ふと髪の毛を見ると生えてくる白髪。若い人では10代でも生えてくる人もいます。
しかし、この白髪何故生えてくるのかご存知ですか?若々しくいたいのに、白髪が生えてくるだけでそれだけで、年齢より上に見られることも…。
毎週、毎月のように白髪染めが欠かせない人も少なくありません。今回は、白髪が生えてくるメカニズム・原因をご紹介すると共に、白髪が黒髪に戻る可能性がある方法をご紹介いたします。
白髪が生えてくるメカニズムとは?
そもそも白髪はどうして生えてきてしまうのでしょうか。白髪が生えてくるメカニズムをまずは理解してみましょう。
髪の毛は成長するときに、毛根で色素細胞(メラノサイト)がメラニン色素を出す事で、黒く色づけされていきます。(図1)
メラニン色素は、性別や国籍によってユウメラニン(黒色~こげ茶色)とフェオメラニン(赤茶色~黄色)バランスが異なり、自毛の色素が薄く茶色くなる人もいます。
図1のピンクで描かれているものがメラノサイトです。メラノサイトが活発に働くことが出来ていれば、しっかりとメラニン色素が作られていき、黒い髪の毛が生えてきます。
しかし、メラノサイトが加齢や遺伝、ストレスの影響で減少(消失)すると、メラニン色素の量も減ってしまうことで、髪色はどんどん薄くなり、最終的に白髪となってしまうのです。(図2)
つまり、このメラノサイトが消失・活動が弱まってしまう事で、髪の毛は真っ白となってしまいます。
また、もう一つの理由としては、メラノサイトがメラニン色素を作るためには「チロシナーゼ」という酵素の働きを必要としています。このチロシナーゼが減少すると、メラノサイトの機能が低下してしまいメラニン色素は作られず、色が着かないままの髪が頭皮から生えてきます。
チロシナーゼとは?
アミノ酸である「チロシン」という物質を酸化させ、メラニンを作る酵素のことです。
加齢とともにこの酵素が減少していくため、メラニン色素が作られなくなり白髪となる傾向が高くなっていきます。
では、どうしてメラノサイトの活動が弱まってしまうのでしょうか?
原因を一緒に考えてみましょう。
白髪になる原因3選
白髪が生えてくるメカニズムは前項にてご紹介しましたが、ではなぜ白髪になってしまうのでしょうか。
この白髪が生えてくる原因は下記の3つに大きく分類されます。詳細にご紹介していきますので、気になっている方は是非ご一緒に確認してみて下さいね。
ただし、これからお伝えする原因は白髪と関係があることは報告されていますが、実は現在でもなぜ白髪になってしまうのかという科学的根拠は詳しくは明らかとなっていません。
原因1:加齢
多くの白髪は自然な老化現象によってはじまります。年を重ねていくと、メラノサイトの働き自体が衰えていき、色付けをするメラニンの生産量も減少していきます。ただ、老化現象は個人差が非常にあり、メラノサイトが元気な人は50代も黒い髪の毛である人はたくさんいます。
そして、メラノサイトがメラニン色素を髪の毛に供給する時、一緒に活性酸素が分泌されます。この活性酸素はよく「体のサビ」と言われる物質であり、まだきれいな細胞を傷つけてしまう物質です。元気な毛根の場合はこの活性酸素を取り除く働きが活発なため問題はありませんが、加齢と共に活性酸素の除去能力が低下します。
すると、次はこの活性酸素を過剰に分泌させないために、メラノサイトも活動を緩やかに停止していくことにより、年を取るにつれて白髪の量が増加してしまうのです。
活性酸素って何?
活性酸素とは、呼吸で体内に取り込んだ酸素の一部がより活発な状態になっている状態のことを指します。普段は代謝に影響したり、多少分泌が多くても体の抗酸化作用が働き害はありませんが、過剰分泌してしまうことで老化現象が早まったり、良くない影響を及ぼします。
よく「体のサビ」といわれるのはこの活性酸素のことなんです。
原因2:遺伝
体内の「色素」は遺伝すると言われています。肌の色や瞳の色をイメージすれば分かる通り、髪の毛の色も親から子へと遺伝します。つまり親が若いころから白髪が多いと、その子供も若白髪になる可能性が高くなります。この白髪の遺伝は、優性遺伝と呼ばれ、両親のどちらが白髪遺伝子を持っていると50%の確率で子供に受け継がれます。
≪遺伝による白髪の特徴≫
10代など若いときから白髪がある。
原因3:ストレス
加齢や遺伝性の次に大きな原因の一つがストレス・心労です。「ストレスで一気に白髪が増えた…」なんて話をよく耳にしますが、これは本当なのです。
ストレスを受けることによって、自律神経が乱れると睡眠不足や体の疲れが取れない等が原因で白髪が増えていきます。更には、自律神経失調症やそれに類似する状態になれば、活性酸素による酸化の修復が追いつかない「酸化ストレス」状態に陥ることもあります。
その結果、活性酸素の除去のために栄養が使われてしまい、毛髪まで十分に栄養が届かなくなることで白髪となりやすいのです。また、ストレスは、白髪だけでなく薄毛になる可能性もあるため、注意が必要です。
その他
白髪になりやすい大きな原因3選をご紹介しましたが、他にも白髪になる原因があります。
- 薬の副作用…抗がん剤や抗うつ剤が原因で白髪が生えてくることがあります。他にもホルモンバランスを調整するための「ピル」や、科学的根拠は見つかっていませんが「鎮痛剤」で白髪が生えてくる人もいるようです。
- 代謝障害…食生活や生活習慣の乱れ、運動不足により糖尿病や高血圧になった場合にも白髪が増えやすいと言われています。
部分白髪が起こるのはなぜ?
部分白髪その①:「頭部の一部分だけ白髪」
何故かこめかみ部分だけ、頭頂部だけ白髪が多い部位がある。などの部分的に白髪が起きる事があります。これは、ストレスが原因でその部分だけ特に血流が行かなくなってしまうことで発生します。
部分白髪その②:「髪の毛が自体が途中から白髪」
髪をとかしていたら、途中だけなんか白い!なんてことありますよね。これは男女問わず髪の毛が長い方は経験された方も多いのではないでしょうか。
これも、前述の部分白髪の原因同様にストレスが原因だと言われています。
病気や異常ではないのでご安心くださいね。
白髪って抜いても良いの?
当店でも「白髪は抜いた方がいいんですか?」という質問は良く受けます。
結論から申し上げますと、白髪を抜くのはNGです。ストレスなどが原因で白髪が生えてきていても、色素細胞の活動が低下しているか死滅していることで白髪が生えてきている為「髪の毛自体の成長が止まった訳ではない」のです。
なので白髪を抜いたからと言って次に生えてくる髪の毛が黒髪とも限りませんし、また白髪が生えてくる可能性もあります。また、髪の毛を自分で無理やりに抜く事は毛根や頭皮を傷つけてしまう恐れもある為、しない方が良いでしょう。
普通のヘアカラーと白髪染めの違い
抜くのはNGであることは前述でご紹介しましたが、だからと言ってそのままにしておくなら染めたいけどヘアカラーと白髪染めはどちらがいいんだろう?と悩まれる方も少なくありません。
実は普通のヘアカラー剤と白髪染めでは頭皮への影響が多少違う事はご存知でしょうか?今回は2つの特徴もご紹介していきます。
髪の毛の染まり方
そもそも髪の毛は、黒髪の場合メラニン色素があり柔らかく、白髪はメラニン色素がないため硬くなります。
髪の毛を染める時、まずこのメラニン色素破壊して髪の毛に空洞を作り、そこにカラー剤を入れ込むことで髪の毛が染まっていきます。しかし白髪の場合はそもそもメラニン色素がないため、髪の毛に無理やり空洞を作り、色を入れ込んでいく事で白髪染めが完成します。
ヘアカラー剤(おしゃれ染め)と白髪染め
ヘアカラー剤はいわゆる「おしゃれ染め」と言われるもので、白髪染めとの違いは薬剤の強さです。現在は様々な種類が豊富に出ていますよね。
白髪染めの方が一見、色を入れやすく感じる方も多いと思いますが、実は白髪染めの方が髪に無理やり穴を開けて染めていくため、おしゃれ染めよりも強い薬剤で作られています。
強い薬剤だからと言って、体に大きな影響があるものではないですが頭皮に付く時間が長かったり、回数が多いと頭皮や髪は痛みやすい為注意していきましょう。
白髪が治るケースとは?
ここまでご紹介したとおり、白髪になる原因は睡眠不足やストレスで、血流が悪くなり毛根にあるメラノサイトにまで栄養が届かなくなり白髪になるケースがほとんどです。このようなケースの場合、毛根に栄養をしっかりと与えることで黒髪に戻るケースがあります。(残念ながら、遺伝的な原因やメラノサイトが死滅してしまっている場合の白髪は治すことは難しいです。)
白髪になる原因の一つがメラノサイトが働いていないことがあげられます。そのため、まずは、メラノサイトの働きをよくする食べ物を積極的にとることがお勧めです。どの食材が効果的なのかご紹介していきます。
チロシン・銅イオンはメラノサイトが活動するための材料となります。チロシンは、メラニン色素の原料の一つであり、銅イオンはメラニンを作り出す酵素を活発にするミネラルです。
乳製品、バナナ、アボカド、カツオ、マグロ、大豆、ナッツ類
豆類、ごぼう、ニンニク、玄米、甲殻類(エビ、カニ)、ココアなど
また、活性酸素を増やすような行動を控えることでさらに毛根に栄養を与えることが出来、黒髪が生える可能性を高めることが出来ます。
≪活性酸素を増やす原因≫
ストレス、運動不足、喫煙、アルコール、紫外線
最後に
いかがでしたでしょうか?
当店は、体の中から髪の毛の生える状態にすることで薄毛治療を行っています。そのため、白髪だった髪の毛が黒くなることがしばしばあります。白髪が増えた・抜け毛が増える原因は、遺伝だけでなく、生活習慣なども大きく関与しています。
カウンセリングにより、あなたの白髪・抜け毛の原因を1つ1つ解決させることで発毛につなげています。もし、内服薬を使用せず髪の毛を増やしたい方はぜひ一度、ご相談お待ちしております。