薄毛で悩む女性に多い症状として、「びまん性脱毛症」という脱毛症を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
年齢を重ね更年期を迎えた女性に最も多く見られますが、過剰なダイエットや誤ったヘアケアなどにより、20代や30代など全年代の女性にも起こり得る薄毛の症状です。
本記事では、びまん性脱毛症の原因や症状をはじめ、ミノキシジルなどの治療法で改善するのか、自力で治す方法で治るかを解説していきます。
女性に多い「びまん性脱毛症」の原因や症状
びまん性脱毛症とは、広範囲に渡って薄毛の症状が現れる状態を指し、頭頂部から前頭部や側頭部にかけて頭皮が透けて見えるようになるという特徴があります。
まずは、女性が薄毛になる症状で最も多いとされるびまん性脱毛症を発症する原因にはどのようなものがあるのか、びまん性脱毛症の原因や症状を解説していきましょう。
びまん性脱毛症の原因
女性がびまん性脱毛症を発症する際、最も多い原因だと考えられているのは女性ホルモンの低下や乱れです。
加齢や出産によって女性ホルモンの分泌が乱れると、男性ホルモンの影響が強まり脱毛因子を生成する男性ホルモン(DHT)が増え、その影響を受けると脱毛症を発症する確率が高まります。
- 加齢や出産による女性ホルモンの低下・乱れ
- ストレス過多
- 偏った食生活
- 過度なダイエット
- ヘアカラーやパーマによる頭皮ダメージ
- 不規則な生活による睡眠不足
- 喫煙
- 経口避妊薬(ピル)の服用
- 甲状腺など全身性疾患…etc
上のリストに記したように、女性ホルモン以外にも過度なダイエットや生活習慣、頭皮ダメージや喫煙・ピルの服用に全身性疾患など原因はさまざまです。
原因は1つではなく、複数の原因が重なり合っていることも多いため、特定は困難でしょう。
びまん性脱毛症の症状
びまん性脱毛症を発症すると、以下のような症状が現れます。
- 抜け毛の量が増える
- 分け目が広がってくる
- 頭頂部周辺の頭皮が透けて見える
- 細く短い髪の毛が増える
- コシやハリのない髪の毛が多くなる
- 髪をセットしにくくなる
- ボリュームが出にくい
つむじ周辺から前髪にかけて、細い髪の毛や抜け毛が増えることにより頭皮が透けて見える、セットしてもボリュームが出なくなるなどの悩みがある方は要注意です。
細く短い髪の毛が抜け毛になっている場合は、髪の毛が正常に成長できていない可能性があります。また、びまん性脱毛症は一気に抜け毛が増えるケースは少なく、気付いた時には薄毛になっていたという方が多いという特徴があります。
びまん性脱毛症は治る?
一般的に女性は薄毛になりにくいと思われる風潮もありますが、当スーパースカルプ発毛センター吉祥寺駅前店・渋谷店にも、多くの女性が「この薄毛は治るのでしょうか?」と沈痛な面持ちで相談にいらっしゃいます。
頭頂部や分け目の透け感、M字部分の後退など症状や年齢はさまざまです。一つだけ言えるのは、早い段階でびまん性脱毛症に気付き改善策を講じた方は、治るまでの期間が早いということです。
また、出産以外の原因からびまん性脱毛症を発症した場合は自然に治るケースは難しいため、変化に気付いた段階で専門家に相談するようにしましょう。
びまん性脱毛症を改善する治療法
続いて、女性がびまん性脱毛症の診断を受けた時に、改善するために行う治療法を解説していきましょう。
皮膚科や婦人科や薄毛専門クリニックなどの医療機関で行われる治療法に加え、発毛サロンで行う施術に関してもご紹介していきます。
医療機関で行う治療
まず、医療機関でびまん性脱毛症を改善するためには「内服薬・ミノキシジルなど外用薬・HARG療法など成長因子や幹細胞の注入」という、3つの治療法があります。
更年期前の方にはサプリメントや利尿剤、過ぎていればミノキシジルのタブレットが内服薬として処方されるケースがありますが、これらは副作用に注意が必要です。
外用薬のミノキシジルは、受診しなくても薬剤師が常駐している薬局で購入できます。また、成長因子や幹細胞の注入は費用が高額になりやすく、半年程度続けないと効果が得られません。
・ミノキシジルタブレットや利尿剤など内服薬の処方
・ミノキシジル外用薬の処方
・成長因子や幹細胞の注入
・ビタミン剤などサプリメントの処方
発毛サロンで行う施術
一方、医療機関などの治療で効果が得られなかったり、内服薬や外用薬の副作用に不安を持つ方が選ぶ発毛サロンの施術は、「頭皮環境の改善・生活習慣へのアドバイス・セルフケア方法の指導」の3つです。
頭皮環境や生活習慣を改善することで健康で丈夫な髪の毛を取り戻すため、頭皮や体への負担もなく体質改善にも繋がる施術が多いという特徴があります。
また、大手のサロンではカウンセリングの時間が十分でなかったり、施術を受けても効果がなく期間が長くなるというケースもあるため、サロン選びは慎重に行いましょう。
・頭皮環境を改善する施術
・生活習慣へのアドバイス
・セルフケア方法の指導
・メンタル面へのケア
びまん性脱毛症を自力で治す方法
医療機関や発毛サロンに通うのには抵抗がある、びまん性脱毛症を自力で治す方法を知りたいという方も中にはいらっしゃるでしょう。
しかし、適切な治療・施術を行わないままではびまん性脱毛症が治るまでに相当な時間がかかり、その間に症状が進行してしまうケースもあります。
原因に応じた方法を選ばないと治る確率は低下したままになるため、これからご紹介する自力で治す方法を複数試してみてください。
自力で治す方法①:バランスの取れた食生活
過度なダイエットをしていたり、普段の食生活で栄養バランスが乱れているという方におすすめな自力で治す方法は、食事の栄養バランスを見直すことです。
髪の毛は食事で摂取した栄養から生成されるため、髪の毛に必要なタンパク質・ビタミン・ミネラルをはじめ、女性ホルモンに似た作用がある大豆イソフラボンを摂るよう心がけてください。
大豆製品の中でも、納豆や豆乳には植物性タンパク質をはじめ、必須アミノ酸など豊富な栄養素が含まれるのでおすすめです。
自力で治す方法②:睡眠の質を高める
仕事やプライベートが忙しい、ベッドに入ってからもスマホが手放せないという方におすすめな自力で治す方法は、睡眠の質を高めることです。
睡眠不足は女性ホルモンの分泌低下、さらに自律神経のバランスが乱れ毛細血管の血流が悪化します。その結果、頭皮や髪の毛を作る細胞に栄養が行き届かず頭皮環境を悪化させます。
また、睡眠中は成長ホルモンにより体のダメージを補修するのですが、睡眠の質が低下したり睡眠時間が短いと成長ホルモンの量が不足し、髪の毛に悪い影響が出るので睡眠の質を高めましょう。
自力で治す方法③:頭皮環境を整える
ヘアカラーやパーマを頻繁に行う方や抜け毛が気になる、髪のハリやコシが減ったと感じる方におすすめな自力で治す方法は、頭皮環境を整えることです。
普段使っているシャンプーの洗浄成分をマイルドなものに変えたり、ヘアカラーやパーマの頻度を下げる、シャンプーの仕方やドライヤーの方法を見直すなどしましょう。
頭皮環境の改善には全身の血流を促すことも効果的なので、できるだけ毎日湯船に浸かったり1日20分程度の有酸素運動を行うようにしてください。
自力で治す方法④:ストレス解消
人間関係や仕事・プライベートでのプレッシャーなど、精神的なストレスを感じている方におすすめな自力で治す方法は、こまめなストレス解消です。
仲の良い家族や友人と会話したり大声を出す、体を動かして汗をかくことや趣味に没頭するなどすると、血流促進や内臓機能・ホルモンバランスの向上につながります。
また、紫外線やタバコなど空気中に含まれる有害物質による外的ストレスは、帽子やマスクなどで避けるようにすることもおすすめです。
自力で治す方法⑤:疾患の治療
甲状腺疾患や膠原病、重度の貧血など疾患が原因でびまん性脱毛症になっている方におすすめな自力で治す方法は、まず疾患をしっかりと治療することです。
原因となっている疾患の治療に専念して治る段階を踏むごとに、びまん性脱毛症の症状が治まり髪の毛の量も増えていくでしょう。
ただし、全身性疾患の治療は長期にわたることが多いため、治るまでの期間はウィッグや帽子・スカーフなどを使用し、頭皮を優しく守るようにしてください。
女性に多い「びまん性脱毛症」の原因は?治療・改善方法や自力で治す方法まとめ
本記事では、女性に多いびまん性脱毛症を発症する原因や治療・改善方法、自力で治す方法があるかについて解説いたしました。
びまん性脱毛症は原因がさまざまで、複数の原因が重なって発症することも多い脱毛症です。また、自然に治るケースが少なく、自力で治す方法は体質改善や生活習慣の見直しがメインです。
医療機関での治療としては、成長因子または幹細胞の注入の他、ミノキシジルの内服薬・外用薬は効果があるとされますが、副作用の不安もあるでしょう。
副作用のない施術と自力で治す方法がメインとなる発毛サロンでは体の内側から改善を図るため、適切なアドバイスをする頭皮や髪の毛の専門家への相談を検討してみてください。