抜け毛の先端に毛根がないのを見て「もしかして脱毛症になっているのでは?」と不安になっている方も多く見られます。
結論から言うと、抜け毛に毛根がない場合は何らかの脱毛症を引き起こしている可能性があるため、原因を特定して早めに対策する必要があります。
この記事では正常な抜け毛と危険な抜け毛の違いや、改善するための具体的な対策をご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
抜け毛に毛根がないのは脱毛症のサイン?
冒頭でもお伝えしているように、抜け毛に毛根がない場合は何らかの脱毛症を引き起こしている可能性があります。
毛根や抜け毛の状態から脱毛症のサインが把握できるので、不安がある時ほどしっかりと観察する必要があるでしょう。
まずは、毛根がない抜け毛に脱毛症が疑われる理由と、毛根がない場合は何が起こっているのかといった基本的な情報からお伝えします。
毛根がない抜け毛は脱毛症の可能性がある
繰り返しになりますが、毛根がない抜け毛がある場合は脱毛症が原因となっている可能性があります。
正常な髪の毛は約2年~6年かけて成長を繰り返し、成長が止まる頃に抜け落ちていくのが特徴です。
しかし毛根がない抜け毛の場合は、脱毛症によってヘアサイクルが数ヶ月から1年程度にまで短くなっていることが考えられるので、早めに対策をする必要があるでしょう。
毛根は髪を成長させる働きを持っている
毛根とは地肌や頭皮に埋まっている根っこの部分で、髪の毛を太く長く成長させる働きを持っています。
毛根に存在する毛母細胞が分裂と増殖を繰り返すことで髪の毛が伸びて行き、個人差はありますが1年間で約10cmほど成長します。
太くてハリのある抜け毛の先端に、白く丸みを帯びた毛根がついている場合は、頭皮や毛根に問題はないと言えるでしょう。
毛根がない抜け毛は栄養不足・熱ダメージが原因
毛根がない抜け毛は、栄養不足や血行不良でしっかりと育っていなかった髪の毛の可能性があります。
髪の毛を作るために必須のタンパク質や亜鉛などのミネラルのほか、各種ビタミンといった栄養が不足している場合は、毛根がない抜け毛が増えやすくなるでしょう。
また、毛根そのものが自然に死滅することは極めて稀で、火傷などの熱ダメージやケガによる深い傷といった、外部刺激が原因となるケースが一般的です。
正常な抜け毛の4つの特徴
毛根の役割や毛根がない抜け毛の問題点が分かったところで、次は正常な抜け毛の特徴をチェックしていきましょう。
本来抜け毛とは自然に起こるものであり、正常な抜け毛と危険な抜け毛には大きな違いがあるので、それぞれの特徴を見極めることが大切です。
ここからは正常な抜け毛の4つの特徴をご紹介していくので、毛根の状態が不安な方はぜひ参考にしてみてください。
- 毛根が白い
- 髪が太い・弾力がある
- 髪が毛先に向かって細くなっている
- 本数が100本程度
正常な抜け毛①:毛根が白い
毛根の周りが白くなっている場合は、正常な抜け毛なので安心してください。
白い部分は毛根鞘(もうこんしょう)と呼ばれるもので、毛根鞘は頭皮と毛根をつなぐ接着剤のような役割を果たしています。
毛根鞘がついていなかったり、今までよりも明らかに小さくなっている場合は、頭皮のトラブルを疑った方が良いでしょう。
正常な抜け毛②:髪が太い・弾力がある
髪の毛が太くて弾力がある場合も正常な抜け毛なので、過度に不安視する必要はないでしょう。
太さやハリがあるということは、毛根までしっかりと栄養が行き届いて、毛母細胞の分裂と増殖が正常に行われていたということです。
髪の毛がしっかりとしていて毛根が白い場合は、自然なサイクルで抜け落ちた髪の毛なので、脱毛症の疑いは極めて低いと言えます。
正常な抜け毛③:髪が毛先に向かって細くなっている
正常な抜け毛の根元は太くて弾力があり、先端に向かって細長くなっていく形状をしています。
もしも全体的に均一で細い抜け毛の場合は、頭皮環境の悪化や脱毛症によって、しっかりと栄養が行き届いていない可能性が考えられるでしょう。
正常な抜け毛④:本数が100本程度
先ほども解説しているように、抜け毛の本数が50本~100本程度であれば自然現象なので心配する必要はありません。
頭皮には平均して約10万本の髪の毛が生えているので、正常な抜け毛の量は髪の毛全体の0.001%程度です。
また、季節の変わり目には一時的に普段よりも抜け毛が増えることもありますが、同じく自然なサイクルなので特に問題はないでしょう。
抜け毛を改善したい方は専門家への相談がおすすめ!
抜け毛の頻度や毛根の状態で不安を感じている方は、専門家への相談がおすすめです。
抜け毛の原因には頭皮環境や心身の状態など様々な要素が考えられるため、自分だけで原因を正確に特定することは極めて難しいでしょう。
正しく原因を突きとめて適切にアプローチしていくことが抜け毛改善の近道なので、どんなに小さな悩みでもぜひ当店で気軽にご相談ください。
危険な抜け毛の7つの特徴
正常な抜け毛がある一方で、毛根の状態によっては抜け毛や薄毛の兆候を示している場合もあります。
毛根がない抜け毛や皮脂量が多い抜け毛などは、危険なサインの可能性があるため注意が必要です。
続いては、危険な抜け毛の特徴や原因を7つご紹介していくので、心当たりのある項目があればぜひチェックしてみてください。
- 毛根がない
- 毛根が黒い
- 毛根に皮脂が付いている
- 毛根から短い毛が生えている
- 毛根に血が付いている
- 毛根がいびつな形になっている
- 髪が全体的に細い・弱っている
危険な抜け毛①:毛根がない
抜け毛に毛根がない場合は、正常な髪の毛の成長サイクルが行われていない可能性があります。
毛根の毛母細胞が分裂と増殖を繰り返し、角化した細胞が髪の毛として頭皮の外へ押し出されることで成長していくのが正常なサイクルです。
しかし、毛根がない場合はそもそも毛母細胞が正常に活動していないことが考えられるので、適切に対処する必要があるでしょう。
危険な抜け毛②:毛根が黒い
抜け毛の毛根が黒い場合は、栄養がしっかりと届いていなかったり、ヘアサイクルの乱れによって短期化している可能性があります。
あくまでも可能性であり、毛根が黒いからといって必ずしも危険なサインであるとは限りませんが、黒い毛根の抜け毛が多くなった場合は注意が必要です。
危険な抜け毛③:毛根に皮脂が付いている
毛根が白いのは正常な抜け毛であることを解説しましたが、白い部分が普段よりも大きい場合やベトベトしている場合は要注意です。
毛根鞘の周りに皮脂がついている場合は、皮脂汚れによる毛穴の詰まりや、シャンプーの洗い残しがある可能性があります。
皮脂の分泌量が多すぎると、脂漏性(しろうせい)皮膚炎による炎症に加えて、抜け毛のリスクが高まるので注意してください。
危険な抜け毛④:毛根から短い毛が生えている
毛根から短い毛が生えている場合は、本来は新しく生えるはずの髪の毛が、古い髪の毛と一緒に抜け落ちてしまっている可能性があります。
主な原因としては、偏った食生活や誤ったヘアケアによって頭皮環境が悪化することのほか、頭皮環境の悪化によるヘアサイクルの乱れなどが考えられるでしょう。
危険な抜け毛⑤:毛根に血が付いている
毛根にわずかな血が付いている場合は、頭皮が炎症を起こしているか、頭皮もしくは毛穴に傷ができている可能性があります。
炎症や傷口から雑菌が入ると余計に頭皮環境が悪化して、健康な髪の毛が生えにくくなり薄毛が進行する原因にもなるため早めの治療が必要です。
危険な抜け毛⑥:毛根がいびつな形になっている
正常な抜け毛では毛根は白く丸みを帯びた形状をしていますが、尖っていたりギザギザしている場合は危険信号です。
強いストレスを感じたりホルモンバランスが急激に乱れると、髪の毛の成長に急ブレーキがかかり、毛根の形がいびつになるケースがあります。
毛根が太くなったり細くなったりしている時は、脱毛が繰り返されているサインなので、早めに専門的な治療を行う必要があるでしょう。
危険な抜け毛⑦:髪が全体的に細い・弱っている
髪の毛が全体的に細くて弱々しい印象を受ける場合は、危険な抜け毛の疑いがあります。
しっかりと髪に栄養が行き届いておらず、毛母細胞が正常に働いていない可能性があるので、具体的な抜け毛対策に取り組む必要があるでしょう。
抜け毛を改善するための3つの対策
危険な抜け毛の事例や原因をまとめて解説してきましたが、適切な対処法に取り組むことで改善される可能性もあります。
最後に、危険な抜け毛を改善するための3つの対策をご紹介していくので、ぜひ日々の習慣として実施してみてください。
- シャンプーの種類・やり方を見直す
- バランスよく栄養を摂る
- 運動により血行を促進する
対策①:シャンプーの種類・やり方を見直す
頭皮に合わないシャンプーは抜け毛や薄毛の原因となるため、かゆみや乾燥が進行している場合はシャンプーの種類を見直すことも大切です。
肌への負担が少ない弱酸性やアミノ酸系のシャンプーは、刺激を最小限に抑えられるので敏感肌の方でも安心して使えるでしょう。
毛根に皮脂がついている方は洗い方が足りていない可能性があるので、指の腹で頭皮全体を揉みほぐすようにシャンプーし、洗い残しのないよう丁寧にすすいでください。
対策②:バランスよく栄養を摂る
健康的な髪の毛を生やすには、土台となる栄養素を食事からバランスよく摂取する必要があります。
髪の毛の原料となるタンパク質は肉・卵・大豆食品から摂れますし、豊富なビタミンを摂取するために玄米や緑黄色野菜を食べるのもおすすめです。
亜鉛も髪の成長に必須のミネラルなので、牛赤身肉・レバー・チーズ・牡蠣などから積極的に摂取していきましょう。
対策③:運動により血行を促進する
筋トレや有酸素運動で全身の血行を促進することも、健康的な髪の成長に繋がるのでおすすめです。
自宅の周辺を20分~30分程度ウォーキングしてみたり、自宅でできる腕立て伏せやスクワットをするのも効果的でしょう。
また、ウォーキングなどのリズム運動はストレスを解消するセロトニンの分泌を促すため、ストレスが原因の抜け毛にも一定の効果が期待できます。
毛根がない抜け毛は正常?毛根がない原因や毛根が白い・黒いのは脱毛症なのかまとめ
この記事では、毛根がない抜け毛の原因や脱毛症のサインとなる抜け毛の特徴のほか、具体的な抜け毛対策をご紹介しました。
毛根がない抜け毛はヘアサイクルが乱れている可能性があるほか、脱毛症が原因となっているケースも考えられます。
食生活や運動習慣の見直しも効果的ですが、原因を特定して適切な治療を受けたいと考えている方は、ぜひ当店へとお気軽にご相談ください。