薄毛治療といえば、AGA専門のクリニックに来院して、治療することがメジャーですが、実は日々の生活習慣(食生活)などにも育毛に効果的な食べ物が沢山あります。
今回は、スパイスの一種である「シナモン」が以前に育毛に効果があるとテレビで取り上げられたように、具体的に育毛効果があるシナモンの成分や、摂取方法、メリットなどを解説します。
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そもそもシナモンって何?
シナモンとは、芳香性の成分をもつものが多いニッケイ属の複数の樹木の内樹皮からとれる香辛料であり、「ニッキ」とも呼ばれています。
熱帯各地で広く栽培されており、とても香りが高く、食べ物の香りづけとして使用されることも多いので、日本人にも馴染み深い世界最古のスパイスです。
シナモンの成分が体に与える効果とは?
シナモンの主成分は桂皮アルデヒドで、シナモンの香りの原因物質です。
また、抗酸化作用の高いフラボノイドも豊富に含まれ、シンナムアルデヒドとも呼ばれます。シナモンは古くから漢方薬や生薬としても使用され、殺菌・抗菌作用にも優れています。
シナモンは薄毛・抜け毛予防に効果あり?
実は、シナモンが薄毛・抜け毛予防に効果があるとテレビでも取り上げられ、話題になりました。そこで今回は薄毛の専門家である私が実際に、シナモンにはどんな効果があるのか調べてみました。
シナモンの育毛効果
シナモンには毛細血管を修復したり、血行を促進させる効果があります。血流がよくなることで、毛乳頭の働きも活発にさせることで、薄毛・抜け毛予防の効果が期待できます。具体的な薄毛予防として効果的な成分は下記の3つとなります。
- カルシウム
- 鉄
- 亜鉛
育毛成分:カルシウム
カルシウムは、髪の成長に直接関係ないものの、間接的に頭皮や髪を守る役割をしてくれます。
カルシウムが不足すると細胞の代謝や肝臓の働きが弱まり、髪の主成分であるタンパク質の生成が難しくなります。体内がカルシウム不足にならないためにも、牛乳や小魚、大豆など、カルシウムの吸収率が高い食材をメニューに取り入れていきましょう。
育毛成分:鉄
鉄を構成しているのが、ヘモグロビンとフェリチンです。
ヘモグロビンは酸素運び、フェリチンは鉄不足を抑える役割をしてくれます。鉄は髪に必要な栄養素と酸素を運ぶ血液を作り出すために必須です。特に女性の場合は、閉経しても慢性的な鉄不足になりやすいので、赤身肉やレバー、貝類など、鉄を多く含む食品を積極的に摂ることをおすすめします。
育毛成分:亜鉛
亜鉛は、細胞の新陳代謝に欠かせないミネラルで、ケラチンを合成する働きがあります。
薄毛・抜け毛予防のためには、亜鉛が含まれる牡蠣、レバー、魚介類、肉、チーズ、アーモンドなどを意識的にメニューに取り入れたり、サプリメントで補給することをおすすめします。育毛効果を高めるために、ビタミンB群やビタミンCを合わせて摂ることで、亜鉛の吸収を助けます。
シナモンは男性の薄毛(AGA)・抜け毛予防にも有効?
シナモンには血行を促進させる効果があり、薄毛対策におすすめですが、はたして男性の薄毛にも効果的なのか?と思われる方も多いと思います。
男性の薄毛の原因として、血行不良などの他に、AGA(男性型脱毛症)があります。AGAとは、5αリダクターゼと呼ばれる酵素と、男性ホルモンであるテストステロンと結びつくことでDHT(ジヒドロテストステロン)に変換され、薄毛を引き起こします。
シナモンには、AGAの原因となる物質を抑制する効果はありませんので、育毛剤やサプリメントなどを取り入れながら、補完的に摂取するのがおすすめです。
シナモンは女性の薄毛対策にも効果あり?冷えの改善にも
女性の薄毛は、極端なダイエットによる栄養不足や、加齢などにより体内のホルモンバランスが変化することで、薄毛を引き起こすことが多いと言われています。
シナモンは、加齢や栄養不足によって減少した毛細血管を修復してくれるので、髪に栄養を行き渡らせやすくしてくれます。また、シナモンには発汗作用もあり、手、足、お腹を温めてくれるので、冷えにお悩みの方にもおすすめです。
薄毛や抜け毛を予防に効果的なシナモンの摂取方法とは?
シナモンを摂取するときは、熱を加えても冷やしても効果は変わりません。どんな食材と組み合わせても問題ないので、さまざまな使い方ができます。
摂取する時間帯なども定められていませんが、毛細血管をはじめ、身体の修復は睡眠中に行われるため、薄毛・抜け毛対策として摂取するのであれば、特に夜の時間帯にシナモンを摂取するのがおすすめです。
シナモンの1日の摂取量は?
シナモンの1日の摂取量は、0.6g〜3gがおすすめです。
小さじ1杯が3gとなりますので、目安にしてみてください。スーパーなどで売られているシナモンパウダーはひと振り0.1g程度です。飲み物に入れたり、お菓子にふりかけたりすることで、手軽に摂取できます。
シナモンを摂りすぎるとどうなるか?
シナモン特有のスパイシーで甘い香りの正体が、クマリンと呼ばれる成分です。このクマリンを過剰摂取すると、肝機能障害を引き起こす原因となりかねないので、摂り過ぎには注意が必要です。
- シナモンの1日の摂取量:0.6g~3g
- 加熱・冷却可能
- 過剰摂取には注意
まとめ
いかがでしょうか?
シナモンには、血行促進や毛細血管を修復させてくれる効果があり、育毛や抜け毛予防への期待があるスパイスです。
とはいえ、摂りすぎは肝機能障害を引き起こしやすくなるため、1日あたりの摂取量を守りながら、薄毛・抜け毛対策にシナモンを上手に取り入れてみましょう。
また、既に薄毛や抜け毛でお悩みの方は、シナモンを取るだけでは薄毛の進行を止めることは難しいです。そのため、薄毛の専門家に相談することをおススメします。