 牽引性脱毛症 が加わるとより抜け毛が増え薄毛になりやすくなってしまうのです。
邪魔にならないポニーテールやお団子などの髪型はとても楽ですが、日々の積み重なりが頭皮にダメージを与えてしまうのでなるべく 低い位置で緩く結ぶように意識しましょう。
ハードなヘアセットが多いかた
女性の方だとカーラーを使って髪を巻く方もいるのではないでしょうか、カーラーも頭皮を常時引っ張てしまうものになるので頭皮への負担が多くなり薄毛の原因になってしまいます。
またヘアセットの際に大量のスタイリング剤をつける方はより注意が必要です、しっかり洗い流せていないと頭皮のつまりの原因や菌の繁殖に繋がり抜けやすい頭皮環境になってしまうので、シャンプー前の予洗いは丁寧に行いましょう。
スプレーをかける際もなるべく頭皮につかないように手などで抑えてスプレーするように意識してみてくださいね。
成長途中の未熟な子供
成長途中である子供の頭皮は毛根が弱く、影響を受けやすい土台なので弱い力でも引っ張られる頻度が多ければ
牽引性脱毛症 になりやすくなってしまいます。
大人が軽く櫛で溶かしているつまりでも子供の頭皮は痛みを感じやすかったり、引っ張る力も圧がかかりやすい為、お子さんのヘアセットの際は力加減を気を付けるようにしましょう。
もし、ポニーテールで薄毛になりそうなときの対策は?
ヘアースタイルを変える
最も良いとされるのが、髪の毛を強く引っ張ることを辞めることです。
しかし、仕事柄ヘアスタイルを変えることが出来ない人は少なくありありません。
そんな方は、少しでも同じ部分への負担を軽減させるために、結ぶ位置を変えたり、髪型や分け目を変えるなど工夫をしましょう。
また、仕事が終わったらすぐに髪の毛の縛りを緩くするなど対策をしていきましょうね。
頭皮にスタイリング剤を付けない
ワックスなどのスタイリング剤を頭皮につけると頭皮環境を悪化させる恐れがあるため、
ポニーテールなどのセットをするときは頭皮にワックスなどのスタイリング剤が付着しないように気をつけてください。
またお風呂の際にきちんとワックスなどの汚れが落としきれていないと、頭皮に汚れが蓄積され雑菌の繁殖や、毛穴の詰まりを招き抜け毛や薄毛を進行させてしまう恐れがあります。
毎日ワックスなどを使っている方は特に要注意です。
頭皮マッサージをする
髪が強く引っ張られることで、頭皮が緊張状態になり血流が悪くなっています。
特に長時間結んでいた後などは引っ張られた状態から元に戻るのが遅く、頭皮が固まってしまっているので血流を良くするためにしっかりと指のひらでマッサージをしましょう。
首までしっかり浴槽につかり、体が温まった状態でするとより効果的なのでぜひ試してみてくださいね。
運動をする
常にポニーテールの状態を維持すると、頭皮は凝り固まって血行が非常に悪い状態となります。
ですので、有酸素運動をするなどして体の血行を良くしてあげましょう。
髪の毛を成長させる上で血行が良いことは必須です。
血流を促し、少しでも良い栄養を頭皮に供給して髪の毛の力を強くしてあげましょうね。
髪型以外による髪の毛が薄くなる原因とは
これまでポニーテールなど髪型による薄毛について解説してきました。
しかし、女性の薄毛は髪型だけでなく他にもさまざまな原因が重なることで毛量が減ってしまうとされています。
その1:ホルモンバランスの乱れ
女性の薄毛は様々な要因がありますが要因の一つとしてホルモンバランスの乱れは大きく関係しています。女性ホルモンの一つエストロゲンは髪の毛の成長を促進する作用があり、女性らしいツヤ・ハリがある髪の毛を保つ働きがあります。
一般的にエストロゲンは思春期から大きく分泌され始め、20代~30代がピークとなりその後、年齢とともに減少するホルモンです。
このエストロゲンホルモンが低下してしまうと、髪の毛の成長維持が出来なくなり、抜け毛が増える、全体的のボリュームが減る、毛が細くなるなどの、地肌が透けて目立つようになるケースも少なくありません。
その2:紫外線
シミやそばかすの原因にもなる紫外線ですが、頭皮や髪の毛にも悪影響があることをご存知でしょうか?
髪や頭皮に受ける紫外線の量は、顔の約3倍と言われています。紫外線の影響で細胞が衰えてしまうことで髪の毛が伸びるのが遅くなったり、抜け毛に繋がっていき毛が細くなるなどが原因で薄毛に見えてしまいます。
また、私たちの黒い髪の毛を作ってくれているメラニン色素が長時間、強い日差しを浴び
傷つくことにより白髪が増えてしまい更に地肌の透け感を感じやすくなってしまいます。
頭皮の日焼けは皮脂分泌の乱れに繋がり、日焼けをしている頭皮は表面が乾いて硬くなってしまい、余分な皮脂などの排出を妨げてしまうのでうまく排出されなくなってしまいます。
その結果皮脂詰まりを起こし頭皮環境が悪くなる恐れもあります。
日差しの強い時はUVスプレーや帽子や日傘を使用するなど、しっかり紫外線対策をしていきましょう。
その3:過度なストレス
過度なストレスは、体調不良だけでなく頭皮や抜け毛の原因につながるともされています。
過度なストレスは下記の2つが原因とされています。
- 血行不良
- ホルモンバランスの乱れ
これらは、女性の髪の毛の健康維持にとって、非常に大切となります。
そのため、ストレスとの付き合い方も薄毛予防として重要です。
その4:頭皮環境の悪化
頭皮が皮脂や汗などで汚れてしまうと頭皮環境が乱れ、抜け毛が増てしまったり薄毛の原因にもなりますが、新しく生えてくる髪の毛も弱くなってしまう恐れがあります。
汚れ・皮脂・汗が混ざってしまうと毛穴に酸化皮脂が溜まってしまうので、新しい髪の毛【新毛】が生えてくる妨げになったり、つまりから炎症を起こして痒みなどがでてしまうのです。
頭皮環境が悪くなると頭皮が痒くなり掻きむしったりしてしまうとせっかく生えてきたの毛も抜けてしまい、血流も悪くなってしまうので十分な栄養が行渡らず細い髪の毛が増えてしまい悪循環になってしまうのです。
その5:過度なダイエット
女性の方なら一度は体験したことがあるダイエットですが、髪の毛へ供給される栄養が少なくなることによって太く丈夫な髪の毛に育たず細くなってしまったり、新しい髪の毛の生成に使う栄養が足りなくなってしまいます。
そうすると抜けた後に生えてくるのが遅くなってしまうので薄毛につながってしまうのです。過度な食事制限などは控え、バランスの良い食生活を心掛け運動なども取り入れたダイエットをしてみてください。
運動の中でも有酸素運動は血流促進効果があり髪の毛にもいいとされているのでお勧めです。
もし、薄毛がひどくなってしまったら…
抜け毛止まらない・前よりも生え際や頭頂部が薄くなってしまった場合は、専門家に相談することをおすすめします。
自分だけではできないケアや、髪の毛を回復させるためのアドバイスを受診して治療しましょう。
特に牽引性脱毛症の場合は、毛穴へのダメージが他の抜け毛より大きいです。
そのためそのままにしておくと、髪の毛が生えずらい頭皮になってしまいます。
女性にとって髪の毛は非常に大事な要素です。
気づいた時に早期対応することを意識しましょうね。
当店にも女性の髪形による薄毛のお悩みのお客様は数多くいらっしゃいます。
まずは、一度相談してご自身の現状を把握して対策しましょうね。