美容師さんに「頭皮が赤いね」や、頭皮が全体的に赤みを帯びていて痒みもあるなんて経験がある人は少なくありません。
実は、食事のバランスが崩れたり、慢性的なストレスによって頭皮トラブルを起こしている人が増加しています。
頭皮は体の不調が現れやすい部位でもあるのです。寝不足な日が続くと、頭皮は赤みを帯びたり、痒みが出たりすることもあります。
実は頭皮の赤みにも2種類のタイプが存在し、それぞれ対策が異なります。
- その①:炎症による皮膚炎による赤み
- その②:頭皮の内側「血流」による赤み
今回は、頭皮の赤みのタイプ別に、起きる原因と対策についてをお伝えします。
頭皮が赤くなる主な原因とは?【パターン別】
前述したとおり、頭皮が赤くなる原因は、その①:炎症によるもの、その②:血流によるものがあげれらます。それぞれのパターン別に原因を理解することで、自分の頭皮状態にあった対策を行うことが出来ます。
炎症による頭皮の赤みとは?
炎症による頭皮の赤みは、痒みや痛みが伴うものが多く、主に「頭皮の常在菌の異常繁殖」によるものがほとんどです。【脂漏性皮膚炎】と呼ばれています。
頭皮には、常在菌と呼ばれる菌が存在しています。通常、この菌は頭皮の皮脂を乳化させ、外部からの刺激から頭皮を保護する働きがあります。
しかし、その菌の一つ『マラセチア菌』が異常に増殖してしまう場合があります。マラセチア菌が異常に増えてしまう原因として次のようなことが挙げられます。
- 油や糖分の多い食事
- 刺激の強い食べ物
- アルコール飲料の摂取
- 睡眠不足
- 柔軟剤や洗剤など肌に触れるもの
- ストレス
- 紫外線
菌が増えてしまう原因は人によって様々ですが、この状態になると、頭皮に強い痒みや赤みが出てしまうのです。そのまま放置しておくと、皮膚炎により抜け毛の原因になってしまう人も。
うっ血による頭皮の赤みとは?
頭皮のうっ血による赤みの特徴は、うっ血している部分が、赤く血管が浮き出て見えるのが特徴です。特に最近では仕事柄パソコンを手放すことが出来ない人が増えているため、後頭部のうっ血の赤みが良く見受けられます。
実際に、肩こりは頭皮の健康状態と密接に関係していて、薄毛の原因とも考えられています。詳しくは「肩こりは薄毛の原因!?スマホによる【ストレートネック・ハゲ】が急増中」をご覧ください。
このような頭皮のうっ血による赤みが引き起こされる原因は大きく3つです。
- その①:頭皮・首・肩が凝り固まっている
- その②:頭皮にむくみがある
- その③:生活習慣が悪い(睡眠不足や食事のバランスが悪い)
血行不良は日々の生活習慣や筋肉の緊張によって引き起こされることが多くあります。そのため、普段から肩こりや目の疲れなどで悩まされている人の多くに、頭皮が赤くなる傾向があります。
頭皮の血行不足はハゲ予備軍!?自宅で出来る頭皮の血流セルフチェック
そもそも健康な頭皮の特徴とは?
健康な頭皮は、マイクロスコープなどで観察すると、青白くなっているのが特徴です。この状態は、頭皮の水分量・皮脂のバランスが取れた頭皮といえます。
また、毛穴にも余分な角栓やシリコンポリマーなどついておらず脂が酸化したような嫌な匂いも一切ありません。
このような頭皮を日頃から維持できている人は、しっかりと毛根部まで血液が行き届いているため、髪の毛のトラブルで悩まされることは少ないでしょう。
頭皮の赤みを解決する対策法とは?【タイプ別対策法】
炎症による頭皮の赤みの場合
菌や炎症による頭皮の赤みを治すためには、シャンプーなど外側からの対策方法と、食べ物など内側からの対策方法があります。まずは、即効性がある頭皮の外側からの改善方法をお伝えします。
その①:正しい方法で髪の毛を洗う
炎症による頭皮の赤みを軽減するには、正しい方法かつ低刺激のシャンプーで頭皮を洗うことが重要となります。軽度の場合、これだけを徹底して行えば1か月程度で赤みが収まる人も多いです。
シャンプーする時の条件は下記のとおりです。
- シャンプーは1日1回 夜のみ、べたつきが気になる人は、朝は湯シャンのみ
- お湯の温度は、36~38℃程度のぬるま湯
- アミノ酸系シャンプーを使用
- 脂漏性皮膚炎の場合は、ミコナゾール硝酸塩やケトコナゾールが配合された抗菌シャンプーを使用
- お風呂に入る前に、側頭部と後頭部を指の腹を使ってもみほぐして血行を良くする。
(強くマッサージする必要は一切ありません。) - 髪の毛を濡らす前に、ブラッシングで大きいフケやほこりを落とす。
- 半身浴をして、軽く汗ばむまでつかり毛穴を広げる
- シャワーで湯シャンプーのみ(1分以上)
- 軽く水気を落としたら少量のシャンプーを手に取り、髪の毛全体につける。
(頭皮にはまだつけなくてよい) - 軽くゆすぎ、その後もう一度シャンプーを取り、全体になじませる。
- 指の腹で頭皮をもみ洗い&マッサージ
(後ろ ⇒ 横 ⇒ 上 ⇒ 前の順番で洗う)※爪は立てずに洗う - シャワーで完全にシャンプー剤を落とす。入念に。毛穴から落としていくイメージです。
- トリートメントは頭皮につけず、髪の毛に馴染ませるのみ。時間はおかず洗い流す。
- タオルドライは、こすらず押し付ける感じで行う。
- ドライヤーは根本から乾かしていく。
その②:皮脂の分泌量を軽減する食事へ
頭皮の健康状態は食べたもので決まります。そのため、炎症による頭皮の赤みが強い人は、食事から気を付ける必要があります。
- ファーストフード
- コーヒー
- 香辛料
- 刺激物
- 揚げ物系
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
上記なようなことを意識することで、皮脂の分泌量を軽減させるだけでなく、肌のターンオーバーを助ける効果が期待できます。そのため、継続して行うことで次第と頭皮の赤みや痒みは軽くなっていくと言われています。
うっ血による頭皮の赤みの場合
その①:睡眠時間の確保
睡眠時間が確保できていないと、体の血液の循環が非常に悪くなります。起きて活動している時間は、交感神経が優位に働き、寝ている間は副交感神経が優位になるといわれています。
この副交感神経が、血管を拡張させる作用があるのです。そのため、十分な睡眠時間を確保できていない場合、頭皮は緊張状態が長くなり、血行不良になることがあります。
ですので、1日睡眠時間を6~8時間を決められた時間に確保することを意識しましょう。
睡眠についてより詳しく知りたい人は「夜更かしでも薄毛にならない!?薄毛の原因は【質の悪い睡眠】」をご覧ください。
その②:有酸素運動
有酸素運動を日々の生活に取り入れると、体の血流量を増やすことが出来ます。その結果、頭皮へも栄養素が届けやすくなり、徐々に赤みが引きやすくなります。
有酸素運動の運動強度としては、やや楽~ややきつい程度で20分から30分行うことがコツです。継続することが大切で、無理をせず自分が続けられる強度で行ってあげましょうね。
また、自分にあった運動でないとそれ自体がストレスになる場合がありますので、運動が嫌いな人はストレッチからはじめてみてはいかがでしょうか。
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【結論】頭皮の赤みはタイプに合った対策を
いかがでしょうか?
実は、頭皮の赤みといっても炎症による赤みと、うっ血による赤みの2つのタイプに分かれます。自分に合った対策を行わないと、中々赤みがとれなかったり、フケや痒みが長続きしてしまう原因にもなりかねません。
とはいえ、頭皮の悩みは自分では解決しずらいことも事実です。
その時は、早めに皮膚科などに行き適切な診断を受けることをおススメします。また頭皮トラブルによって抜け毛が増えて薄毛になってきた場合は、薄毛の専門家に相談しましょう。
毛の根本に着目してください。
毛穴の中まで空洞になっている状態が良いですよ!