薄毛に何かと効果的と言われる亜鉛。亜鉛は髪の毛に良いと耳にしますが、なぜ「亜鉛が髪の毛に良い」「抜け毛を防ぐことが出来る」と言われているのかご存知でしょうか?
漠然と亜鉛を取ったほうが良いと言われても、亜鉛のサプリを飲んでどう変わるのか分からないから効果を感じられないのです。今回は、亜鉛の働き・サプリメントで補うべきなのかを含めて、本当に【亜鉛は髪の毛に大事なのか】解説しますね!
亜鉛と抜け毛について関係あるの?
亜鉛は、体中の100以上に及ぶタンパク質の構成要素として働くミネラルです。亜鉛は体内に2gほど含まれており、様々な代謝反応に携わっている重要な栄養素です。
亜鉛の働きは非常に重要で次の4つの働きを体内で担っています。
- アミノ酸からのタンパク質の再合成
- DNAの合成
- 活性酸素の除去
- 味覚の維持
そのため、成長が著しい18歳までの発育や生命維持に非常に重要な働きをしています。成人している人の場合、骨・肝臓・腎臓・精子そして髪の毛など新しく細胞が作られる器官や臓器で必要不可欠なミネラルなのです。
亜鉛は、赤血球や精子を作っている大事なミネラルです。また、体の老化を進行させる活性酸素に一役買ってくれるだけでなく、味覚の維持にも重要と、体に欠かせない栄養素という事が伝わったでしょう。
このように亜鉛は、子供から~成人~老後まで、健康な生活を送るためには欠かせないミネラルという事を理解しましょうね。
亜鉛は髪の毛を作るための材料
亜鉛が、新しい細胞を作る器官で必須とお伝えしましたが、毛髪も新しい細胞が作られる組織なのです。亜鉛が抜け毛に効果的と言われる所以は、髪の毛のタンパク質(ケラチン)合成の役割に関係しているためです。ケラチンとは、髪の毛の約9割を占めるタンパク質であり、髪の毛を成長させる上で必須のタンパク質です。
このケラチンタンパク質を作るのに、亜鉛はキーアイテムとして働くため、抜け毛を防ぐ効果があるといわれています。逆に考えると、亜鉛が不足してしまうと、新しい髪の毛を生成することが出来ないということです。
亜鉛が不足している抜け毛が増えるのか?
先ほどのご説明した通り、髪の毛が作られるのには、亜鉛が必須です。
亜鉛がない・不足している=髪の毛が作らない・抜け毛が増える
といったことが言えるでしょう。
また、亜鉛には、悪玉男性ホルモン(DHT)の生成を抑制する働きがあると言われています。(亜鉛によってDHTがどの程度抑制されるかは、詳しく明らかとなっていない部分が多いです。)
DHTの抑制理由が不明確にしても、髪の毛を合成する上で亜鉛は不可欠といえるため、亜鉛が足りない食生活をしていると、抜け毛が増えてしまいます。
亜鉛のサプリメントを飲んでいるから足りていると思っている方がいたら大間違いです。次に説明することを行っていた場合、いくらサプリを使って補充しても、吸収されずに排出されてしまっている場合があります。
亜鉛を減らす3つの生活習慣とは?
亜鉛が足りなくなる男性・女性が増えてきているのが近年指摘されています。それもそのはず。亜鉛は、生活習慣のある行動によって体内で消費されてしまうからです。
- その①:偏った食事
- その②:極端なダイエット
- その③:飲酒
その①:偏った食事
亜鉛は、肉類や魚介類に多く含まれています。
そのため、野菜しか食べないダイエットをしていると亜鉛不足になりがちです。さらに、野菜に含まれる食物繊維やシュウ酸は亜鉛の吸収を阻害してしまうのです!
コンビニ弁当やインスタント食品を日ごろから好んで食べる方にも同様で亜鉛が不足しやすいです。
これらの食品には、食品添加物(ポリリン酸塩等)が含まれ、この添加物が亜鉛の吸収率を下げてしまうのです。それだけでなく、亜鉛の排出を促進してしまいます。
その②:ダイエット
亜鉛は、体内では作り出すことが出来ないミネラルです。
そのため、ダイエットなどにより食事を制限したり、野菜中心の生活にしてしまうとどうしても亜鉛不足になりやすくなります。
ダイエット×甘いもの(加工食品)はかなり亜鉛不足を加速させるため、食事を意識してあげる必要があります。
その③:飲酒
お酒が毎日欠かせない人も亜鉛不足に陥る可能性があります。
亜鉛は、肝臓でアルコール代謝する際にその材料として使用されます。お酒は体内の亜鉛量を減少させるだけでなく、肝臓を疲弊させ体内のビタミンやミネラルまで減らしてしまうのです。
日頃から偏った食事(コンビニ弁当・お酒)や極端なダイエットをしている方は、亜鉛不足になりがちなので、サプリメントや肉・魚類をたくさん食べて補う必要があると言えるでしょう。
抜け毛を予防するには、食事は重要となります。育毛に効果的な食べ物は「育毛に【良い・悪い】食べ物の見分け方とは?【薄毛に効く食事完全マニュアル】」をご覧ください。
抜け毛を予防に必要な亜鉛の1日の摂取量は?
亜鉛の1日の摂取の推奨量は男性で【約10mg~上限45mg】、女性で【約8mg~上限30mg】となります。しかし、この量を普段の食事のみで摂取するのは中々難しいのです。そのため、サプリメントなどで補ってあげる事をお勧めします。
亜鉛の効果で少しでも髪の毛を成長させ、抜け毛を抑制したい場合は、上記の量をしっかりと毎日摂取することが大事です。しかし、亜鉛を体内に取り込むのときにはあるポイントを意識する必要があります。
そのポイントとは、亜鉛の吸収率の悪さです。そのため、吸収効率をしっかりと高める方法で摂取しないと、尿や便などで体外に排出されてしまうのです。これからしっかりお伝えしますので、気になる人は続きをお読みください。
抜け毛予防に効果的な亜鉛の力を高める2つの方法
体内への亜鉛の吸収率は決してカルシウムのようなミネラルと同様に高いものではありません。そのため、亜鉛のサプリを飲むだけでは中々効果を感じられないことがあります。
≪亜鉛と一緒に取るべき栄養素≫
- ビタミンC
- クエン酸
亜鉛は、ビタミンCやクエン酸を同時に摂取することで、亜鉛の体への吸収を高め、髪の毛を成長させ、抜け毛を減らす効果を最大限に発揮することが出来ます。
クエン酸には、亜鉛のようなミネラルを包み込み、体内に吸収しやすくする作用があり、ビタミンCにはクエン酸の吸収作用をさらに上げる効果があると言われており、これらの栄養素を一緒に摂取することをおすすめします。
亜鉛の吸収を補助する食材
赤ピーマン・黄ピーマン・ゆず・アセロラ・芽キャベツ・レモン・柿・ブロッコリー・イチゴなど(果物や野菜に豊富)
レモン・ライム・梅干し・キウイ・グレープフルーツ・イチゴ・オレンジ・ジャガイモ・黒酢など
研究段階の結果ですが、味噌(大豆が含まれた)などの発酵食品は、亜鉛が腸管内で吸収されるZIP4(亜鉛のトランスポーター)いわゆる体内へ吸収されるための通り道の構造を活性化することが明らかとなっています。
そのため、大豆抽出物と一緒に亜鉛を取ることで、通常より体内に取り込むことが出来る可能性もあります。
亜鉛の取り方について(動画)
亜鉛の効率的な取り方や、注意点に関して動画にてまとめております。合わせてご覧ください。ポイントを抑えてお伝えしているので、きっと参考になると思います。
亜鉛の取りすぎは注意
亜鉛は、鉄や銅などの他の金属系ミネラルに比べて、極めて毒性が低く、過剰に取りすぎてもあまり症状が出にくいのが特徴です。また、取りすぎても吸収されずに排出されてしまう場合も多くあまりシビアに考える必要がない栄養素と言えます。
吸収率は約3割と言われているため、例えば10㎎摂取した場合、体内に吸収される量は3㎎程度なのです。とは言っても、取りすぎが長期に続くとどのような症状が起きてしまうのかしっかりと把握しておく必要があります。
亜鉛の1日の摂取の推奨量は男性で【約10mg~上限45mg】、女性で【約8mg~上限3mg】となります。食事によって毎日この量を取ることは極めて低いです。サプリメントで摂取するときは、どのぐらいの量を含まれているのか確認し、用法用量を守って摂取しましょうね。
亜鉛は抜け毛や薄毛に効果的なミネラル【結論】
ここまで、亜鉛と髪の毛について徹底的に解説しましたが、いかがでしたか?
亜鉛の重要性を再認識することが出来たと思います。亜鉛は確かに髪の毛を成長させるうえで重要な栄養素です。しかし、亜鉛を取ったから薄毛が確実に治るといったことはありません。
薄毛を治すためには、他にも様々な方法を用いて、髪の毛が生えるように促していく必要があります。
【亜鉛を使ってもダメだった…】【自分なりに色々頑張ってみたけど、髪の毛が増えない】【抜け毛がどんどん増えてきた】
そんな方は一度自分に合った薄毛対策を専門家に相談するのも一つの手かも知れません。最近では無料診断など行っているお店を多く存在します。
活用してみてはいかがでしょうか?