髪の毛を洗っていたら、たまに見つかる頭皮のニキビ…。顔に出来るニキビより気づきにくく、ドライヤーやシャンプーの時にたまに引っ掻いてしまうことも…。
ニキビが出来やすい頭皮にはある特徴があります。また、出来てしまったニキビのケアも正しい方法を行えばしっかりと炎症が治まることが出来ます。
今回は、頭皮のトラブルの一つであるニキビについて【メカニズムとケア方法】についてご紹介します。
※頭皮の痒みやフケ、炎症で悩みの方は、脂漏性皮膚炎の可能性があります。「脂漏性皮膚炎で頭皮が痒い!!抜け毛まで…その原因・対策は?」をご覧ください。
頭皮にニキビが出来やすい4つの理由とは
頭皮の肌トラブルを感知しずらい
頭皮は顔とは異なり感覚神経の数が少ないため、傷み・頭皮の異変を感じにくい皮膚のため、顔に比べて非常に鈍感です。そのため、小さな段階で発見されることが少なく、気づいたときには、大きく真っ赤に腫れた頭皮ニキビになっていることも。
毛穴が大きく、皮脂の分泌量が多い
頭皮の毛穴は他の皮膚と比べても大きく、皮脂の分泌量も多いのも特徴の一つです。そのため、ニキビの原因菌でもあるアクネ菌のエサが豊富であり、菌が繁殖しやすくなります。
毛穴の量が多く、汚れが溜まりやすい
また、頭皮は体の中でも毛穴が多い組織です。しっかりシャンプーで洗っているつもりでも、十分に洗い切れていないと場合がありり、汚れの蓄積によってニキビになることもあります。
生乾きの髪の毛は、菌が増える絶好の環境
一般的に、菌は30~40℃、湿度が80~85%程度を至適温度・湿度とするものが多く、このような環境は絶好の繁殖場です。この条件は、生乾きの頭皮がまさに当てはまります。
そのため、地肌が濡れた状態で、そのまま寝てしまうと、寝ている間に菌はどんどん増殖して頭皮ニキビの原因になります。
- 頭皮の肌トラブルを感知しずらい
- 毛穴が大きく、皮脂の分泌量が多い
- 毛穴の量が多く、汚れが溜まりやすい
- 生乾きの髪の毛は、菌が増える絶好の環境
頭皮にニキビが出来るメカニズムは?
頭皮のニキビは、皮脂腺から分泌される皮脂や角質がうまく排出されず、毛穴に汚れが詰まってしまうことによってできます。皮脂を毛穴の外に排出されない状態でも、皮脂はどんどん分泌されるため、毛穴に蓄積されます。
過剰な皮脂は、アクネ菌(皮脂を炎症させてニキビする菌)のエサです。そのため、毛穴に詰まった皮脂をエサにどんどんアクネ菌が増殖して炎症が起き、真っ赤な大きなニキビが出来てしまいます。
【頭皮ニキビ出来やすい行動】チェック
頭皮ニキビが出来やすい人には、3つの共通点があると言われています。また、そのどれか一つだけも当てはまる人でも、頭皮の状態がニキビを出来やすい環境を作り出しかねないので、注意が必要です。
その①:シャンプーのやり方が悪い
毎日使うシャンプーだからこそ一つ一つにこだわる必要があります。確認するポイントとしては、下記の3つです。
- 使用しているシャンプーの種類
- シャンプーの洗い方
- シャンプーの回数
シャンプーの種類
洗浄力が強いシャンプーは頭皮の皮脂の分泌量を逆に増やすことをご存知ですか?
スッキリ爽快感があるシャンプーは、洗った後は、皮脂がほとんどない状態まで取ることが出来ます。しかし、シャンプー後の頭皮は乾燥状態となります。
頭皮には常に適度な皮脂が必要とされます。皮脂が限りなくなくなってしまうと、今以上に「分泌量をふやさなきゃ!」と体が防衛反応を起こしてしまうのです。
その結果、夕方ぐらいにはベタベタな頭皮となってしまいます。
シャンプーの洗い方
頭皮の洗い方が雑であったり、しっかりとお湯で予洗いをしない状態で髪の毛を洗っている人はいませんか?
髪の毛先しか洗えておらず、頭皮はまだ汚れている可能性があります。この状態が続くと、角栓は角質となり、より硬くて取りずらい汚れとなってしまうことも。
シャンプーをする際はしっかりとお湯で3~5分洗い流してからシャンプーで洗うこと。すすぎが足りなくても毛穴が詰まる原因にもなりますので、根本からしっかりと洗い流してあげましょう。
詳しいシャンプーのやり方については、下記の記事の途中に記載しています。参考にして下さいね。
シャンプーの回数
シャンプーは、1日1回夜のみで十分です。
それ以上は皮脂を取りすぎてしまうため、行わない方が良いと言われてます。しっかりと夜にシャンプーを行いきれいな状態で睡眠をとるようにしましょうね。
シャンプーを朝にすることも頭皮ニキビの原因になります。寝ている時に皮脂が詰まった状態だと、毛穴詰まりで菌が繁殖しやすくなります。この蓄積により、頭皮ニキビの原因にも繋がってしまいます。
その②:脂っこいものをよく食べる
髪の毛は頭皮を守るだけでなく、体にとって余分なものを取り除く排出器官でもあります。そのため、日頃からファーストフードや揚げ物を多く食べる人は、皮脂の分泌量が多くなりやすくなります。
皮脂の分泌量が上がるとそれだけ、毛穴から外への排出が間に合わず、毛穴詰まりになりやすくなってしまうのです。
食べたものから体が作られるように頭皮ニキビを防ぐには、日頃から皮脂の分泌を促進させるような油っこい物、特にリノール酸が多く含まれている食品には要注意です。
お菓子、ケーキ、マーガリン
その③:根本からドライヤーで乾かさない
ドライヤーをしっかりしているつもりでも根本をしっかり乾かすことが出来ていないと、ニキビの原因である雑菌を増やす原因となる可能性があります。最も菌が増えやすい環境は、【多湿かつ37℃付近】と言われています。ということは、湿った頭皮は絶好の菌の繁殖地なのです。
そのため、乾かし終わった後、一度頭皮に冷風を当ててみて下さい。濡れている箇所は冷たく感じることが出来るので、自分のドライヤーが十分か不十分か判断することが出来ますよ。
ただし、中々乾かないからと言って頭皮にドライヤーを近づけて乾燥させるのは熱で頭皮や毛髪を傷める原因になるため、NGです。ドライヤーとは20㎝以上距離を開けて風量で髪の毛を乾かすことを意識しましょうね。
頭皮のニキビに効果的な2つの対策とは?
頭皮のニキビを防ぐには、頭皮をキレイな状態に保つことと、皮脂の分泌を抑制することが大事だと言われています。そこで発毛技能士が簡単に出来る頭皮ケアをご紹介します。
シャンプーのやり方
頭皮ニキビの予防法として、基本であり効果的なのは、洗髪です。しっかりと正しい洗い方を知り頭皮ケアをしましょう。
- 洗髪する前に軽くブラッシングをして大きな汚れを落とす。
- 予洗いとして38~40℃のお湯で湯シャンプーを実施(重要)
- シャンプーを手のひらで伸ばして、決して髪の毛の一か所につけない。
- シャンプーをする際は、指の腹を使って頭皮を軽くもみ洗いをするような形で洗う。
- シャンプーをすすぐ。十分に時間をかけましょう。(重要)
- トリートメントを行う。その後、十分に時間をかけてお湯ですすぐ。
自分ではもう大丈夫と思っても、成分が頭皮に残ってしまっていることがあります。 入念なすすぎが大切ですよ。
≪Point≫
布団や枕カバーからも菌が頭皮につく恐れがあるため、枕にタオルを引いて毎日変えるなどして、清潔な環境で寝ることをおすすめします。
脂質の代謝を促す栄養をとる
油っこいものを控えることもお伝えしましたが、脂質の代謝を促進する栄養もございます。それは、ビタミンB2、B6です。これらの栄養素は脂質の代謝を促す作用があるため、皮脂の分泌を内側から抑えてくれます。
また、ビタミンCも有効的です。抗酸化作用だけでなく肌のコラーゲンの生成にも関与しています。市販に売っているサプリメントなどでも効果的ですが、まだまだ吸収率が悪いのが現状です…。
そのため、液状サプリメントなどリプライセルやVITALYPO-Cのような吸収率が非常に高いビタミンCを摂取することをおすすめします。これらは空腹時に飲むと良いとされ、飲んだ後、15分程度吸収されてるのを待ってからご飯を食べるようにしましょうね。
≪リプライセルやVITALYPO-Cについて≫
これらはネット通販のみしか購入することが出来ません…。また味が強烈です。私も飲んでいますが、飲む時はお水の勢いで飲み込むことをお勧めします。
※頭皮の赤みが気になる人は、「頭皮が赤い…この原因は何?頭皮の色味を解決する【パターン別対処法】」をご覧ください。
【結論】頭皮のニキビには、毎日のケアが地味だけど効果あり
いかかでしたか?
頭皮のニキビは、塗り薬で治す方法がありますが、あくまでそのニキビの炎症を抑えるお薬です。そのため、日々の頭皮ケアや生活習慣を変えなければ、何度も繰り返しニキビは出来てしまいます。
毎日行うシャンプーや、食事だからこそ徐々に効果があり根本的に頭皮にニキビが出来にくい肌へと作り変えてくれます。とはいえ、どうしても【頭皮のニキビが治らない・抜け毛まで増えてきた】ときは専門家に相談することをおススメします。
「お風呂上がりで清潔だからそのままでも大丈夫!」
このような考えは、頭皮ニキビの原因になりかねません。