AGA治療薬であるフィナステリド(プロペシア)
AGA治療薬を調べている方は知っている方も多いのではないでしょうか。
今回お伝えするのは、「フィナステリド系のお薬の違い」についてです。
フィナステリドには先発品である「プロペシア」とジェネリック医薬品があるのをご存じですか?
プロペシアとジェネリックで金額が全然違うので
「どうしてこんなに違うの?」と気になるという方も多いと思います。
そこで今回は「先発品とジェネリック」この違いについて徹底解説していきます。
またフィナステリドのジェネリックについて動画で解説しています。
AGA治療に使われるフィナステリドとは?
フィナステリドとは、AGAの原因である5aリダクターゼⅡ型の働きを抑制するお薬です。
5aリダクターゼは、体内にもともと存在する還元酵素で、AGAと深く関与しています。5aリダクターゼは男性ホルモンのテストステロンに反応し、悪玉男性ホルモンのジヒドロテストステロン(DHT)に変換させてしまいます。
ジヒドロテストステロンは通常のテストステロンの20倍も強い作用があります。
このジヒドロテストステロンが髪の毛の毛根部分にある毛乳頭細胞と結合すると成長抑制因子を分泌してしまい、
ヘアサイクルを乱してしまうのです。
通常のヘアサイクルの成長期は2~6年あるのに対し、ジヒドロテストステロンによりヘアサイクルが乱れると成長期が
わずか数か月~1年になってしまいます。
フィナステリドは、5aリダクターゼを抑制することによってジヒドロテストステロンの生成を防ぎ、AGAの進行を抑える効果が期待できます。
フィナステリドは発毛を促すというよりは抜け毛を予防するお薬になります。
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プロペシア以外のジェネリック医薬品って何があるの?
フィナステリドを有効成分とするAGA治療薬は、先発品である「プロペシア」やジェネリック医薬品があります。
プロペシアとは、米国のメルク社が開発し世界で初めてAGA治療薬として特許を獲得した薬になります。
一方ジェネリック医薬品とは、厚生労働省の認可を経て製造販売される、新薬(プロペシア)と同じ有効成分(フィナステリド)を含む医薬品のことです。
下の図に日本産と海外産のフィナステリド系のお薬をいくつか挙げてみました。
国内産 | 海外産 |
---|---|
フィナステリド錠 「サワイ」 | プロペシア |
フィナステリド錠 「ファイザー」 | フィンペシア |
フィナステリド錠 「トーワ」 | フィナックス |
フィナステリド錠 「武田テバ」 | フィナステリド |
フィナステリド錠 「クラシエ」 | フィナロイド |
上の図を見てもらえば分かるように、国内産は販売名がすべて「フィナステリド錠」になっています。その理由は、厚生労働省の指示でジェネリック医薬品は成分名+会社名にすることが義務付けられているからです。
それに比べ、海外産は成分名+会社名という表記ではありません。
ジェネリック医薬品でも日本産なのか海外産なのかは、販売名をみればすぐわかるので、覚えておくといいですよ。
プロペシアとフィンペシアの違いについて詳しく別の記事でまとめておりますので、ご参照くださいませ。
・AGA治療薬であるプロペシアとフィンペシアの違いとは?【効果・価格情報】
プロペシアとジェネリックの違いとは?【成分・金額・効果】って変わるの?
プロペシアとジェネリックの違いは、先発品か後発品かの違いになります。
1997年にFDA(アメリカ食品医薬品局)はフィナステリドをAGA治療薬として認可し、
MSD社がプロペシアという販売名で発売しました。
日本では、2005年の10月に厚生労働省に認証され、同年の12月に発売されています。
その後日本では2015年に特許が切れているので、今では様々な会社がプロペシアのジェネリックを開発し販売しています。
では、プロペシアとジェネリックで具体的に何が違うのか、成分・金額・効果の3つの違いを解説していきます。
成分の違い
有効成分(フィナステリド)は先発品も後発品も同じになります。
ん?有効成分が同じなんだったら、全く同じってことじゃないの?
こういった疑問が出てくるかと思います。結論からお伝えすると、
先発品と後発品は、ほぼ同じだと思っていただいて大丈夫です。ただ、「ほぼ」です。
というのも、有効成分は一緒でも、周りをコーティングしている添加物がメーカーや会社によって異なるからです。
お薬業界では有効成分が基準値の±15%の範囲内なら、ほぼ同じという位置づけになるのです。
ですので、全く一緒ではないということになります。
金額の違い
金額が全然違う理由は、開発費用が全然違うからです。
先発品であるプロペシアは、開発するのに莫大な費用と年月をかけています。
それに対し、ジェネリック医薬品はプロペシアが開発された後に作っているので、費用も年月もプロペシアに比べて少なく、製品を安く販売できるのです。
だから、先発品とジェネリック医薬品(後発品)では金額が全く違うのです。
効果の違い
効果についてですが、先発品も後発品もほぼ同じだと思って頂いて大丈夫です。
ただ、「ほぼ」です。先ほどもお伝えした通り、成分の誤差が±15%の範囲内なら
ほぼ一緒という位置づけになるので、効果についてもほぼ一緒ということになります。
プロペシアとジェネリックどっちがおすすめなの?
これまで、プロペシアとジェネリックの違いをご説明してきましたが、
結局どっちがおすすめなのかと聞かれると正直難しいです。
ただ、それだとどっちを選べばいいかわからないと思いますので、
こういう方はプロペシア、こういう方はジェネリックがおすすめという基準をお伝えしていきます。
プロペシアがおすすめの方
臨床結果の効果と全く同じ効果を求める方は、プロペシアがおすすめです。
やはりジェネリックは、ほぼ同じだとは言え成分の誤差が生じるので、臨床結果と全く同じ効果ではありません。
ですので、少し値段は高いですが先発品であるプロペシアを購入することをおすすめします。
ジェネリックがおすすめの方
成分の誤差が±15%の範囲内なら許容範囲内だなと思える方は、ジェネリックがおすすめです。
やはり、続けていくには金額面も重要になってきますので、
効果もほぼ同じなのであれば、安いほうがいいという方はジェネリックを購入することをおすすめします。
フィナステリド系お薬の購入方法
これまで、プロペシアとジェネリックの違いなどをご説明してきましたが、どこで購入したらいいのかわからない方のために購入方法をいくつかお伝えしていきます
方法としては2つあります。1つはAGAのクリニックや皮膚科で購入する方法で、もう1つは個人で買う方法です。
それぞれの購入方法のメリットデメリットご紹介しますね。
AGAのクリニックや皮膚科で購入する場合
- 血液検査や診察をしたうえで処方されるので安全性がある
- わからないことを医師に相談できる
- 金額が高い
- 待ち時間が長い場合がある
- 月に1回通う手間がある
個人輸入する場合
- 圧倒的に安い
- わざわざクリニックなどに行く手間がない
- 人と会わずに購入可能
- 自己責任になる
- わからないことがあっても聞けない
- 紛い物の場合がある
プロペシアとジェネリックの金額の違いを表にしてみたのがこちらです。
プロペシア | 国内産ジェネリック | 海外産ジェネリック | |
1か月 | 8000円~10000円 | 4000円~5500円 | 1100円~1500円 |
AGAのクリニックや皮膚科だと上記の金額に+診察料などがかかってきます。
AGAのクリニックだと月々大体15000~35000円程かかります。
それに比べ個人輸入だと診察料がかからないので安く購入することが可能です。
※それぞれのメリットデメリットをお伝えしてきましたが、金額が圧倒的に安い個人輸入を選ぶ方もいると思いますが、個人輸入で購入する際は注意が必要です。
個人輸入で購入する際は、すべて自己責任となります。そのため、もともと肝臓が悪い方などが服用する際は医師の診断を受けてから使用することをお勧めします。
フィナステリドについてより詳しく知りたい人へ:プロペシアインタビューフォーム(取扱い説明書)
最後に
いかがでしたか?
今回はフィナステリドを有効成分としたプロペシアとジェネリックについて、効果や金額の違いや購入方法をお伝えしてきました。
それぞれ、メリットデメリットを理解し、それらを加味したうえで、購入方法などを検討してみてください。
今回の記事を見て、ご自身で判断して購入する方法もございますが、あくまでお薬なので専門店やクリニックに相談することをおすすめします。