「前髪を自分で切ったら短くしすぎた」「髪の毛が伸びる速さが遅くなった」など、早く髪の毛を伸ばしたいと思ったことありませんか?
今回は髪の毛を早く伸ばす10の方法と、食べ物やシャンプーを見直すと早く伸びるのかについて解説します。
結論から申し上げると、髪の毛を短期間で劇的に伸ばすことはできません。しかし、髪の毛が早く伸びる環境を作ると多少早く伸ばすことは可能です。
どの方法も簡単にできるものばかりですので、早く髪の毛を伸ばしたい方は参考にして下さい。
髪の毛が伸びる仕組み
髪の毛は、私たちの目に見えない毛根部分にある毛包で毛乳頭細胞が毛母細胞を作り、増殖と分裂を繰り返した毛母細胞が髪の毛の元となって、少しづつ積み重なり上へと押し上げられて伸びていきます。
一定の長さまで成長すると、毛包が働きを休止して髪の毛が抜け落ち、休止期を終えると再生した毛包が毛乳頭細胞が毛母細胞を作るというヘアサイクルを繰り返しているのです。
毛母細胞が角化して髪の毛となり伸びるペースは、一体どのくらいなのかを解説します。
髪の毛が伸びるペース
髪の毛が伸びるペースは、平均すると1日に約0.4mmなので1ヶ月でおおよそ1cmです。男性は約3~5年、女性は4~6年の周期でヘアサイクルを、一生で15~20回繰り返します。
健康な毛包で栄養を十分に吸収できていると、平均かもう少し早いペースで髪の毛が伸びることもあります。
しかし、血流が悪化していたり栄養が不足している、頭皮環境が悪いなどすると成長速度が遅くなったり抜け毛が増えてしまうのです。
食べ物とシャンプーを見直すと髪の毛が早く伸びる?
髪の毛を早く伸ばすためには、食べ物とシャンプーの見直しは重要です。食べ物は髪の毛の元となる栄養、シャンプーは髪の毛が生える土壌となる頭皮環境を作ります。
なぜ食べ物やシャンプーを見直すと、髪の毛が早く伸びるのかについて解説します。
食べ物を見直す意味
髪の毛の大部分は、ケラチンというタンパク質で構成されています。食べ物からタンパク質を摂取すると、胃や腸でアミノ酸に分解されて肝臓に集められ、全身の組織へと血液によって届けられます。
生命維持に必要な組織から順番に運ばれるため、髪の毛を作る組織に届くのは一番最後です。そのため、必要となるさまざまな栄養を十分に摂らなくてはなりません。
タンパク質をアミノ酸へと分解する際にはビタミンのサポートが欠かせないため、ビタミン不足の方は食べ物を見直す必要があります。
シャンプーを見直す意味
シャンプーは頭皮や毛穴の汚れを取り、清潔な状態にして頭皮をマッサージするために行うものです。
ホコリや余分な皮脂、ワックスやスプレーなどの整髪料をキレイに落とし、頭皮をマッサージして血流や新陳代謝を促し、老廃物を排出しやすくします。
シャンプーの方法が適切でない場合は、汚れが十分に取りきれず残った皮脂が酸化する、また頭皮が乾燥し過ぎて抜け毛やダメージのもとになるため、シャンプーの成分や方法を見直すことも必要なのです。
頭皮環境を整えて髪の毛を早く伸ばす
食べ物やシャンプーを見直すことは、頭皮環境を整えることにつながるため、髪の毛を早く伸ばす方法としても重要です。
しかし、一度毛穴が詰まってしまうと普段のシャンプーで取り除くことは難しく、また血流を促し老廃物を排除することもセルフケアでは限界があります。
現在の頭皮環境がどうなっているのか、悪化した頭皮の状態を改善するために必要なことを知りたい方は、ぜひ専門家まで気軽にご相談ください。
髪の毛を早く伸ばす方法
髪の毛が伸びる仕組み、髪の毛を早く伸ばすために食べ物やシャンプーを見直す意味を解説しました。
続いては、髪の毛を早く伸ばす10の方法をご紹介します。健康な髪の毛を育て、早く伸ばすために必要なことばかりですので、ぜひ実践してみてください。
栄養バランスを整える
髪の毛は主成分がタンパク質ですが、そればかり食べていれば良いというものではありません。
タンパク質をアミノ酸に分解する際にはビタミンが必須ですし、アミノ酸を毛乳頭まで届けるためにはサラサラな血液が必要です。
タンパク質やビタミン、また髪の毛の生成を補助する亜鉛やヨウ素といったミネラル、分解した栄養を吸収する腸内環境を整える食物繊維や乳酸菌など、さまざまな栄養をバランスよく摂取しましょう。
どうしても不足してしまいがちな亜鉛や乳酸菌などはサプリを利用しても良いですが、サプリに頼りすぎると食べ物から栄養を吸収しずらくなることがあるため、できるだけ日頃の食事で色々な食べ物を摂るようにしてください。
- タンパク質・・・卵・魚類・肉類・大豆製品・乳製品など
- ビタミン・・・緑黄色野菜・レバー・海苔・わかめ・乳製品・柑橘類など
- ミネラル・・・牡蠣・牛肉・アーモンド・魚介類・わかめ・昆布・白米・寒天など
- 食物繊維・・・切干しだいこん・ごぼう・わかめ・こんにゃく・大豆・玄米・さつまいもなど
- 乳酸菌・・・ヨーグルト・チーズ・酒粕・味噌・ぬか漬け・キムチなど
- その他・・・大豆・アルファルファ・もやし・ひよこ豆・ピーナッツ・葛など
定期的に運動する
車や公共交通機関での移動が増えている現代は、社会人になると運動する機会が減り、血流が悪化している方が多いです。
血流が悪化してしまうと、髪の毛を作る細胞への血流量が低下し、栄養が届かなくなるため髪の毛が痩せてしまったり、抜け毛が増えて薄毛のリスクも高まります。
毛母細胞や新陳代謝を活性化させるためにも、適度な運動を継続して行いましょう。
- ウォーキング・ジョギング・ラジオ体操・ヨガ・ストレッチ・水泳・エアロビクスなど
質の良い睡眠をとる
夜遅くまで勉強や仕事をしていたり、スマホやPCでゲームやSNSをしていると、睡眠不足になってしまいます。
睡眠には日中の疲労を回復させたりストレスを緩和する効果がありますが、成長ホルモンを分泌するため髪の毛にとっても重要です。
成長ホルモンは眠りについて最初に入る深い睡眠時に一番多く分泌され、起床までに体内への拡散を繰り返し、ダメージを負ったタンパク質の修復や新陳代謝を行います。
睡眠不足は性徴ホルモンの分泌量低下と血流悪化を招くため、質の良い睡眠をとることは髪の毛を早く伸ばすために重要なのです。
シャンプーの成分や方法を見直す
髪の毛を早く伸ばしたい方は、髪が早く伸びるシャンプーが気になるかもしれませんが、実際のところ効果があるかは不明で個人差もあります。シャンプーは頭皮を清潔にするものであって、髪の毛に良い成分が多く配合されていても吸収するかというと、かなり難しいでしょう。
市販されているシャンプーは、皮脂や汚れを洗浄する成分が強いものが多く頭皮を乾燥させてしまうため、必要な皮脂を残しつつ清潔にするアミノ酸系シャンプーをおすすめします。
シャンプー前は毛先が丸いブラシで頭部全体をブラッシングし、体温と変わらない程度のぬるま湯でシャワーを頭皮に当てながら予洗いしてください。
シャンプー液は必ず泡立ててから乗せ、指の腹で優しく頭皮を動かすようにマッサージして頭皮を洗うことを意識して、すすぎは十分すぎるくらいに行うようにしましょう。
ヘアケアは保湿を重視する
健康的な髪の毛は、約15%ほどの水分を含んでいます。頭皮が乾燥していると髪の毛に水分を与えられませんので、体の内側と外側から保湿しましょう。
シャンプー後はトリートメントで保湿し、お風呂から出たら優しく抑えつつもしっかりとタオルドライを行い、髪の根元を中心に風を当てて80%ほど乾かしてください。
ドライヤー前に、ヘアオイルやアウトバストリートメントをつけるのも効果的です。温風は熱で頭皮にダメージを与えるため、頭皮や髪とドライヤーは20cm以上離すことを意識しましょう。
ストレスを発散する
ストレスが過剰になると、自律神経のバランスを乱して交感神経が優位に働きます。交感神経は血管を収縮させるため、血流悪化の一因です。
血流が悪化すれば、髪の毛を早く伸ばすために必要な栄養が届かなくなります。また、ストレスは体内に活性酸素を発生させ、毛母細胞が攻撃されてしまいます。
毛母細胞がダメージを受けると、髪の毛が成長できず伸びるスピードも遅くなってしまうので、体を動かしたり趣味に没頭するなど、自分に合った方法でストレス解消しましょう。
メンテナンスカットをする
髪の毛が伸びないと悩んでいる方の中には、毛先が傷んで切れている可能性があります。
特にパーマやヘアカラーを頻繁に行っている方は、キューティクルが開いているため、カットだけの状態よりも栄養や水分などが抜け出しやすいです。
髪の毛を早く伸ばすためには、最低でも3ヶ月に1回程度は毛先をカットしてメンテナンスしましょう。メンテナンスカットをする際に、美容室でトリートメントをしてもらうこともおすすめです。
頭皮マッサージ
頭皮は、額周辺の前頭筋、左右耳上の側頭筋とうなじ辺りにある後頭筋の4つと、頭頂部にある帽状腱膜によって構成されています。
頻繁に動かすことが少ない頭部の筋肉は凝りやすく、また筋肉がない頭頂部は血行が悪化しやすく、髪の毛の成長にも悪影響を与えてしまうのです。
頭部の筋肉がこる原因には、目を酷使したりストレスや運動不足、生活習慣の乱れなどがあるため、規則正しい生活を送りながら意識して頭皮マッサージを行いましょう。
爪が当たらないよう、指の腹や手のひら、握りこぶしを作って平らになる指の第1関節と第2関節の間を使う、また毛先の丸い頭皮用のブラシを使うのもおすすめです。
育毛剤を使う
育毛剤というと、毛量が少なくボリュームがなくなってきた人が使うイメージがありますよね。医薬品は発毛剤で薄毛の方が使うものですが、医薬部外品や化粧品の育毛剤はダメージケアや髪の毛を早く伸ばしたい方におすすめです。
育毛剤には毛母細胞の活性化や血流を促進する薬効成分や抗菌・消炎成分など、頭皮環境を整える作用が期待できるため、頭皮マッサージの時に使うと良いでしょう。
成分表示の上位にエタノールが入っていると、刺激が強く乾燥を招いてしまうため注意が必要です。
摩擦を減らす
髪の毛は摩擦でもダメージを受け、切れ毛や抜け毛が発生してしまうため、髪の毛を早く伸ばしたい方はできるだけ摩擦を減らしましょう。
寝返りの度に枕などの寝具と擦れ合って摩擦が生じると、キューティクルが傷つきます。寝癖の元にもなりますし、静電気が起きて乾燥させることもあります。
寝る時は髪の毛をシュシュなどでゆるく結んだり、シルク製のナイトキャップや枕カバーを使うこともおすすめです。
シャンプーと食べ物を見直すと早く伸びる?髪の毛を早く伸ばす方法10選まとめ
髪の毛を早く伸ばすためには、健康な体と規則正しい生活が大切だということがわかって頂けたでしょうか。
今回は、髪の毛を早く伸ばす10の方法をご紹介しましたが、基本的にはバランスよく栄養を摂るために色々な食べ物を摂取し、シャンプーの成分や方法を見直すことが大切です。
以前よりも髪の毛が伸びる速さが遅くなった、抜け毛が増えて伸びないという方は、頭皮に問題がある可能性が高いので、気軽に専門家へご相談ください。