お風呂で髪の毛を洗ったときなどに、抜け毛が気になるという人もいるのではないでしょうか?
抜け毛は放っておくと、薄毛がどんどん進行していくので、早い段階で対処することが非常に大切です。この記事では、薄毛になりやすい人の特徴・原因、薄毛を治す方法や薄毛の前兆について解説していきます。
適切なケアをしていけば、薄毛の悩みが解決される可能性があるのでぜひ参考にしてみてください。
ハゲを治す前にまず原因を知ろう【薄毛になる原因を9選】
薄毛になりやすい人の特徴・原因は多岐にわたりますが、主として男性ホルモンの影響、精神的なストレス、生活習慣の乱れ、頭皮のトラブル、不適切なヘアケアなどが挙げられます。
また、男性の場合は、遺伝によるAGA(男性型脱毛症)が原因となっている可能性が高いです。
①男性ホルモンの影響
薄毛になりやすい人は、男性ホルモンが影響している可能性があります。男性ホルモンが活発化すると、人間の体毛・頭髪が変化してしまうのです。具体的には、体毛やひげなどが濃くなり、反対に頭頂部や前頭部の頭髪が軟毛化して量も減少してしまいます。
男性ホルモンの分泌が多い方は、男性ホルモンの分泌が少ない方と比べて、薄毛の原因物質であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成量が多くなる傾向があります。
ジヒドロテストステロンは、毛髪の生え変わるサイクル(毛周期)を乱すので、通常のサイクルよりも早く髪が抜けてしまうため、毛量が減少していき薄毛になってしまうのです。
男性ホルモンの影響は性別を問わず受けるので、「女性なので関係ない」というわけではありません。
特に、閉経・出産後の女性、スポーツなどの体力を要する活動をしている女性、リーダーシップがあり自立心が旺盛な女性は男性ホルモンが活発化しやすい傾向にあります。
②精神的なストレス
精神的なストレスを抱えていると薄毛が進行しやすい傾向にあります。「悩みのせいで頭髪が薄くなった」、「心配事が増えたら白髪が増えた」という話を耳にすることが多いように、ストレスと頭髪は密接な関係にあるのです。
例えば、ストレスにより自律神経が乱れると、適切な体温調整ができない、または排せつ器官などがうまく機能しなくなるなどの症状を示します。
体調不良は血行不良につながり、血行が悪くなれば体内の各所に十分な栄養が行き届かなくなります。結果的に、頭皮の状態も悪化し、髪の毛の成長の非常に大きな妨げになります。
③生活習慣の乱れ
生活習慣が乱れてしまうと、薄毛になりやすくなってしまいます。生活習慣が乱れは、健やかな身体作りに悪影響を与え、結果的に体調不良を引き起こし薄毛につながっていくのです。
具体的には、食事の内容が偏っている、食事をする時間が不規則である、睡眠時間が不足しているなどが挙げられます。特に、ビタミンやミネラルが不足すると薄毛になりやすいので、日ごろから栄養バランスを考えた食事を摂ることが非常に大切になってきます。
過度なダイエットも、栄養バランスを崩しがちなので注意しておかなければなりません。また、喫煙習慣がある人も薄毛になりやすく、タバコに含まれているニコチンは血管を収縮する作用があるので、血行不良を引き起こし、髪に栄養が届きにくくなります。
④頭皮のトラブル
頭皮トラブルも薄毛の原因の一つとなります。
具体的には、頭皮の皮脂が過剰に分泌している脂漏性皮膚炎、丘状の湿疹が表面に広がる丘疹、頭皮の一部に赤い斑点ができる紅斑、頭皮が乾燥して皮膚が剥離する乾燥性湿疹、水泡状の湿疹などが挙げられます。
これらのトラブルを放置しておくと薄毛の症状も進行してしまうので、早い段階の対処が必要になります。
⑤内臓の病気
内臓系の病気が原因で薄毛になる場合があります。
具体的には、婦人科系や消化器科系、循環器系、甲状腺ホルモンなどの疾患が挙げられ、これらの疾患が貧血の症状を引き起こし、抜け毛・薄毛につながります。また、慢性的疾患を抱えている場合は、日々摂取している薬の影響で抜け毛が加速することもあります。
⑥不適切なヘアケア
日常行っているヘアケアが不適切であると薄毛の原因を作ってしまいます。
具体的には、ドライヤーをかける時際に同じ箇所に長時間当てていたり、自分の頭皮に適さないヘアケア用品を使っている、頭皮に負担を掛け過ぎているなどが挙げられます。
ドライヤーをかける時間が長いと、頭皮が必要以上に乾燥してしまうので、乾燥性湿疹を引き起こしやすくなります。また、ブラッシングを必要以上に行うと、頭皮に負担がかかり脱毛につながります。
⑦日常のヘアセット
日常のヘアセットが薄毛の原因になっている可能性も考えられます。
男性であればワックスなどの整髪料、女性の場合はピンやゴムを使ったヘアセットが抜け毛の原因となっている場合があり、髪をきちんとセットしようとすると、どうしても頭皮に負担がかかり、結果的に髪の毛が抜け落ちてしまうことがあります。
例えば、女性がポニーテールなどで髪を引っ張り続ける、またはヘアピンで横髪を常に固定していると、次第に側頭部の髪の毛が少なくなるという症例があります。
⑧帽子を長時間着用している人
帽子を長時間着用する機会が多い人も薄毛になりやすい傾向にあります。
帽子を着用すると頭皮を直射日光から守り、頭皮を刺激から守るという利点はありますが、一方通気性が悪く頭皮が蒸れやすくなり、頭皮に雑菌が繁殖しやすくなります。
定期的に帽子を外して、汗を拭いたりすることで対策することが出来ます。
⑨AGAが原因の可能性も
薄毛の原因には、AGAも考えられます。
AGAは「androgenetic alopecia(男性型脱毛症)」の略称で、その名の通り男性に特化した脱毛症です。
男性ホルモンの一つであるジヒドロテストステロン(DHT)が原因とされており、遺伝の影響も大きく、遺伝の確率は75〜90%と非常に高い確率です。
また、AGAの特徴の一つとして、ハゲ始める場所が決まっています。生え際から薄くなる、頭頂部から薄くなるなど、その場所のみ髪が少なくなるタイプの薄毛です。
AGAは、発症すると症状がどんどん進行し、自然に治癒することはありません。
早期に適切なケアをすれば症状の進行を遅らせることもできるが、重症化すると治癒効果が表れにくくなってしまう。
ハゲになる前兆とは?
薄毛になる前兆としては、まず毛根の膨らみが小さくなる状態が挙げられます。
毛根の膨らみを確認する方法は、抜け毛の根元に付いた小さな頭皮の塊である、毛根鞘(もうこんしょう)を見ると良いでしょう。AGAなどの原因により薄毛が進行している場合は、毛根鞘がほとんどついていない場合が多いです。
また、薄毛になるときは、元々の髪質よりも柔らかい髪質になっています。そのため、ヘアセットがしにくくなったり、または髪の毛にボリューム感が出なくなったりします。
その他には、以前より皮脂の分泌が増えて髪の毛がべたつきやすい、朝のヘアセットが夕方まで続かない、抜け毛が増えているなども薄毛の前兆として挙げられます。
【ハゲを治したい!】自分の薄毛の種類・タイプを知って対策を知ろう!
薄毛と一口に言っても、前髪だけが薄くなる、頭頂部が薄くなる、前頭部がM字型に薄くなるなど、いくつかのタイプが存在します。薄毛の対策をするときは、まず自分自身がどの種類・タイプに当てはまるかを知っておくことが大切です。
前髪だけが薄くなる
前髪だけが薄くなるタイプは、主におでこから頭頂部手前までに症状が現れます。女性でも、出産や更年期などによるホルモンの乱れ、長期間髪をしばるなどが原因で発症することがあります。
頭頂部が薄くなる
頭頂部が薄くなるタイプは、主につむじ周辺のみの頭髪が減少します。男性に現れがちな薄毛の種類で、つむじハゲ・てっぺんハゲと言われることもあります。
頭頂部のみが薄くなるので、正面から見たときに分かりにくいという点が特徴です。そのため、自分自身で発見しにくく、気が付いた時には薄毛が進行しているというケースも多く見られます。
前頭部がM字型に薄くなる
前頭部がM字型に後退するタイプは、一般的にM字ハゲと表現されることが多くあります。
前髪だけが薄くなるタイプに似ていますが、前髪の中心部は余り後退せずに、左右のこめかみ部分を中心に薄毛が加速するという特徴があります。
薄毛ハゲに悩んだ時に治す方法【治療・対処法紹介】
薄毛に悩んだときは、セルフケアや医療機関の受診、発毛サロンなどを利用して、症状や状態に合わせた適切な対処を行うことが大切です。
セルフケア
薄毛に悩んだとき、まずセルフケアしようと思う人がほとんどです。
しかし、セルフケアを行う場合には、まず、湿疹・かさぶたなどの皮膚疾患がないか、抜け毛につながる病気がないか、薄毛の症状がひどくないかをチェックしておく必要があります。これらの症状がある場合は、セルフケアでは対処できない可能性が高いです。
生活の質を上げる
具体的なセルフケアとしては、十分な睡眠時間の確保など、QOL(クオリティオブライフ)を向上させることが重要です。QOLが向上すると、抜け毛の原因となる体調不良も改善しやすく、精神的ストレスも軽減します。
頭皮環境を整える
市販の育毛シャンプーや育毛トニックを使うことも挙げられます。市販の育毛シャンプーは、頭皮の余分な皮脂を除去するなど、頭皮の健康を促進することに特化した製品が多く存在します。
また、育毛トニックは女性ホルモンを始めとする、育毛に効果的な成分が多く配合されています。育毛シャンプーは、育毛トニックの有効成分を吸収しやすい頭皮環境にしてくれるので、両方合わせて使用するとより効果的です。
ただし、脂分を取り過ぎるのは頭皮に良くないので、シャンプーの回数は1日1回に収めておきましょう。シャンプーの回数が多ければ、その分育毛効果がアップするというわけではありません。
また、薄毛のセルフケアには、入浴や運動もおすすめです。入浴や運動は血行が促進されるので、薄毛防止に効果を発揮します。ぬるめのお湯に毎日20分程度入浴し、就寝前にストレッチやウオーキングなど軽めの運動をすると良いでしょう。セルフケアは継続的に行うことで効果を発揮するので、日々の生活に取り入れやすいケアを選ぶことが大切です。
医療機関の受診
薄毛に悩んだときは、男性であればまずAGAが考えられます。一般的な医療機関では、AGAの症状に対して内服薬や外用薬で対応する場合がほとんどです。医療機関によっては、自毛植毛術に対応しているので、症状や希望に合わせて選ぶと良いでしょう。
医療機関を利用すると、消化器系などの原疾患を発見できる可能性もある。もし、原疾患が原因であれば、適した医療機関で治療することが薄毛改善への近道と言えます。
発毛サロンの利用
医療機関の受診以外の手段として、発毛サロンの利用も挙げられます。発毛サロンは、性別や年齢、薄毛のタイプなど、それぞれの状況に合わせた施術を行います。そのため、より効果的な薄毛対策をしたい人やセルフケアに不安がある人、または円形脱毛症のようにピンポイントで発毛促進したい人におすすめの選択になります。
発毛サロンとは、植毛などのように物理的に増毛するサロンではなく、基本的に頭皮ケアのサポートをしてくれる場所です。
発毛サロンでは、まず、専門的なカウンセリングを行い、一人ひとりの症状をチェックします。カウンセリングの際には、自分自身で気が付かなかった薄毛の原因究明をしてくれるだけではなく、施術の内容や進め方、コースの紹介、サロンのサービスに関する質疑応答にも対応します。
カウンセリング後は、サロン独自の機械を用い、頭皮の毛穴に詰まった皮脂や汚れを洗浄し、十分に汚れが落ちたら、マッサージして血行を促進し、磁気や光を使った施術をするというのが一般的な流れです。
発毛サロンは、発毛促進のサポート以外にも、ふけやかゆみ、赤みなどのような頭皮全般の悩みにも対応しているケースも多いです。
医療機関のように投薬による治療は行わないので、薬の使用に不安がある人にもおすすめです。
また、子供から高齢者、男女を問わず利用できるサービスで、「将来的なことを考えて、薄毛が発症する前から予防しておきたい」という人でも利用できます。サロンによっては、発毛しない場合は返金するというシステムを取っているので、安心してサービスを利用できるのも魅力と言えます。
元の髪質・髪の量は薄毛に関係ない
薄毛は、基本的に元の髪質が柔らかい、髪の毛が少ない、またはおでこが広いということは関係なく発症します。また、頭髪は毛根の状態により抜け落ちるので、髪の毛が細いため頭皮から抜け落ちやすいということもありません。
薄毛のケアは早い時期に行うとより効果的なので、現在薄毛の不安がない人でも薄毛対策をしておくことが重要です。薄毛が気になる場合は、まず専門のクリニックや発毛サロンで相談してみましょう。
【まとめ】ハゲを治したい?まずは原因から解明しよう!
薄毛に悩んだ際は、原因を知った上で適切に対処することが大切です。
ケアが間違っていた場合は逆に症状が悪化する恐れがあるので、もし自分自身で原因が良く分からないという場合は、AGA発毛サロンや薄毛専門のクリニックへの相談をおすすめします。
薄毛は早期の治療も重要なので、気になる場合はすぐに行動に移すことが大切です。