ミネラルの一つであるシリカ(ケイ素)は、美容や健康に効果的だと着目されて以降、モデルや美容家の方が日頃から愛用している人が多いということで一般にもシリカ水やサプリメントが人気です。
実は、シリカは髪の毛にも良い作用が期待されているのですが、薄毛や白髪の改善・予防には効果なしだとも噂されているため、どちらが本当なのかと徹底調査してみました。
ということで、今回はシリカ(ケイ素)に含まれる育毛効果や薄毛・白髪の改善・予防効果の真実をおすすめの摂取方法などを解説します。
そもそもシリカ(ケイ素)とは?
シリカとは別名「ケイ素」と呼ばれるミネラルであり、自然界のありとあらゆる所に存在する物質ですが、今回の題材であるシリカは非晶質ケイ素(水溶性シリカ)で、ガラスや水晶・鉱物に含まれる結晶質ケイ素とは異なります。
まずは育毛や薄毛・白髪の予防や改善に効果があるとされるシリカについて、詳しく解説していきましょう。
シリカ(ケイ素)はミネラルの一種
シリカ(ケイ素) は主に髪の毛・爪・皮膚・血管・骨などに含まれ、生命維持をする上で必要不可欠な栄養素(ミネラル)です。
特に皮膚や髪の毛にはシリカの含有量が多く、頭皮の保湿などの働きがあります。
ケイ素は体内で合成することができないミネラルとしても知られ、食事などで摂取していく必要があるのですが、ケイ素をはじめとした様々なミネラルは不足している方が多く、生まれた時をピークに20代までは維持しつつも減少し続けてしまい、40代ではピーク時の半分のケイ素しか体に貯蔵されていないと言われているのです。
シリカ(ケイ素)が不足する事で起こる体への影響は?
ケイ素不足により次のようなことが体の不調として現れるとも言われています。
- 肌のたるみ
- 爪がもろくなる
- 髪の毛のツヤやハリの低下
- 老化
- 免疫力低下
- 血管の柔軟性が失われる
- 骨密度の低下
これらは血管や肌、髪の毛・爪や骨など含まれていたシリカ(ケイ素)が加齢に伴い減少していくことから起こる現象で、シリカはコラーゲンを結合する際に必要な物質であるため、コラーゲンが関連する組織イコール全身に大きく影響するのです。
シリカ(ケイ素)は飲料水以外にも使われている
シリカ(ケイ素)は英語では「Silicon(シリコン)」と言い、乾燥剤として使用されるシリカゲルはケイ素と炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウムを混ぜて溶かした後で乾燥させてつくられるものです。
シリカ水にも使用される非晶質ケイ素(二酸化ケイ素)は食品添加物や健康食品・化粧品などにも使用されており、また二酸化ケイ素は水に溶けにくく体内に吸収されにくいため、ほとんどが体外へ排出されてしまいますが水に溶けているシリカ水などであれば吸収率や安全性も高く安心して摂取出来ます。
またシャンプーなどに使われるシリコーンはSiliconeという綴りになり、二酸化ケイ素を元にはしているもののポリマー化合物として天然には存在しない物質に変化させたものなので別物です。
シリカ(ケイ素)にはデトックス効果がある
毎日食べている食品を始め空気中に含まれる有害物質、体内で発生する活性酸素などを体外へ排出させる効果が高いシリカ(ケイ素)には、身体に溜まりがちな毒素を排出して不調を解消するデトックス効果も期待されています。
また抗酸化力が高いため免疫力を高めて老化を防止し、風邪をひきにくく疲れにくい身体を作るという効果もあるため、美容に気を使う方だけでなく健康に配慮したい年代の方にもおすすめです。
元々土壌に多く含まれ水に溶けやすいシリカは、根菜や穀物類・海藻などにも含まれるため日頃から栄養バランスの整った食生活をしている方は多少なりとも摂取していますが、摂取量が足りているかどうかという点においては不安があります。
シリカ(ケイ素)は薄毛・白髪には効果なし?
シリカ(ケイ素)がミネラルの一種であり、不足してしまうと様々な身体の不調を起こしてしまうもので、デトックス効果があるものだと分かりました。
そんなケイ素の薄毛・白髪の改善や予防効果なし?という噂の真相を解説させていただきますので、薄毛・白髪にお悩みの方は是非参考になさってください。
シリカ(ケイ素)の肌を丈夫にする働きが薄毛改善に効果を発揮
シリカ(ケイ素)には肌を構成するコラーゲンやエラスチン・ヒアルロン酸といった成分を束ねて丈夫にし、更に密度を高めてコラーゲンの再生を促し保湿効果を向上させるなどの効果があります。
また髪の毛の主成分であるケラチンの生成にも大きく関わっているため、シリカは薄毛や白髪の改善・予防に優れた効果を発揮すると言えるので効果なしという噂は間違っていると言えるのです。
抜け毛を減らし太く強い髪の毛を増やす効果を期待されているシリカは、飲用だけでなく頭皮に付けて揉みこむ事でも高い浸透率によって頭皮を健やかに保ちます。
シリカ(ケイ素)の血流改善効果が薄毛・白髪に効く
血管に柔軟性を与えて強くするシリカ(ケイ素)には、毛細血管まで血液をしっかりと届ける作用を持っているため、毛根にあるメラニン色素を作り出す細胞を活性化させて髪の毛に必要な栄養を届けることが出来ます。
頭皮を含め、全身の99%を占める毛細血管は血流が悪化してしまうと消失してしまいますし、柔軟性が無くなれば酸素や栄養を運ぶことが出来なくなるため、丈夫な血管を作るためにもシリカは必要なミネラルなのです。
血流が改善されると各臓器に必要なホルモンや酸素・栄養を届けることはもちろん、不要な老廃物や有害物質を排出する事にも繋がり、薄毛や白髪を改善する効果が期待できるので効果なしということはありません。
シリカ(ケイ素)の活性酸素除去作用は白髪改善効果あり
呼吸によって取り込んだ酸素の一部は、体内に入ったウイルスや細菌などを撃退する活性酸素に変化するのですが、ストレスやタバコなどによって活性酸素が増えすぎてしまうとメラノサイトを攻撃してしまい白髪や頭皮の老化などの原因になってしまいます。
シリカ(ケイ素)には活性酸素が発生するのを抑制する働きがあるので、メラニン色素を作り出す細胞のメラノサイトも正常に機能することが出来るようになり、髪の毛が白髪になることを防ぐことが出来るようになるのです。
一度白髪になってしまっている部分を黒くする事は出来ませんが、今後生えてくる髪の毛を黒くするという目的であれば効果なしという噂は間違いであると考えられます。
シリカ水などケイ素が髪の毛に与える影響とは?
お伝えした通りシリカ(ケイ素)は髪の毛や頭皮に多く含まれ、頭皮環境を整える上で非常に重要な働きをするミネラルです。
シリカを摂取することによる育毛・薄毛改善効果にはどのようなことがあるのか、分かりやすく解説していきます。
シリカ(ケイ素)に期待される育毛効果①:血流改善
水溶性のシリカ(ケイ素)は丈夫で柔軟な血管にし、コレステロールを分解し血液をサラサラにするという作用があります。
日常的にシリカを摂取することで血流が改善され、以下のような効果が期待されているのです。
- 血管内壁の修復作用
- 血管の若返り
- コレステロール値の軽減による血圧の安定
ケイ素は血管内にある細胞を構成する成分でもあるため、毛根周辺の毛細血管などの脆い血管の修復にも役立ち、頭皮の血液の循環がスムーズになるということから、育毛・薄毛予防や改善が出来ると考えられます。
1ヶ月間継続的に濃縮シリカ水を使用した血流状態
実際に、弊社で取り扱いしている水溶性の濃縮シリカ水を使用して、血流を改善させることが出来るのか検証してみました。
シリカの効果を計測するために、弊社に来店された冷え性の女性に1か月間継続して濃縮シリカ水を飲んで頂くという検証を行いました。
シリカ使用前の指先の血流は、専用の血流を視るカメラを使用してもぼんやりとしか見えず血液の循環が悪い状態でしたが、1か月間継続的にシリカを摂ることによって、全体の血液の流れが見えるほど改善されたのです。
本人の体感としては、以前よりも指先の冷えがなくなった・お腹の調子が良くなったなどの効果を感じて頂け、とても良い結果となりました。(※実感に関しては個人差があります。)
シリカ(ケイ素)に期待される育毛効果②:頭皮環境を整える
薄毛の原因の一つに、頭皮環境が悪化することで毛包が小さくなり髪の毛が細くなってしまうことがありますが、シリカ(ケイ素)は頭皮環境が悪化する原因であるコラーゲンの減少を防ぐ効果があります。
コラーゲンとは頭皮の内側にある保湿因子の一つであり、頭皮の柔軟性や毛髪の維持に必要不可欠な物質で肌のハリ・弾力の素でもあり、エラスチン・ヒアルロン酸と結合する事で潤いや弾力を維持しているのです。
シリカを摂取することで、これらコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸の結合組織が丈夫になり、頭皮環境が整えば健康な髪の毛が生えやすい状況を維持することができることから、育毛や薄毛の予防・改善効果が期待されます。
シリカ(ケイ素)に期待される育毛効果③:腸内環境を整える
シリカ水や水溶性の濃縮シリカ(ケイ素)には、腸内環境を整える食物繊維の働きを強化する作用が期待されています。
「体は食べたものから作られる」と言われるように髪の毛も同様で、腸内環境(腸内フローラ)が整うことによって食事の栄養の吸収率を高めることに繋がり、より多くの栄養分を髪の毛へ供給することが可能になるのです。
また便秘の状態が続くと、体内に老廃物がたまりやすくなって血流が悪化することが明らかとなっており、血流は髪の毛を生やす上で大切な要素ですが、ケイ素を摂取することによって腸のぜん動運動を活発にするため、薄毛や白髪の予防・改善だけでなく便秘解消にも効果があります。
シリカ水やサプリを摂取する上での注意事項
シリカ水などを普段の水分補給に常時飲んでいる方もいらっしゃいますが、シリカ水やケイ素のサプリメントなどを摂取する上で注意すべきことがあります。
- 1度に多く摂りすぎない
- お腹を壊している時には控える
- 肝・腎臓の機能が低下している時は控える
- 妊娠中は体調と相談して摂取する
シリカを摂取する上で注意していただきたい上記の3つのことを、それぞれ詳しく解説いたしますので気をつけてください。
シリカを摂取する時の注意事項① 1度に多く摂りすぎない
日常生活をしている上でシリカ(ケイ素)を1度に多量摂取してしまうことはほとんどありませんが、サプリメントなどで一度に多く摂取するなどは控えることをおすすめします。
シリカは多量に摂取しても吸収される量には限りがあり、余った分は蓄積されず体外へと排出されてしまうため、基本的には害となることはありません。
とはいえ、摂取しても排出されてしまっては効果なしと感じてしまう原因になってしまいますので、せっかくのシリカを無駄にしない為にも数回に分けて補給するようにしましょう。
シリカを摂取する時の注意事項②お腹を壊している時には摂取を控える
シリカ(ケイ素)には食物繊維の働きを促す作用があり、またシリカ水にはマグネシウムも含まれているため、お腹が緩くなるなど不調の原因になることがあります。
冷たく冷やした方が口当たりも良くなり飲みやすいのですが、胃腸を冷やして下痢などの原因になることもあるため、常温や温めたものを飲用するようにすると胃腸への負担を軽減することが出来るでしょう。
もしシリカを摂取して下痢などの症状が現れた時は、一時的に控えるか飲む量を減らして様子を見るようにしてください。
シリカを摂取する時の注意事項③ 肝・腎臓の機能が低下している時は控える
シリカ(ケイ素)を含むシリカ水にはマグネシウムやカリウムなどのミネラルも一緒に含まれている事が多いため、肝臓や腎臓の機能が低下している時は過剰に摂取しないようにしてください。
肝臓や腎臓の機能が低下している時に過剰に摂取してしまうと、マグネシウムは高マグネシウム血症・カリウムは低ナトリウム血症を引き起こしてしまう可能性があります。
もしも上記の疾患を引き起こしてしまうと、命の危険にさらされることになってしまいますので、少しでも体調が不安定になったり異常が起こった場合は早急に医師の診断を受けるようにしましょう。
シリカを摂取する時の注意事項④妊娠中は体調と相談して摂取する
基本的にシリカ(ケイ素)は過剰に摂取しても余剰分を体外へ排出してしまうため、安全性も高く豊富なミネラルを摂取できるものですが、妊娠中は軟水や中硬水のものを選ぶようにしましょう。
またつわりの時期は中硬水でも飲みにくさを感じることがあるため、そういった時は一時的に摂取を控えるか軟水のものを選ぶことがおすすめで、硬水はミネラル量が多く腎機能を低下させたり胎児に悪影響を与える可能性があるので、摂取する場合は医師に相談する事をおすすめします。
仮に摂りすぎてしまっても今のところ健康被害などの報告はないですが、どんな体に良い物でも過剰に摂取することは良くないので、各製品の摂取量の目安は守るようにしましょうね。
シリカ(ケイ素)の効果を高める摂取方法とは?
育毛や薄毛・白髪の改善や予防を考えてシリカ(ケイ素)を試してみたいという方におすすめの、よりシリカの効果を高める摂取方法をご紹介します。
前述した注意事項と併せてご理解いただく事で、健康を害さずシリカを継続して摂取し効果を高めていただけますので、是非最後までご覧になってみてください。
1日の摂取量は10~40mg程度にする
体内に貯蔵されているシリカ(ケイ素)は成人ではおよそ10~40mgが毎日消費され減少してしまうため、少しでも体内のケイ素を補うためにも同程度の10~40mgを摂取することが推奨されています。
この摂取量には確かなエビデンスは無く、また厚生労働省でも摂取許容量の定めが設定されていませんが、年齢を重ねるとケイ素を吸収することが難しくなるため健康な方は多少であれば多めに摂取しても良いでしょう。
とはいえ一気に摂取してしまうと、せっかくのシリカの効果を無駄にしてしまう可能性もあるため、次の事にも注意してください。
シリカ(ケイ素)は1日数回に分けて摂取する
シリカ(ケイ素)は1日約10~40mgの摂取が推奨されていますが、この10~40mgを一度にまとめて取ると十分に吸収されずに体外に排出されてしまうため、こまめに分けて摂取することが良いとされています。
またケイ素は摂取してから2時間ほどで最大となり、吸収されなかった分や過剰に摂取した分は3~9時間程で体外へと排出されてしまうということが日本珪素医科学学会のホームページでも発表されているため、普段の飲み水などに少しずつ混ぜて1日かけてゆっくりケイ素を体内に取り込むことを意識していきましょう。
以上の事により、身体は必要な分だけしかシリカを吸収しないということが分かるため、10~40mg程度のシリカを含むものを1日3回ほどに分けて十分吸収できるように摂取することがおすすめです。
シャンプーやスプレーなどの利用もおすすめ
シリカ水や濃縮された水溶性ケイ素をシャンプーの代わりに使う、またすすぎの最後にシリカ水を使うということも、頭皮の乾燥や炎症などを防ぎフケやかゆみなどの原因を抑制する事に繋がります。
シャンプー後のタオルドライをした頭皮に、シリカを混ぜた水を頭皮にスプレーしてマッサージを行うと血流促進効果も高まり、頭皮トラブルから改善したという方も多いです。
このように体の中と外からシリカを摂取することで、薄毛や白髪・抜け毛の改善や予防から美容・健康面までサポートしてくれるため、老化による様々な影響にお悩みの方は是非シリカを取り入れてみてください。
シリカは髪の毛に良い効果がある?それとも効果なし?ケイ素の薄毛・白髪への効果を解説まとめ
本記事では、シリカは薄毛や白髪に効果なし?ケイ素の髪の毛への効果や摂取する上での注意点などを解説いたしました。
薄毛や白髪の改善・予防には、頭皮周辺の血流を改善することが非常に大切な要素であり、シリカ(ケイ素)が持つ血流改善や肌を丈夫にする作用は抜け毛を減らし、髪の毛に栄養をしっかりと届けることが出来るということが分かりました。
実際に、AGA治療薬として使用されるミノキシジルは血流を促進するために使用されていますが、シリカであれば副作用の心配もなく安心してご利用いただけるのでおすすめです。
自宅で育毛活動を行なっていても、自分の力だけでは改善されず薄毛の悩みが改善されない事が多いので、その際は薄毛の専門家に相談していただければしっかりとしたエビデンスを示した上でアドバイスさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。