シャンプーやドライヤーが終わったあとにふと気づく抜け毛。健康な人でも1日50本~100本抜け毛があると言われるため自然なことです。しかし、急に抜け毛が増えた場合、短い毛や細い毛が抜ける場合、更には毛根の形がいつもと違うなどもしかしたら危険な抜け毛の可能性があります。
これらのいつもとは違う抜け毛と健康な抜け毛を見極めるためには、【毛根・髪の毛の太さ・長さ】この3つを確認することで判断できるのです。抜け毛が増えた人や、薄毛が気になる人は、一度抜け毛を捨てずに観察してみましょう。
もし、危険な抜け毛かも…そう当てはまる項目があったら早急に専門家に相談して処置していく必要があります。今回は、抜け毛に着目してよく見れば判断できる毛根セルフチェックをご紹介します。
健康な抜け毛が起きるメカニズムとは?
健康な髪の毛は、男性が3~5年、女性が4~6年成長を続けます。その後、寿命を全うした髪の毛は、次第と成長を辞めて抜けるための準備を行います。この準備段階に入ると、髪の毛の幹細胞が活発に働き始めて、新しい髪の毛を作り始めます。
そして、新しい髪の毛が毛母細胞によりどんどん増えることで、今まで生えていた髪の毛は新しい髪の毛に押し出されて抜け落ちます。そのため、1日に100本ぐらい抜け落ちても髪の毛は減ることなくフサフサの状態を維持することが出来るのです。
この髪の毛の循環をヘアサイクルといい、頭皮に生えている髪の毛(平均10万本)がこのサイクルを繰り返しているのです。
健康な抜け毛の毛根は?
健康な髪は、毛根の根元に近づけば近づくほど白くなっており、下がふくらんでいるきれいなマッチ型(クラブヘア)になっています。下にある画像のような形が健康で問題がない抜け毛となります。
毛根のセルフチェックのやり方は?
毛根を肉眼で頑張ってみれば、見れないこともありませんが、判断が難しいと思います。そこで自分で確認するときは、虫眼鏡と白い紙を用意しましょう!
また、抜け毛を確認するときは、生えている髪の毛を強引に引っ張って抜いた髪の毛は使用しないで下さい。毛根だけでなく周辺組織を傷つける恐れがあります。お風呂上りやドライヤー後の髪の毛を観察しましょうね。
≪観察方法≫
- 抜けた髪の毛を白い紙の上に置く。
- 虫眼鏡で、毛根部分を観察する。
この方法で、自分の毛根に問題がないか簡単に確認することが出来ますよ。
危険な抜け毛の毛根の特徴3選
髪の毛サイクル(ヘアサイクル)は、繊細であるためサイクルのバランスが崩れることがあります。その時に起きるのが、急な抜け毛です。このヘアサイクルが乱れると、新しい髪の毛が生えるための準備が出来る前に髪の毛が抜け落ちてしまうのです。そのため、髪の毛の成長が抜け落ちるスピードに間に合わず薄毛になります。
そんなヘアサイクルが崩れた結果抜け落ちた髪の毛には、特徴があります。

危険な抜け毛の毛根その①:毛根が細い
1つ目は、いつもの抜け毛より毛根が細い抜け毛です。このような髪の毛は女性に多くいらっしゃいます。このような髪の毛は十分な栄養を受け取ることが出来ず、栄養不足の飢餓状態となってしまった髪の毛です。
過度なダイエットや栄養不足によっても引き起こされるので、毛根のふくらみがほとんどない髪の毛が増えてきた時は、血行や栄養をより多く摂取して髪の毛へご飯をしっかりと与えることが大事となります。
危険な抜け毛の毛根その②:毛根がいびつな形
毛根の形がいびつな形をしている場合、2つの原因が考えられます。1つはストレスによる脱毛、2つ目に自己免疫疾患による抜け毛です。この抜け毛のタイプは、円形脱毛症の人に多くみられる抜け毛であり、早急に対処が必要な抜け毛です。


ストレスによって抜け毛が起きる場合は交感神経に異常をきたしていることがあり、下記のことが起きている可能性があります。
- 様々なホルモンの分泌以上
- 血行不良
- 自己免疫疾患
- 内分泌系異常
自己免疫疾患の場合は、普段は体を病気から守るために働く免疫細胞が、何かしらのトラブルで、自分の毛根を害のある物と誤認識してしまい攻撃する疾患です。
何故、毛根を攻撃していまうのかは、今だ解明されておらず今後の研究課題の一つです。
危険な抜け毛の毛根その③:毛根に白い付着物がある
毛根に白い付着物がある場合、皮脂の過剰分泌やシャンプーや洗い残しが考えられます。普段からこの抜け毛が多い場合、頭皮の状態がベタベタで髪の毛が育つための環境としては良いとは言えません。
この状態が続くと、脂漏性皮膚炎といった頭皮の炎症・痒みだけでなく、脂漏性脱毛症といった抜け毛の原因にもなることもあります。下記に脂漏性皮膚炎についての記事を記載しております。
こちらの記事を参考に、頭皮のケアをしてあげましょうね。
今回ご紹介した、白い付着物がある抜け毛と勘違いされやすいのが、毛根鞘と呼ばれる周辺組織が付いた抜け毛です。
こちらは、毛包をカバーしている側の細胞まで抜け落ちた抜け毛です。こちらの場合は、危険な抜け毛ではないためご安心ください。特徴は、毛根の膨らんだ部分まで半透明の膜のような物が付いた抜け毛です。
毛根はOK。けど抜け毛が多い・生えている髪より細い、短い場合
毛根の形は問題はなく正常だった。けど抜け毛が多いんだよ…。そんな人は少なくありません。その場合は、抜けた髪の毛が今生えている髪の毛と比較してどんな特徴があるか確認してみましょう。
確認する項目は、【太さ・長さ】です。これらが生えている髪の毛より細い・短い場合、ヘアサイクルが乱れて髪の毛が成長しきらず抜け毛となって抜け落ちている可能性があります。
ヘアサイクルが乱れる原因としては、遺伝・ホルモンバランス・生活習慣など多岐にわたります。ヘアサイクルが乱れによる抜け毛はその原因を取り除かない限り抜け毛が減らないといったことが特徴です。
抜けるだけならまだしも、髪の毛が薄くなってきた・ハゲてきた場合は、早急に専門家に相談して対処する必要があります。早めに対策することでヘアサイクルを整え、抜け毛を正常に治すことが出来るでしょう。
下記に薄毛の治療院の選定方法を詳しくまとめたマニュアルがありますので、良ければ参考にご覧ください。
最後に
いかがでしたか?皆様の毛根はセルフチェックした結果どうでしたか?
毛根の形、長さ・太さでその後の髪の毛の健康寿命を把握することが出来ます。セルフケアのみで元に戻る場合もありますが、もし地肌が目立つようになってきたなど薄毛の兆候が見られる場合は、自分だけでケアするだけでなく一度薄毛治療の専門家に相談してみて下さい。
きっと貴方の諸症状に合ったアドバイスを受けることが出来ますよ。
抜け毛が気になる人は、最初に自分の抜け毛に同じような髪の毛があるかチェックしてみましょう!