ふとした時に気づくこと。
あれ…?シャンプーの時こんなに抜け毛多かったっけ…?
「20代から薄毛になる人もいるし…。もしかして、私も?確かに最近髪のボリューム減ってきたかも…。」
シャンプーの時の抜け毛の本数が気になって、こんな悩みを持つ方は少なくありません。
また、家族に「最近抜け毛多いわよ。何かあった?」と言われて気づく方もいるかと思います。
抜け毛の本数が多いことは、薄毛が気になる人や悩んでいる人にはシビアな問題です。
今回は、皆様が気になる「いったい何本抜けたら、薄毛の危険性があるの?」そんな疑問に対して発毛技能士が解説します。
抜け毛が気になる方は、これを機にどれぐらい抜けているのか、排水溝に詰まった毛や、シャンプーの際に手についた髪の毛に着目してみてください。
そもそも、なぜ髪の毛は抜けるの?
通常、健康な髪の毛は男性であれば4~5年、女性であれば5~6年かけて伸び続けます。
髪の毛には寿命があり、成長しきった毛は抜け落ち、やがて新しい毛が生えてきます。
それを何度も繰り返しているのが「ヘアサイクル」です。
ヘアサイクルは、「成長期」「退行期」「休止期」の3つのステージに分かれていて、成長期の髪の比率が少なくなり、休止期の髪が多くなるなど、ヘアサイクルの乱れが起こると抜け毛が多くなり薄毛のはじまりと言われています。
ヘアサイクルが乱れる原因は?
ヘアサイクルが乱れてしまう原因はいくつかあります。
- 食生活の乱れ
- ストレス
- 運動不足
- 睡眠不足
- 過度の飲酒
- 喫煙
- 間違った頭皮ケア
- 加齢
ヘアサイクルを乱す大きな要因として、ストレスや生活習慣の乱れ、間違った頭皮ケアなどが挙げられます。
これらは頭皮の血流を悪化させ、ヘアサイクルに悪影響です。
正常なヘアサイクルを維持するために、日頃の食事や生活習慣を見直して、ストレスの少ない規則正しい生活を送るようにしましょう。
シャンプーで抜ける髪の毛の本数の平均ってどれぐらい?
この記事を読んでいる人は、「1日大体どのぐらいの抜け毛があり、何本以上が危険信号なのか」が最も気になるのではないでしょうか?
髪の毛の毛量が多い人・少ない人によって個人差はあるものの、どの位までが正常範囲内か気になりますよね。
結論から言うと、1日大体50~100本が正常範囲内と言われています。
1日であるため、シャンプーのみではありません。洗髪以外でも、髪の毛は生活の中で自然と抜けていきます。
そのため、シャンプーした時に抜けた本数+数十本は1日の内に抜けていると思った方が良いでしょう。
大体の目安として、シャンプーや乾かす時の合計が30~50本程度でしたら正常範囲内ですね。
シャンプー以外にも特に抜けるときが、ドライヤー時・スタイリング時・頭を掻く時です。
これらの本数が何本ぐらいあるのか、確認してみてはいかがでしょうか?
抜け毛の本数を数えてみて、そこまで多くない場合は安心できますが、意外と多い場合…不安に感じてしまいますよね。
ただ、ご安心ください。人によっては元々抜け毛が多い人もいます。
抜け毛が多い+「地肌が見え始めてきた、髪のハリ・コシが減ってきた」などプラスで不安要素が出てきたら要注意です。
抜け毛の本数よりも注目するべきは髪の毛の形・長さ
抜け毛自体に着目することで、どんな抜け毛が把握することも可能です。
まず、着目する場所は、『毛根部・髪の毛の長さ・髪の毛の細さ』の3つのポイントに注目して抜け毛を観察してください。
シャンプーの抜け毛の特徴:正常な抜け毛
通常の抜け毛はこのような形をしています。
髪の毛の長さ:生えている髪の毛と同じ
髪の毛の太さ:自分の今生えている髪の毛と同じ
毛根部:しっかり膨らんだ棍棒のような形をしている
もし、抜け毛を確認して、このような特徴がある抜け毛でしたら、自然の生理現象で抜け落ちる毛髪であるため問題はありません。
それでも気になるようでしたら、シャンプーの種類や洗い方に問題がある場合があります。
シャンプーの抜け毛の特徴:危険な抜け毛①AGA・FAGAタイプ
抜け毛の種類でも注意が必要な抜け毛はどのような形をしているかは下記の通りです。
この抜け毛のタイプはAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女子男性型脱毛症)の方に多い抜け毛のタイプです。 髪の毛の長さ:自分の生えている髪の毛よりも短め このタイプの抜け毛が増えてきたら要注意です。 進行型のタイプの抜け毛ですので、薄毛が気になりだした場合は、専門家に相談することをおすすめします。
髪の毛の太さ:自分の生えている髪の毛よりも細め
毛根部:毛根部が細く、丸みが少ない
髪の毛の成長するためのサイクルが乱れている恐れがあります。
シャンプーの抜け毛の特徴:危険な抜け毛①円形脱毛症タイプ


このように毛根部がいびつな形をした抜け毛がある場合、円形脱毛症になる恐れがあります。
円形脱毛症の抜け毛の原因として、自分の免疫細胞が毛根を外的と考えて攻撃してしまう「自己免疫疾患」が挙げられます。
円形脱毛症は、Tリンパ球が毛根を異物と間違えて攻撃してしまうために発症すると考えられており、その激しい攻撃により毛根が傷んで、元気な髪の毛でさえ突然抜け落ちてしまうのです。
しかしなぜその様な異常が生じてしまうのかは、まだ明らかになっていません。
自己免疫疾患が起きてしまう原因は、ストレスやアレルギー・産後のホルモンバランスの乱れによって起きると言われています。
もし、このような精神的ストレス・肉体の疲労・そしてライフイベントによって抜け毛が増えた場合は、毛根を一度確認してください。
円形脱毛症は、軽度の場合数か月で自然と治癒しますが、多発性や全身性の場合、数年単位で治療する場合があります。
シャンプーの洗い方も大事
正しいシャンプーの洗い方が出来ていないと、手で髪の毛を引っ張り、強引に髪の毛を抜いてしまう要因にも繋がります。
また、洗い方が正しくないと、洗い残しや洗い不足などにつながります。
当然、頭皮にとっては良くない環境となりますので、抜け毛の原因になりえます。
正しい洗い方を学び髪の毛のケアをしましょうね。
①お風呂に入る前に、側頭部と後頭部を指の腹を使ってもみほぐして血行を良くします。
(強くマッサージする必要は一切ありません。)
②髪の毛を濡らす前に、ブラッシングで大きいフケやほこりを落とす。
③半身浴をして、軽く汗ばむまでつかり毛穴を広げてあげます。(じんわり汗をかきましょう)
④シャワーで湯シャンプーのみ(1分以上)
⑤軽く水気を落としたら少量のシャンプーを手に取り、髪の毛全体につける。
(頭皮にはまだつけなくてよい)
⑥軽くゆすぎ、その後もう一度シャンプーを取り、全体になじませる。
⑦指の腹で頭皮をもみ洗い&マッサージ
(後ろ ⇒ 横 ⇒ 上 ⇒ 前の順番で洗う)※爪は立てずに洗う
⑧シャワーで完全にシャンプー剤を落とす。入念に。毛穴から落としていくイメージです。
⑨トリートメントは頭皮につけず、髪の毛に馴染ませるのみ。時間はおかず洗い流す。
⑩タオルドライは、こすらずタオルに水気を吸わせるように押し付ける感じで行う。
⑪ドライヤーは髪の根元に風を当て、根元からしっかり乾かしていく。
シャンプーをする前にブラッシングと湯シャンプーを1分以上行うことで、髪の毛の汚れは7割程落とすことが可能です。
その後は頭皮をマッサージするように、下から上へ上へ向かっていくイメージで洗ってあげましょうね。
また、シャワーの温度も大切です。少しぬるいなと感じるぐらいの38℃程度のぬるま湯で洗うのがベストです。
40℃以上の熱めのお湯で洗ってしまうと、油分を取りすぎてしまい、余計に皮脂を分泌させる原因となります。
季節によって抜け毛の本数が変化することも、知識の一つとして覚えておくと安心できるかと思います。 もっとも抜け毛が増える時期は、9~11月と言われています。 その理由は、夏には頭皮や髪の毛へのダメージを与える要因が豊富であり、そのダメージの影響が出るのが3か月後と言われているためです。 夏の間、紫外線によってダメージを受けた髪の毛は3か月後(9~11月)に表れるため、秋は抜け毛が増える方が多いです。 しかし、季節性にしては抜け毛が多過ぎるな…と感じる時があります。 その場合は、ダメージ以外の原因により抜け毛になっている恐れがありますので、一度専門家に相談することをおすすめします。
育毛剤や発毛剤を使っても、抜け毛がなかなか止まらない…。 自分で出来ることはやってはみたものの、あまり効果を感じることができなかった…。 そもそも今のケアは自分に合っているのかわからない…。 もしかしてAGA(男性型脱毛症)かも…。 そのような方は、自分で調べて改善しようとしても、思うように薄毛の進行を抑えることが出来ない場合があります。 薄毛は進行性の場合が多く、放っておいてもなかなか改善しません。 抜け毛が気になってきた方は、専門家に相談して早めに対策することをおすすめします。 発毛技能士として、頭皮トラブルや薄毛で悩む方をこれまで数多く見てきましたが、早めに対策した人ほど髪の毛が生えやすい傾向にあります。 さらに、薄毛の始まりである初期段階なら、副作用が気になる内服薬を使わずに髪の毛が生えてきたという方が高確率(約9割)でいらっしゃいます。 もし、抜け毛が増えてきた方だけでなく既に薄毛でお悩みの方も、まずはご相談下さい。季節によっても抜け毛の本数が変動する
抜け毛が止まらない!?地肌も見えてきたかも…そんなあなたへ